- ベトナム国内経済 注目トピック
- 2025.07.18
近年、ベトナムの都市交通やインフラ分野において、革新的な動きが加速しています。中でも注目されているのが、電動タクシー事業「GreenSM(グリーン・エスエム)」と電気自動車メーカー「VINFAST(ヴィンファスト)」の急成長です。この記事では、これらの企業がベトナム国内外でどのような影響を及ぼしているのかをわかりやすくご紹介します。
■GreenSMとは?
GreenSMは、ベトナム最大財閥・ビングループが展開する電動タクシーサービスで、設立からわずか数年で配車アプリ市場に革命をもたらしました。これまで業界トップだったGrabを抜き、現在ではベトナム国内でのシェア1位に。さらにラオスやインドネシア、フィリピンなどのASEAN諸国にも進出しています。
この成長の背景には、低コストかつ環境に優しいEV(電気自動車)の活用があり、都市部のモビリティを大きく変えつつあります。
■VINFASTの役割
GreenSMの車両の多くは、同じビングループ傘下のVINFAST製。EV市場におけるVINFASTの存在感は年々高まり、国内調達率80%を目指した取り組みも進行中です。ベトナム政府と連携し、工業団地への支援策やサプライヤー向けの優遇制度など、産業全体への波及効果も大きな注目を集めています。
■巨大インフラ計画との関わり
もうひとつの注目トピックが、ベトナム全土をつなぐ南北高速鉄道の計画です。総事業費は約10兆円とされ、この国家プロジェクトにはVINFASTやThacoといった民間大手企業も参加を表明。企業が主体的にインフラ開発に関与する動きが強まっており、日系企業との連携の可能性も広がっています。
■まとめ
GreenSMとVINFASTの成長は、ベトナムの産業構造や社会インフラの在り方を大きく変えようとしています。こうしたダイナミックな動きを背景に、日系企業での経験を活かし、地元大手企業と橋渡し役を果たすベトナム人人材の活躍も今後ますます期待されます。