- 2025.10.17
ベトナムドンの将来性
外国為替市場は、世界最大の金融市場であり、毎日、数兆ドルの取引が行われています。外国為替市場は、各国の経済状況や政治情勢など、様々な要因によって影響を受けますが、近年では、デジタル化や規制緩和などの動きも見られ、今後もますます拡大していくと予想されています。 その中でもベトナムドンは、国際的に見てまだまだマイナー通貨であるため、情報が少ないです。 インターネットやスマートフォンの普及により、旅行や外国為替取引がより容易になりましたが、旅行に行こうにも、仕事で行こうにも現地通貨の情報が少ないのは不安ですよね。 そこで、本記事ではベトナムドンの将来性や特徴についてご紹介していきます。 いかにも危険そうに聞こえますが、結果として世界中がベトナムドンに注目する良い機会になりました。 1993年から2011年まで、19年連続で貿易赤字を計上していたベトナム。しかし、2016年以降は、6年連続で貿易黒字を計上しています。これは、ベトナム経済が成長し、輸出が拡大したことによるものです。 著しい成長が目立ったのか、2020年12月、米国財務省はベトナムを為替操作国に指定しました。 これは、ベトナム政府が通貨ドンを不当に安く評価し、米国の輸出を不利にしていると判断したためです。しかし、ベトナム政府は、為替介入は為替レートを安定させるための措置であり、米国の貿易赤字とは無関係であると米国の指摘は根拠がないと反論しました。 よって、2021年4月、米国財務省は、ベトナムが為替介入を実施しているという証拠は不十分であると判断し、ベトナムを為替操作国から除外しました。 そして、米国は引き続きベトナムを監視し、双方の意見交換を継続していく方針を示したものの、最終的に2021年12月、ベトナムには為替操作国に該当しないという評価を下しました。 ベトナムが為替操作国から除外されたことで、ベトナムへの内、外需からの投資が活発化することが期待されています。 米ドルの動きを見れば、ベトナムドンの動きも予想することができると言われるように米ドルと強い結びつきのあるベトナムドン。 ベトナムドンの発行量は、2023年6月現在で約1,110兆ドン(約5兆円)です。ベトナムドンの対米ドル為替レートは、2023年6月現在で約23,000ドン/ドルです。 米ドルが円高になった場合、ベトナムドンは円に対して下がる傾向があります。これは、米ドルの価値が上がると、ベトナムドンの価値が相対的に下がるためです。逆に、米ドルが円安になった場合、ベトナムドンは円に対して上がる傾向があります。 事実上(※1)ドルペッグ制と(※2)管理フロートを採用しているベトナム。そのため、ベトナムドンは米ドルの動きとほぼ連動しています。 米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げの加速を背景に、2022年より下落傾向となっているが、FRBは、インフレを抑制するため、利上げを継続しており、これは、ドルの価値を高め、ベトナムドンの価値を下げる要因となっていました。 (※1) ドルペッグ制 ドルペッグ制とは、自国の通貨を米ドルに固定する為替相場制度です。ベトナムは、1978年にドルペッグ制を導入し、現在も継続しています。 為替相場の急激な変動を心配する必要がなくなるので、これは、企業の輸出入や投資活動にとって、非常に重要です。 ベトナム経済の発展に重要な役割を果たしているドルペッグ制は、為替相場の安定を図り、ベトナムの輸出入を拡大し、経済成長を促進しました。 (※2) 管理フロート 管理フロートは、為替相場を決定するための制度の一つで、自国の通貨の変動幅を固定し、その幅の範囲内で各国通貨が自由に取引される制度です。 通貨の変動幅は、ベトナム中央銀行によって管理されます。 こちらも、為替相場の急激な変動を防ぐため、また、自国の経済を安定させるために採用されています。 ベトナムでは、この制度により、ベトナムドンの大きな値動きを防ぐことができています。 ベトナムドンと日本円は日々変化していますが、これは日本円と米ドルの動きとほぼ同じです。 また、ベトナム政府は為替操作国から除外されたことを機に、為替政策の透明性を高め、為替市場の安定に努める方針です。 為替相場が安定していることは、企業の輸出入や投資活動にとっても非常に重要ですが、なによりベトナム国民の生活の安定につながります。 ベトナムドンの将来は、当然、ベトナムの経済成長と為替政策に左右されます。 ベトナムの経済成長は、近年堅調で、2021年のGDP成長率は7.5%と、世界平均の5.7%を上回りました。ベトナムの経済成長を支えているのは、以下の3つの要因が大きいです。 労働力人口の増加 輸出の拡大 外国投資の増加 ベトナムには、6,800万人以上の若い労働力人口がおり、この労働力人口の増加は、ベトナムの経済成長の原動力となっています。 また、ベトナムは、中国に次ぐ世界第2位の靴の輸出国であり、衣料品や電子機器などの輸出も拡大しています。さらに、ベトナムは、中国の台頭により、外国投資先として注目されています。 国際通貨基金(IMF)は、ベトナムの2022年のGDP成長率を6.5%、2023年のGDP成長率を7.0%と予測しています。ベトナムの経済成長が続くことで、ベトナムドンの価値も高まると期待されています。 ただし、ベトナムの経済成長には、いくつかの課題もあります。ベトナムのインフレ率は高く、2022年1月時点では6.4%となっています。インフレ率が高いと、ベトナムドンの価値が目減りする可能性があります。 また、ベトナムの財政赤字も懸念されています。ベトナムの財政赤字は、2021年にはGDPの4.7%に達しました。財政赤字が拡大すると、ベトナムドンの信頼性が低下し、価値が下落する可能性があります。 これらの課題はあるものの、ベトナムの経済成長は、急速に進んでおり、今後もその成長は続くと予想されています。そのため、ベトナムの経済成長は堅調であり、ベトナムドンの将来性も明るいと言えるでしょう。 この成長率は中国、インドに次ぐアジアで最も高い成長率です。この経済成長を支えているのは、製造業、観光業、農業などの分野です。製造業では、自動車、電子機器、衣料品などの生産が拡大しています。 観光業では、ベトナムの美しい自然や文化が観光客に人気を集めています。農業では、米、コーヒー、カシューナッツなどの生産が盛んです。 上記の通り、ベトナムの経済成長は堅調であり、やはり、ベトナムドンの将来性も明るいと言って良いでしょう。 生活に欠かせない食費について紹介します。ローカルのスーパーマーケットで購入できる、食品の価格相場です。こちらが現在のレートで計算した商品の価格相場です。 商品 価格相場 (VND) 価格相場 (JPY) ミネラルウォーター (500ml) 5,000 30 ジュース (500ml) 10,000 61 牛乳 (1L) 20,000 122 卵 (10個入り) 15,000 91 肉類 (500g) 30,000 174 魚類 (1kgあたり) 50,000 289 野菜類 (1kgあたり) 20,000 122 果物類 (1kgあたり) 30,000 174 ハム・ソーセージ 25,000 153 おにぎり 16,000 97 パン類 10,000 61 ビール (1缶、ローカルブランド) 15,000 91 ビール (1缶、海外ブランド) 20,000 122 ベトナムの食料品価格は、日本に比べて全体的に安いです。特に、水やジュースは日本の半分以下で購入できます。牛乳は、日本とあまり変わりませんが、チーズやバターは少し高めです。 食品を購入する際は、ベトナム系スーパーの「コープマート」「ビンマート」、タイ系の「ビッグシー」、韓国系の「ロッテマート」などがおすすめです。これらの大型スーパーに行けば、日用品からお土産まで一通り購入できます。 日本製の食品は、「ファミリーマート」などのコンビニや「イオン」でも購入できます。「業務スーパー」も進出しているのでかなりの日本製のものが手に入るようになりました。 現地在住の日本人には、輸入食品を取り扱う高級スーパー「アンナムグルメマーケット」が人気です。 いずれの店舗でも、日本産の一部商品は日本で購入する価格の1.5倍~となることが多いです。 また、ベトナムはビール大国で、国民一人当たりのビール消費量は世界第4位です。コンビニで購入できるビールの種類はたくさんありますが、その中でも人気のあるビールには、「サイゴンビール」「タイガービール」「ハイネケンビール」「333ビール」などがあります。日本のサッポロも購入できます。 その他の取り扱い商品は、お菓子や冷蔵品、ちょっとした雑貨などです。レジ前フードも充実しており、ベトナム版中華まんやフランクフルトなども置いています。 ベトナムのコンビニは、食料品や日用品、お土産など、様々なものを購入できる便利な場所です。ぜひ利用してみてください。 ※価格相場は、場所や時期、お店によって異なります。 情報量が膨大化している現代社会。そのため、必要な情報を見つけ出すことが難しくなっています。本記事のような元から情報が少ないものなら尚更です。 しかし、必要な情報を見つけ出すことができれば、私たちはより良い意思決定をしたり、問題を解決したり、新しいことにチャレンジすることができます。 ベトナムは、経済成長が著しい国であり、今後も成長が続くと予想されているのでベトナムドンの価値は上昇する可能性が高いと考えられています。 しかし、ベトナムの経済は、中国やアメリカなどの大国の影響を受けやすいというリスクもあります。そのため、ベトナムドンの価値は、これらの大国の経済情勢によって大きく変動する可能性はあります。 全体的には、ベトナムドンの将来性は明るいと言えますが、膨大な量の情報に囲まれて生活している私たちは日々、情報をアップデートしながら情報の重要性を理解し、情報を取り扱う能力を身につけることで、より良いベトナム生活を送ることができるでしょう。
- 2025.10.16
【ベトナム経済】現在のGDP成長率になるまでの歴史的背景
自分の育った国でも案外と知らない「歴史と経済」 歴史と経済は、無縁なようで私たちの生活に密接に関係しています。経済は、歴史の中でどのように変化し、経済は、歴史にどのような影響を与えてきたのでしょうか? 私たちの生活は「歴史」、つまりは過去の出来事によって形作られています。 歴史は主に国家や文明など人間の社会を対象とする文章や記録、その出来事のことで、例えば、私たちが使っている言葉や文化、法律、制度なども、すべて過去の出来事によって生まれてきました。 そして「経済」とは、物やサービスの生産、流通、消費などの総称です。経済も私たちの生活に密接に関わっており、経済の仕組みを理解することは、私たちの生活を豊かにする上で重要です。 このブログでは、難しくて敬遠しがちな歴史や経済を基礎から解説することで、ベトナムの歴史への理解を深め、経済の動向を把握するお手伝いができれば幸いです。 ベトナムの歴史は、約4000年の歴史があると言われており、ベトナム人の祖先は、紀元前2000年頃に中国からベトナムに移住して来たそうです。 紀元前1世紀に成立した紅河文明は、ベトナム北部に栄えた青銅器時代の文明で、中国の支配を長い間受けたこともあり、中国の黄河文明の影響を強く受けていました。 紅河文明の衰退後、ベトナムには、漢、唐、宋、元、明、清などの中国王朝が侵攻し、ベトナムは中国の属国となりました。 しかし、ベトナム人は中国の支配に抵抗し、1428年には、黎朝を建国して独立を果たし、その後、ベトナムは多くの王朝が続くことになります。 黎朝(れいちょう)とはベトナムの王朝の一つ。 前黎朝と後黎朝とがあるが、一般に後者をさす。 1428年、黎利が明の支配を脱して建てた王朝で、ハノイを首都とし、国号を大越とした。 1527年、臣の莫登庸によって王位を奪われ、1533年復興したが、以後ハノイの鄭氏とユエの阮氏との抗争を経て、1789年西山党の阮氏によって滅ぼされた。 ※参考文献;goo辞書 黎朝は、ベトナム文化の黄金期を築き、ベトナム語の文字であるチュノムや、書道を確立させて行きます。ベトナムで有名なアオザイもこの頃から発展したと言われています。 アオザイとは、ベトナムの伝統衣装です。中国のチャイナドレスから派生した通常、シルクや綿などの生地で作られる膝丈のワンピースです。 ベトナムの文化と伝統を象徴する衣装として、ベトナムの女性の間で人気があり、日常生活やフォーマルな場面でも着用されています。 いくつかの種類がありますが、最も一般的な種類のアオザイは、単色の布で作られたアオザイです。また、花柄や模様の入ったアオザイもあります。 そしてベトナム王朝は、1800年代後半、フランスがスペインと共にベトナムへの攻撃を開始し、占領しを植民地化したことにより幕を閉じます。 その後は、ベトナム史上最も悲しい出来事が起こります。 そう、ベトナム戦争です。 ベトナム戦争は、1954年から1975年まで続いた戦争です。 フランスの植民地時代から独立を勝ち取ろうと戦っていたベトナム北部と、アメリカの支援を受けたベトナム南部との間で戦われました。ベトナム戦争は、アメリカにとってもベトナムにとっても大規模な死傷者を出した戦争であり、その影響は現在まで続いています。 ベトナム戦争のきっかけは、1954年にインドシナ戦争でフランスが敗北したことだと言われています。 ベトナム建国の父と呼ばれ、現在までベトナム国民に愛されているホーチミンさんの活躍があって、ベトナム独立が叶いました。 フランスがベトナムを去った後は、北ベトナムと南ベトナムでは共産主義を掲げる北ベトナムと、反共主義を掲げる南ベトナムとの間で対立が深まりました。 アメリカは、ベトナム南部が共産主義化されるのを防ぐために、南ベトナム政府を支援しました。 ベトナム戦争は、1965年にアメリカ軍が本格的に参戦したことで激化し、アメリカ軍は、北ベトナムへの空爆や南ベトナム軍への地上支援を行いました。しかし、ベトナム戦争は泥沼化し、アメリカ軍の死傷者も増加していきます。 1968年には、ベトナム共産党が南ベトナム全土で大規模な攻勢をかける「テト攻勢」が行われました。この攻勢は失敗に終わりましたが、アメリカ国内でベトナム戦争に対する反対運動が広がっていきました。 1973年、アメリカはベトナムから撤退しました。しかし、ベトナム戦争はその後も続けられ、1975年にベトナム共産党が南ベトナムを制圧して戦争は終結しました。 ベトナム戦争は、アメリカにとってもベトナムにとっても大規模な死傷者を出した戦争です。アメリカ軍の死傷者は約58,000人、ベトナム人の死傷者は約300万人と推定されています。ベトナム戦争は、アメリカ国内に大きな反戦運動を引き起こし、アメリカの国際的地位にも影響を与えました。 20世紀の最も悲惨な戦争の一つであるベトナム戦争は、私たちに平和の尊さ、そして戦争の悲惨さを今もなお教えてくれています。 ドイモイ政策(ベトナム語:Đổi Mới)は、1986年にベトナム共産党が打ち出した経済改革政策です。 社会思想において新方向への転換を目指すものにあたるので、直訳すれば「新しい物に換える」となります。日本語では日本語では「刷新」や「改革」と訳されます。 ドイモイ政策以前のベトナムは、ソ連型の計画経済を採用していましたが計画経済は効率が悪く、経済成長が停滞していました。そのため、ベトナム共産党は、ドイモイ政策を打ち出し、市場経済への移行を開始しました。 ドイモイ政策の主要な内容は、次のとおりです。 農業生産の自由化 農業分野における規制を緩和し、自由な競争を促進することです。これにより、農業生産の効率化が図られ、農業価格の低下が期待できます。 企業の民営化 政府が所有する企業を民間に売却したり新たに法人を設立することです。企業の経営効率化が図られ、経済成長につながることが期待できます。 外国投資の受け入れ 外国からの投資を呼び込むことです。これにより、外国企業の技術やノウハウが導入され、経済成長につながることが期待できます。 インフラの整備 道路、鉄道、電力、水道などのインフラを整備することです。企業活動や生活の利便性が向上し、経済成長につながることが期待できます。 教育・医療の改善 教育水準や医療水準を向上させることです。これにより、労働力の質が向上し、経済成長につながることが期待できます。 ドイモイ政策は、ベトナムの経済成長に大きな効果をもたらしました。1986年以降、ベトナムの経済成長率は年平均7%で成長し、世界でも有数の経済成長国となりました。また、ドイモイ政策により、ベトナムの貧困率は大幅に減少しました。 1995年にASEANへの加盟を果たしたベトナム。国際社会への協調を強めヒト・カネ・モノの稼働がより自由になりました。 ベトナムの社会にも大きな変化をもたらし、市場経済の導入により、人々の生活水準は向上し、自由な経済活動が活発になりました。また、ベトナムは国際社会に積極的に参加し、国際的な地位を高めています。 ドイモイ政策は、ベトナムにとって大きな成功を収めた経済改革政策です。ドイモイ政策により、ベトナムは経済成長と貧困削減を達成し、国際社会で重要な役割を果たす国へと成長しています。 ベトナム経済は、インフレや金利上昇、世界経済の減速などの逆風にもかかわらず、堅調に推移しています。 特に、海外から高度な人材・技術・豊富な資金を呼び込む対内直接投資は堅調に推移しており、工業部門や建設部門の生産を下支えしています。 自動車販売台数は大きく鈍化するなど金利上昇が足かせとなっている動きもみられますが、農林漁業関連も大きく底入れの動きを強めており、生産全体は上向きです。 また、国境再開を追い風に外国人観光客数は増加しており、観光関連や小売関連を中心にサービス業の生産が再開し、業界としても上向きな傾向です。 インフレや金利上昇、世界経済の減速などの影響はあるものの、ベトナム経済は、コロナ禍の影響を完全に克服し、勢いを取り戻しています。 実質GDPの水準は、コロナ禍の影響が及ぶ直前の2019年末時点と比較して15.6%上回っており、昨年通年の経済成長率は8.02%と1997年(8.15%)以来の高い伸びを記録しました。 これは、ベトナム政府の経済政策が功を奏していることを示しています。世界経済の動向や原油価格など、不透明な要因が多く、予断を許さない状況ではありますが、ベトナム経済は、今後も成長を続ける可能性が高いと考えられます。 ベトナムではもともと外国人による不動産購入が認められていませんでしたが2015年7月1日、ベトナムの不動産事業法および改正住宅法施行されビザを所有したすべての外国人による不動産の所有が可能になりました。 今までの法律では一定の条件を満たした外国人しか購入ができず、所有期間は50年間、居住目的のみ購入が可能でしたが、改正法では賃貸目的での購入をみとめ、所有の期間も50年間と延長アリに緩和されました。 ただし、ベトナムでは不動産、土地に関する法律や制度はかなり複雑であり、頻繁に変更される政策や運用、法の規定の修正を正確かつ適時に理解することは、簡単なことではありません。 ※「不動産事業法および改正住宅法」については専用の記事を掲載予定です。 こうしたベトナム不動産制度・規制の複雑さを回避するために多くの日本人含む外国人投資家や個人や投資家の中には知り合いや共通の友人を介しベトナム人の名義を借りて不動産を購入するなどの方法で、不動産投資をするケースも見受けられます。 名義借しによる不動産投資は、トラブルを誘発し、結果として不動産投資が失敗に終わるケースも多いので、十分に留意してください。 この改正法は、有効な手段の一つで、結果的に多くの日本人含む外国人投資家を呼び込み海外資本が流れ込み、経済が動き出したのも事実です。ベトナム経済の大幅な底上げを図りました。 約40年前までは戦争が終結したばかりの貧しい国だったベトナムがドイモイ政策という政治体制に切り替わったことがきっかけで、わずか30年の間に飛躍的な経済成長を遂げています。 現在、人口増加のピークを迎えているベトナム。ハノイやホーチミン、その他主要都市では急速な都市開発が行われています。 戦後、国民は働けば働くほど豊かになることができ、私企業、私有財産も持てるようになりました。 そうすることで人々は懸命に働くようになり、次第に金銭的価値観が変わっていき、それにともない生活が豊かになる人が増えていきました。 長い歴史をもつベトナム。社会主義共和国として、市場経済への移行を進めており急速な経済成長期にあります。そこに拍車をかける国交再開。今後のベトナムの動向に世界中が注目しています。 そんな素晴らしい今のベトナムがあるのはベトナム人の強さと忍耐の歴史です。中国の支配に抵抗し、フランスの植民地支配からの独立を勝ち取ったベトナム人は、困難な状況にあっても、決してあきらめず、常に前向きに進んできました。ベトナムの歴史は、私たちに多くのことを教えてくれます。 ベトナムの復興は、まだ道半ばです。しかし、ベトナムの人々は、戦争の苦しみを乗り越え、経済と共に着実に前進しています。 過去の出来事を学び、歴史と経済が交差していくベトナムをより深く理解することで、私たちはより良い未来を築くことができるでしょう。
- 2025.10.15
ベトナムでの最適なSIMカード購入方法
海外に行く時に何よりも手放せないものは、”携帯電話”ではないでしょうか…? ガイドブック片手に右往左往しながら知らない土地を歩くのも一興ですが、今となっては地図を見るのも、レストランを探すのも、レートの計算をするのも、翻訳するのも、なにもかもスマートフォン一つで済んでしまう便利な世の中になりました。 言葉も通じない異国の地で、なによりも味方になってくれる携帯電話。 ベトナムは日本よりも街中でwifiが使える環境が整っておりますが、不安な方が多いと思います。実際に旅行で来越した友人や日本から移住してきた筆者の知り合いにも、100%聞かれるのがベトナムのネット環境についてでした。 そこで、この記事ではベトナム到着後スムーズかつ、お得にSIMカードを購入するための情報をお届けします。 ベトナムに着いてから、『現地のSIMカードが使えない!』なんてことにならないよう、日本で購入したスマホは日本でSIMロックの解除をする必要があります。 SIMロックとは…?📱 SIM ロックとは、特定の携帯電話会社と契約を結んだ際にその会社の回線のみを利用できるようにするため、ロックをかけることです。 例えば、A 社の SIM ロックがかかっている場合は、B 社の SIM カードを差し込んでもを通話やデータ通信ができません。 そのため海外渡航時に現地の通信事業者の SIM カードを利用することが不可能です。 日本の大手キャリアと契約を結び、SIMロックがかかったスマホをお持ちの方は、渡航前にそのキャリアの店舗に行きSIMロック解除の手続きをする必要があります。 日本の大手キャリアのSIMロック解除方法は下記のリンクより確認してみてください◎ ①docomo ②au ③Softbank 渡航前の準備が済んだら、気になるのは現地のインターネット事情ですよね。 実はベトナムは、超インターネット大国! 街中のカフェやレストランに入り、wifiがない店舗はないと言っても過言ではないくらい、至る所に無料wifiが完備されています。 筆者の生活圏内ではカフェ、レストラン、習い事のセンター内、ネイルショップ、などほぼ全てにあるので、自身が契約しているデータを使用するのは街中でマップを見る時くらいです。 そのため1か月で使用する契約しているSIMのデータ使用量は2G程度です。常にスマホが手放せないベトナム人の友人たちも3~5G/月を契約を使用し、wifiを使用していることがほとんどです。 ただ、ベトナムのwifiはスピードが遅かったり、混雑状況によってスムーズに使用できないときもあるので、少し多めのデータ量を購入しておく方がいざという時に安心です。 ここではベトナムの大手通信会社3選をお伝えします。 日本で代表される大手通信会社といえばdocomo・au・Softabankなどがあげられますが、ベトナムではこれから紹介する三つの会社で、実に全体の通信会社のシェアの90%を締めています。 ※画像参照元:Viettel Telecom FACEBOOK Viettelは国防省が所有・運営している国営企業で国内シェアNo.1の会社です。基地局が最も多いViettelは、郊外などに行っても通信が最も安定しているキャリアの一つとなっています。 筆者のプライベート携帯はViettelを使用していますが、様々なプランがあり、スマホのアプリから簡単にプラン変更や料金のチャージもできて便利です。 画像参照元:mobifone FACEBOOK 画像にもある通り、mobifoneは今年創業30周年を誇る、ハノイの情報通信省傘下の通信会社です。3社の中でも最も老舗のmobifoneは、Viettelの次に高いシェアを持っています。 筆者が会社で使用しているSIMはmobifoneですが、Viettel同様通信状況も問題なくアプリを使用してチャージやプラン変更が可能です。 ※画像参照元:vinaphone FACEBOOK vinaphoneは3番目にシェアを誇る通信会社で、ベトナム郵電公社傘下の会社です。シェアは大手3社の中で見ると3番手ですが、最も早く5Gの導入を試みた会社でもあり今後のさらなる躍進が期待されます。 2021年に3200人のハノイとホーチミン在住の方にアンケートを取った結果、mobifoneはネットワークのサービス品質を最も高く評価され、コストと安全性やセキュリティ面ではViettelが最も高い評価となりました。 ※参照元:SOCIALIST REPUBLIC OF VIET NAM Government News 次に、短期でベトナムに渡航した際の携帯電話の使用方法を3つ紹介します。それぞれのメリット/デメリットを確認して、自分のスタイルに合った方法を選んでください。 旅行や出張のために短期滞在で来る方には、ポケットwifiを日本でレンタルするという方法があります。 1日あたりの使用上限によって料金が異なりますが、300~2000円/日が標準的な料金となっています。『ベトナムに着いたらすぐにインターネットが使用できる状態にしたい!』『面倒なやりとりを現地でしたくない!』という方には日本側でレンタルしていけるポケットwifiのレンタルは便利ですよね。 ≪メリット≫ 到着後すぐにインターネットが使用できる SIMロックが罹った状態でも使用できる 現地でのやり取りが不要なので英語やベトナム語ができなくても安心 ≪デメリット≫ 常に端末を持ち歩かなければいけない 端末の充電がなくなったら使用できない 料金がかさむ可能性が高い 日本で契約しているキャリアを確認すると、各社海外使用できるプランを備えていることが多くあります。お使いの通信会社に行き、海外でもデータ通信や国際電話が使用できるプランを契約することで、SIMの入れ替えやポケットwifiの端末を持ち歩くことなく現地で使用することができます。 便利な一方で、大手通信会社の場合、料金が1時間200円~などと高額になるので、とにかく現地での手間や荷物を省きたいという方におすすめかもしれません。 ≪メリット≫ 到着後SIMの入れ替えは必要ない ポケットwifiなどの端末を持ち歩く必要がない 現地でのやり取りが不要なので英語やベトナム語ができなくても安心 ≪デメリット≫ 料金が高額になる(docomo : 1時間200円~) 日本で事前に申し込みをする必要がある 3つ目に、ベトナムに到着してから空港や市街でtravel SIMカードを購入する方法があります。海外旅行に慣れている方や、デュアルシムの携帯をお持ちの方は、こちらの方法が一番スムーズで便利かもしれません。 ベトナムではホーチミン・ハノイ共に空港にたくさんのSIMカードショップがあります。 料金は200,000~300,000VND(1,200円~1,800円/2023年6月レート)程で、通信データ1G/日~無制限で30日使用できるプランが目安となります。 先述の大手キャリア各社も空港に店舗があり、安心して購入することができます。 お店のスタッフさんが、戸惑いがちなSIMカードの差し替えも全て行ってくれますので任せて問題ありません◎ ≪メリット≫ 1000円~2000円程度の安価で30日程度使用できる 1日1G~無制限と通信容量が多いので、通信量が多くても安心◎ SIMカードの店舗スタッフが差し替えまでやってくれるので難しい設定は必要なし ≪デメリット≫ 空港で購入の場合は、その前に両替をしておく必要がある 英語もしくはベトナム語での簡単なやりとりが必要となる 長期で滞在する場合には、ポケットwifiや日本のキャリアのプラン変更は現実的ではありません。ここでは、移住や仕事で長期滞在をする方におすすめの方法をご説明していきます。 ひとつ前の項目で、空港でtravel SIMカードの購入方法について説明しました。長期滞在の場合には、到着後ひとまず購入したtravel SIMカードをそのまま継続して使用し続ける方法があります。 筆者もこの方法で1年以上使用を継続していたことがありましたが、この方法はおすすめいたしません。 2023年3月15日にベトナムの各モバイル通信キャリアは、政府の管理する国民データーベースと一致せず、不正利用が疑われるユーザーに対してメッセージを一斉送信しました。もし15日以内に情報の更新や認証を行わなければ4月以降の利用停止措置を取ると発表がされたのです。 ※参照記事 この措置により、パスポート情報などの個人情報を登録していないtravel SIMカードが、使用できなくなるケースが多発しました。これらの発表を知らずに使用を続けていた筆者の知人も、突然電話番号が使用できなくなり、長年使用していた番号を手放すこととなってしまいました。 このようなケースもあるため、長期滞在の場合はショップで長期契約することをお勧めします。 上記の内容から筆者がおすすめするのは通信会社のショップを訪れ、長期契約のSIMを購入する方法です。 ベトナム到着時にひとまずtravel SIMカードを購入し、落ち着いたタイミングで契約を切り替えるのが一番スムーズでしょう。 ショップの場所が外国人も多く住むエリアであれば、説明から手続きまで英語で済ませることができますが、ローカルエリアの場合はベトナム語のみの可能性も高いですので、会社のベトナム人社員や友人に一緒に行ってもらうことをお勧めします。 ≪長期契約時に持参するもの≫ パスポート TRC(一時在留許可証) 半年~1年契約用のまとまった現金(3,000,000VND程度) 長期契約をする際にはパスポートと長期の在留が許可されていることを示す一時在留許可証の提示が求められますので忘れないようにしましょう。(一時在留許可証は不要の場合もある) また、各社料金の差は多少あるものの、毎月10万VND(600円)程度の定額プランの契約で、1G/日~10G/月データ通信可能という超格安な料金体系となっています。 長期で使用予定の方は、半年や1年契約で事前にまとめて支払いを済ませることで+2か月無料で使用できるといったお得なプランもありますので、まとまった現金を持っていくとお得に契約できます。 筆者は先日Viettelで1日あたり5G使用可能な大容量プランを1年契約(+2カ月無料で計14カ月使用可能)、240万VND(約14.500円)と破格で契約しました。 最寄りのコンビニやWinmartなどのスーパーで、SIMへ利用残高をチャージすることができます。ベトナムのオンラインバンキングを開設していない方はこちらの方法がスムーズです。 手順は下記の通りです。 ①レジスタッフに通信会社名(Viettel/Mobifone/Vinaphone)とチャージする金額を伝えると、バウチャーカードがもらえます。 ②電話をかける際に数字を打つ箇所から、写真のように『*100*+バウチャー内の14桁の数字+#』を入力し、通話ボタンを押せばチャージ完了です。 SIMを購入したキャリア店舗でチャージすることも可能です。 街中でよくあるローカルのSIM屋さんでもスタッフとの会話が通じれば、すぐにチャージすることができます。 各キャリアに専用のスマホアプリがありますので、ベトナムのオンラインバンキングをお持ちの方はアプリよりチャージすることができます。 プランの変更や残高の照会もできるので非常に便利ですが、ベトナム語のアプリなので使い慣れるまで少し時間を要するかもしれません。 上記でご紹介した、事前に1年分まとめて支払う長期契約を結ぶという方法もおすすめです。 毎月チャージなどをする手間も掛かりませんし、残高不足で電話が掛けられなくなった!なんてことも起こらないので安心です。 長期滞在が決まっている方は、一括で長期の支払いを済ませておくとストレスなく利用することができます。 ベトナムに到着後すぐに快適な生活がスタートするためには、インターネット環境を整えることが先決です。 筆者が来越した当時は、日本語であまり詳細情報が見つからず、契約の種類も知らなかったために苦労したことを今でも覚えています。 どうかこちらの記事を読んで頂いた皆様には、スムーズかつ、お得なSIMの契約ができることを願っております。
- 2025.10.09
「ベトナムで自炊すると食費はいくら?」ベトナム在住者による生活費大解剖!
ベトナムで働いていくことを検討する際、 「日本と同じような食生活ができるのか」 「日本と比べてどれくらい食費を抑えられるのか」 みなさん一度は心配になられるのではないでしょうか?ですが、ご安心ください。結論から言うとベトナムでは「工夫次第で安く、日本と同じような食生活が送れます」 そこで本記事では、 ベトナムの買い物環境について ベトナムの食材の紹介と物価 自炊メインの場合の食費 うまく節約するコツ について紹介していきたいと思います。 筆者は当初 「市場でお買い物するの?」と想像していましたが、心配ご無用。日本と同じように食材から日用品までが一度に揃うスーパーマーケットがたくさんあります。ほかにも 日本食材店や韓国食材店など海外輸入製品を取り扱うミニスーパー ファミリーマートやセブンイレブン、ミニストップなどのコンビニ イオンモールのような大きなショッピングモール ブランド雑貨が揃うデパート があり買い物環境は衛生的で、とても充実しています。 「ベトナムのスーパーでどんな食材が揃うの?」 「物価はどのくらいなの?」 という疑問にお答えすべく、ここから物価の一例としてベトナムの一般的なスーパーにある食材のおおよその価格(10%税込)を挙げて解説していきたいと思います。 品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) にんじん(中4本) 20000VND 118円 玉ねぎ(大4つ) 28000VND 165円 ジャガイモ(中8つ) 25000 VND 147円 なす(3本) 19000 VND 112円 トマト(中4つ) 27000 VND 159円 ほうれん草(500g) 29000 VND 171円 小松菜(1袋) 20000 VND 118円 空芯菜(1袋) 20000VND 118円 オクラ(10本程度) 5000 VND 29円 キャベツ(1玉) 38000 VND 224円 長ネギ(1本) 6000 VND 35円 白菜(小1玉) 9000 VND 53円 レタス(1袋) 25000 VND 147円 セロリ(1本) 15000 VND 88円 もやし(1袋) 7600 VND 45円 トウモロコシ(2本) 21000 VND 124円 パプリカ(2つ) 23000 VND 135円 だいこん(小1つ) 7000 VND 41円 冬瓜(小1つ) 10000 VND 59円 西洋かぼちゃ(1/2かけ) 10000 VND 59円 さつまいも(中2つ) 23000 VND 135円 里芋(小5つ) 16000 VND 94円 レンコン(1袋) 30000 VND 176円 えのき(1袋) 15000 VND 88円 アボカド(1つ) 7000 VND 41円 ベトナムのスーパーでは、野菜は基本的に量り売りされています。野菜の味は日本で買うものとほとんど同じような味で美味しいです。 さらに、スーパーによってはオーガニックの有機野菜を売っているところもあり、食の安全性への意識も高まっています。 品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) 鶏もも肉(300g) 36000 VND 212円 鶏むね肉(500g) 45000 VND 265円 豚肉(ももブロック500g) 60000VND 353円 豚肉(ひき肉500g) 70000 VND 412円 牛肉(薄切り肉360g) 172000 VND 1012円 ハム(200g) 57000 VND 335円 ベーコン(250g) 56000 VND 329円 ソーセージ(500g) 76000 VND 447円 牛乳(1L) 33000 VND 194円 豆乳(1L) 29000 VND 171円 とろけるチーズ(200g) 70000 VND 412円 ヨーグルト(4つ入) 22000 VND 129円 卵(10個入) 28000 VND 165円 日本式豆腐(木綿) 13000 VND 76円 ベトナムの肉売り場はほとんどが対面方式になっているので、指差しで注文します。もちろん、パック詰めで売られている商品もあります。 ベトナムでは牛肉以外は日本より手頃な価格で購入することができ、例えば豚ひき肉は日本だと100gあたり98円くらいなので、日本よりお手頃です。 一方、牛肉や乳製品は酪農環境や流通環境が整っておらず割高になる傾向にあります。今後、生産環境や流通環境が発展して牛肉や乳製品が安定して出回るようになることを期待しています。 ちなみに、ホーチミンにある韓国系列の精肉店では、輸入牛の薄切り(冷凍)が100gあたり240円程度でしたのでお店によっては日本と同じぐらいの価格で購入できる場合もあります。 品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) えび(500g) 120000 VND 706円 さば(冷凍250g) 50000 VND 294円 ししゃも(冷凍500g) 94000 VND 553円 サーモン(冷蔵220g) 166000 VND 976円 白身魚のすり身(500g) 43000 VND 253円 シーチキン缶(170g) 32000 VND 188円 日本のように刺身として食べられるほどの新鮮な魚介類は少ないですが、スーパーによっては生サンマが売られていたり、生きたえびを網ですくって購入できたりするところもあります。 さらに、大きめのスーパーには寿司の惣菜コーナーが設けられていることがありベトナムでは寿司が大人気です。 品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) バナナ(1房大4本) 33000VND 194円 ポメロ(1つ) 99000VND 582円 ドライフルーツ(1つ) 11000VND 65円 いちご(冷凍1袋) 62000VND 365円 果物も野菜と同じく量り売りで売られており、東南アジアならではの果物が豊富にあります。また、ベトナムでは熟れていないマンゴーに辛い調味料をかけて食べるなど独特な食べ方の文化があります。 南国フルーツのほかにも、シーズンによってはいちごや栗、梨などが売られています。ちなみに、ベトナム中部にあるダラットではいちご狩りを楽しめる農場などもあるようです。 品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND) きくらげ(50g) 19000VND 112円 乾燥しいたけ(100g) 64000VND 376円 乾燥わかめ(50g) 44000VND 259円 黒のり(10枚入) 35000VND 206円 ベトナムでも干しいたけを食べる文化があり、ベトナム産のものが売られています。日本の干しいたけに比べて少し小ぶりですが、お湯で戻せば風味も味も日本のものとほとんど変わりありません。 乾燥わかめや黒のりなどは韓国からの輸入品を多く見かけます。ベトナムでは韓国人が20万人以上暮らしているからか、韓国食材は一般的なスーパーでも比較的簡単に見つけることができます。 品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) ジャポニカ米(5㎏) 165000 VND 971円 食パン(1袋) 30000 VND 176円 卵麵(乾麵) 27000 VND 159円 フォーの麵(乾麵) 20000 VND 118円 パスタ(1袋) 41000 VND 241円 インスタントカップ麵(1つ) 15000 VND 88円 ベトナムは日本と同じようにお米文化が発展しています。一般的にはインディカ米が主流ですが、南部ではジャポニカ米も生産されているようで現地生産の日本米は安く手に入れられます。 品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) 枝豆(400g) 37000 VND 218円 ポテトフライ(450g) 37000 VND 218円 ミックスベジタブルやコーン、シーフードミックスの他に、冷凍春巻きや冷凍焼売など中華系の冷凍食品が多く並んでいます。お弁当のおかずやストック食材としてうまく取り入れていくと調理時間の時短になりそうですね。 品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) 小麦粉(1kg) 30000 VND 176円 タピオカ粉(400g) 16000 VND 94円 パン粉(200g) 21000 VND 124円 鶏がらスープの素(200g) 15000 VND 88円 砂糖(1kg) 30000 VND 176円 塩(1kg) 25000 VND 147円 コショウ(80g) 36000 VND 212円 日本醬油(150ml) 90000 VND 529円 ケチャップ(500g) 29000 VND 171円 マヨネーズ(300g) 45000 VND 265円 オイスターソース(510g) 29000 VND 171円 米酢(400ml) 16000 VND 94円 菜種油(2l) 115000 VND 676円 すべて日本から調味料を持参しなくても、現地生産されている調味料は安く手に入ります。 例えば「片栗粉の代わりにタピオカ粉で代用する」「ケチャップは輸入品ではなく現地生産されているものを購入する」など現地の製品に置き換えていけばより安く調達できます。 品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) ポテトチップス(大1袋) 29000 VND 171円 チョコレート(37g) 2300 VND 14円 アイスクリーム(1カップ) 15000 VND 88円 サイゴンビール(1缶) 17000 VND 100円 ベトナムは特にビールが安いことで有名です。近隣国のマレーシアやタイ、インドネシアのように宗教上の販売規制などもないため、日本と同じようにいつでも気軽に購入することができます。 日本食材店はかなり多くある印象です。業務スーパーやイオンモールなども出店しており、とても便利です。 品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) 醬油(1L) 98000 VND 576円 味噌(375g) 68000 VND 400円 みりん(880ml) 79000 VND 465円 料理酒(880ml) 79000 VND 465円 和風だしの素(120g) 45000 VND 265円 お好み焼きソース(300g) 85000 VND 500円 かつお節(100g) 149000 VND 876円 カレールー 118000 VND 694円 ビーフシチュールー 95000 VND 559円 午後の紅茶(500ml) 29000 VND 171円 源氏パイ(24枚入) 95000 VND 559円 冷凍うどん(5玉) 115000 VND 676円 納豆(3パック) 68000 VND 400円 日本のアイス 40000 VND 235円 品揃えは豊富で、欲しいものはほとんど揃っています。日本で買うよりも2~3割程度以上高いことが多いですが、セール時は安くなっていることも。ただし、品物によってはメーカーが限定的なため、こだわりがある方は日本から持参した方が無難です。 「忙しくて買い物に行くのが大変」 「近所にスーパーがなくて行くのが面倒」 という方には、アプリなどで注文できるネットスーパーもあり便利です。日本からの輸入生鮮を取り扱っているところもあり、買い物に慣れないうちはこういったサービスをうまく活用していくのも良いでしょう。 また、スーパーによっては買い物したものを自宅までの配送サービスを行っているところもあり、手ぶらで帰宅することも可能です。 さて、ここまでベトナムにある食材のおおよその物価をお伝えしてきましたが、実際に筆者の家庭にかかる食費を紹介していきたいと思います。 筆者は 30代夫婦2人暮らし(在住11ヶ月目) 朝食は食べない派 夫はお弁当持参 以上の状況で、自炊にかかる食費は3万円程度。 週に1回日本食ランチ カフェ月1回 ホテルランチ月1回 以上の外食費を合わせても5万円未満に納めることができています。 東京に住んでいたころの自炊にかかる食費がおおよそ4万円程度だったので、2~3割程度費用が抑えられて家計が助かっています。特に、ビールが安いことで晩酌費用がかなり抑えられています。また、カフェ代も日本の半額程度で楽しむことができるため我慢して節約しているという感覚はあまりありません。 日本と異なりベトナムでは水道水が飲めないため、飲料水を購入する必要があります。ベトナムにもウォーターサーバーの業者がたくさんあり、値段やサービスも様々です。 筆者の家庭の場合飲料水代は、1ヶ月19L×8本(48000VND/1本)で2500円弱です。 飲料水の使い方は人それぞれですが、筆者の場合は 歯磨きや洗顔→水道水 野菜を洗う→水道水 野菜や麵などを茹でる、お米を炊く→飲料水 レタスなど生のまま食べるものを洗う→飲料水 など使い分けています。水道水の環境は住む地域や住居によって変わるようなので、水道水の水質が気になる方は浄水器などの設置も検討してみるとよいでしょう。 ベトナムで割高になる日本産の調味料や嗜好品などは日本からできる限り持ち込むのがおすすめです。ですが、引越しの荷物として持参する際は食品の量や種類に制限がありますので、引越し準備の際に買い込みすぎないよう注意が必要です。(詳細はご自分の担当の引越し業者さんにご確認ください) また、飛行機の預け入れ荷物として持参する場合は、機内預け入れ制限やベトナム入国時の持ち込み制限などを事前に確認しておきましょう。 知ってて損なし!ベトナム・日本間のフライト 航空会社別の預入荷物・手荷物ガイド 賞味期限の長い調味料や乾物が持ち込む食品としておすすめです。(ただし味噌は長期の常温保存で発酵が進んでしまうことがあります) 食べ慣れた味で精神的に支えられることがあります。特に、渡航直後は新しい環境に慣れず分からないことだらけです。ローカルフードが身体に合わなかったり、精神的に日本料理が恋しくなったりするのも渡航直後が多いのではないでしょうか。基本的な調味料を渡航時に持参しておけば、すぐに自炊を始められますのでおすすめです。 生活に慣れてきたら、ベトナム産のお手頃価格な食材を見つけて自炊の幅を広げていくとよいでしょう。 また冷凍食材をストックしたり、作り置きを冷凍したりすることで買い物の回数を減らすことができます。疲れていても温めれば何か食べられる状態にしておくと、精神的にも楽ですし、外食の回数も減ってかなり節約できるのではないでしょうか。 以上、今回はベトナムに売っている食材の物価事情とベトナムでの自炊にかかる食費をお伝えしていきました。 ベトナムは輸入品や輸送コストがかかる商品以外は安く、スーパーに並ぶ食材もよく見れば日本人になじみのあるものがたくさんあります。現地の食材をうまく活用するなど工夫次第で「安く、日本にいた頃と変わらないような食生活」を送ることも可能です。 この記事がベトナムでの生活を始める上での参考になりましたら幸いです。
- 2025.10.08
【ベトナム/結婚式】日本との文化の違いは!?
結婚式は新郎新婦にとって、とても大切なイベントです。 結婚式に参加することで、新郎新婦の愛を間近で感じることができ、幸せを祝い、新しい人生を応援することができます。また、普段なかなか会えない友人や新郎新婦の家族との時間を過ごし、新たな思い出を作ることができる参加者にも大切な一日ですね。 そんな、新郎新婦にとっても参加者にとっても人生の一大イベント。せっかくゲストとして招待された場合は、マナーを守って、新郎新婦の門出を祝いたいですよね。 結婚式のマナーは、招待状の返信から当日の振る舞いまで多岐にわたり、参加する場合、筆者は少しドキドキしてしまいます。 海外で参加なんて無縁だと思っていたら、ベトナムで生活していると結構な確率で結婚式に誘われます。結婚式と言ってもベトナムは結婚までの通過儀礼が多く、地域や個人により内容が異なるため、一概には言えませんが、ここでは、特に重要なマナーや日本との違いをいくつかご紹介します。 日本は、かつて仲人が両家を取り持ち、結納品のやりとりをしていましたが、昨今、日本では減少傾向にあります。 結納をされる方は両家が一同に集まって略式的に結納をする方がほどんどになりましたが、ベトナムでは結婚式の重要な儀式の一つです。結納によって、新郎新婦の結婚が正式に認められ、新婦側の両親から新郎側の両親への許しを得ることができます。 日本では形式ばっておらず、自由度も高いため、結納の代わりに顔合わせ食事会が主流になりつつあります。両家が集まり食事をしながら親睦を深め、一般的には本人と両家の親で行います。また、結納のように“結納金や結納品”の取り交わしもほとんど無く、費用が抑えられる点も人気のひとつのようです。 一方、ベトナムでは盛大に行われます。結納(婚姻式)を行う前に新郎の家から新婦の家まで迎えに行く「花嫁を迎える式」のパレードがあり、新郎側の家族が大名行列のようにして新婦の家まで供物を運びます。 パレードでは、街中から注目を浴び、道行く人からもお祝いをうけます。町を挙げてのお祝いがベトナム流です。 結納(婚姻式)後にも披露宴があり、親戚中が集まってお祝いをします。 日本の結婚式は、挙式と披露宴の2部構成で行われるのが一般的ですよね。 ベトナムも基本的には同じなのですが、日本の結婚式は、教会やホテル、レストランなどで行われ、宗教や家族の伝統によって挙式の内容は異なります。 日本の挙式は、大きく分けて4つの種類に分類することができます。 教会式 キリスト教の教義にのっとって執り行われる挙式です。新郎新婦は、神の前で愛を誓います。 神前式 日本の伝統的な挙式です。新郎新婦は、神様に結婚を誓い、玉串を捧げます。 人前式 宗教色のない挙式です。新郎新婦は、ゲストの前で誓い、愛を誓います。 仏前式 仏教の教義にのっとって執り行われる挙式です。新郎新婦は、仏様に結婚を誓い、花束を捧げます。 最近では、ウエディングドレスを着たいという理由や、メディアで見かける結婚式が教会式が多いため結婚式=教会式というイメージが根付き、教会式に憧れを抱く花嫁が増加しました。そのため神前式や、仏前式は減少傾向にあるようです。 ベトナムの結婚式の場合は、結婚式当日に新郎側と新婦側の家族や親戚が集まり、主に自宅で執り行われることが多く両家ともにブライズメイドを用意することが一般的です。 結婚式場やホテル、レストランなどで行われることもありますが伝統に沿うと自宅での式が圧倒的に多いです。また地域によっても流れや内容に違いがありますが、田舎へ行けば行くほどに伝統に沿う傾向があり結納から結婚式、披露宴を数日かけて行うこともあります。 ベトナム人の結婚式に招待された場合は、正装で出席し、新郎と花嫁に祝福の言葉を贈りましょう。華やかな服装やアオザイも好ましいですが、男性はスーツ、女性はドレスを着るのが無難で良いでしょう。ただし、結婚式の場所や時間帯によっては、カジュアルな服装でも問題はありません。 日本のように服の色や素材、靴などの厳しいマナーはありません。ワンピースや普段着で参加する人もいるぐらいのカジュアルな式も多いですが、華やかに着飾ると喜んでもらえることが多いです。 女性は日本の結婚式の2次会くらいのおめかしをしていれば、問題ありません◎ 日本と同じく事前に結婚式の出欠確認カードなどもありますが、面白いことに当日に急に誘われて参加するなんてこともありますので、服装よりも参加する気持ちを重視しているようです。全てが日本よりもラフで気疲れすることのないベトナム流の結婚式は楽しく参加できるはずです。 日本の披露宴は、挙式の後に親戚や友人、会社の同僚などの関係者を招いて行います。目的は、新郎新婦の結婚を祝うこと、新郎新婦の新しい門出を祝福することです。挙式同様の緊張感や重厚な空気感すら感じます。もちろん、招待の返事を早く返し、当日は遅刻もキャンセルも厳禁。 しかし、ベトナムの披露宴は、日本の披露宴とは大きく異なります。ベトナムの披露宴は、非常に豪華で盛大に行われます。披露宴の参加者は、新郎新婦の親族、友人、会社の同僚、そして近所の人など、数十人規模から数百人、千人を超えることもあります。 また、招待状を送った人の知人や友人も告知なく参加できるので、席が足りないことも多く、会場は人で溢れかえることもあります。 大まかな流れは日本と同じですが、ベトナムの場合、人数も多く、盛大に盛り上がるグループや歌いだす人がいたりと自由度がかなり高いです。ビーサン、短パン、Tシャツのおじさんがいることもあります。 筆者は歩いていたら道端で結婚式を見かけ、『おめでとう~!』と声を掛けたらそのままその式に呼ばれて参加したことさえあります笑 そのまま、あれよあれよと『モッ(1)、ハイ(2)、バー(3)、ヨー(乾杯)!』の掛け声でお酒をたくさん頂き、ほろ酔いで帰りましたが、今でも誰の結婚式だったのか定かではありません。 また、日本と違い、家族への感動的な手紙や感動を促す場面は無く、序盤に催しが終わった後は。カラオケ大会がスタートします。食事さえ済ませてしまえば、帰宅のタイミングは自由なので各々に楽しむことができます。 筆者以外ベトナム人の方の中、筆者がベトナム語でお祝いの歌を披露したこともあります。カラオケが大好きなベトナム人の方には、歌で心を掴むのがとてもおすすめです!一曲ベトナム語の持ち歌を作っておくと、どこに行っても人気者になること間違いなしです◎ 主催側もゲスト側も悩みの種なのが「ご祝儀」ではないでしょうか。 日本では、主催側は不透明な予算の中で段取りを組み、安く抑えすぎてご祝儀を予想よりも多めに頂けた場合、ケチだと思われたのではないか、ご祝儀目当てで呼んだと思われそう、だとか。はたまた、ゲスト側は奮発したのに料理や会場が見合ってない、新郎新婦との距離が曖昧でどの程度の金額を払うべきかわからないなど考え出すと悩んでしまいます。 ベトナムではそんな心配も必要なく基本的には500k(約3000円)を名前とお祝いのメッセージを添えた便せんに入れて式場の入り口にあるポストに投函するか受付に渡してください。 日本の相場は以下のとおり。 親族 6.0万円 上司 3.5~4万円 友人 3万円 日本の結婚式のご祝儀は、他の国と比べて高い傾向にあります。 ベトナムとの物価水準の差もありますが、そこを考慮してもベトナムの披露宴は、気軽に参加することができ、多くの方のお祝いを共に分かち合うことができます。 今回はベトナムの結婚式についてまとめました。 日本と似たころもありつつ、ベトナム独自の風習も一部ありますね。ベトナムにて結婚式に招待された際には、是非ご参加ください。 また結婚は、人生の大きな決断です。愛する人と人生を共にすることを誓い、喜びも悲しみも、苦しみもすべてを分かち合い、愛を育んでいかなければなりません。同じ文化を共有していても簡単ではない結婚。国際結婚ともなればハードルは更に上がります。 ですが素敵な出会いはいつどこであるかわかりません。人とのコミュニケーションが盛んなベトナム。気が付いたらベトナム人と結婚なんてこともなくはないと思いますので、本記事が参加者にも当事者にも参考にしてもらえたら嬉しいです。
- 2025.10.02
日本人が驚くベトナムの文化と国民性について解説〔異なる習慣・特徴〕
本記事では「日本人が驚くベトナムの文化と国民性まとめ|異なる習慣・特徴」を解説していきます。 コロナ渦が落ち着き、ベトナムへの観光、新生活、仕事で渡越を考えている人も多いのではないでしょうか。 訪問をする前に気になるポイントが日本との文化や国民性の違いですよね。 ベトナムに行く前に日本との違いを知っておきたい。 ベトナムの国民性を知って理解を深めたい。 今回はベトナムに来た際に、皆さんが驚くであろう文化・国民性について現地在住の筆者の経験を踏まえて記載していきます。 ぜひ、ベトナムの理解を深めて訪問をしてみてください。 正式名称 ベトナム社会主義共和国 首都 ハノイ 面積 32万9,241平方キロメートル 人口 約9,946万人 宗教 仏教、カトリック、カオダイ教 etc 通貨 ベトナムドン(VND) 言語 ベトナム語 ベトナムは紀元前から約1000年間は中国の支配下にあり、 その後一度は独立するものの1884年からはフランスの植民地となりました。 ベトナムが建国されてから1000年以上の歴史がありますが、長い間他国に支配されていた歴史的背景があり、各国の文化が混ざり合っていることが特徴です。 またフランスからの激しい独立運動や、南北に別れてしまった国内の統一をはかるベトナム戦争が約50年前に集結したばかりの国です。 ほとんどのエリアは復旧が進み年々経済成長をしている国ではありますが、一部の建物には銃痕が残されていたりと痛ましい歴史が垣間見えます。 経済の要となる都市は、主に北部のハノイと南部のホーチミンになります。 国の面積は日本と近しい大きさで縦に長い形をしているため、北部は四季がありますが南部は常夏といった気候の差があります。 また、近年は人口増加が目まぐるしく若い世代がとても多く活気がある国です。 もしかすると、日本からベトナムに来た際には若者の多さに驚くかもしれません。 ベトナムは、日本の様に鉄道が発達しておらず、細い道も多いためバイクでの移動が主流です。タクシーやフードデリバリーなどもバイクを使用し、現地の人々の生活に根付いています。 日本はバイク保有率が8%程度※1ですが、ベトナムはおよそ64%※2となり大幅に多いのが分かりますね。そのため通勤時間帯は大量のバイクで、初めて見るときは驚くこと間違いなしです。 ※1 一般社団法人 日本自動車工業会(JAMA)の二輪車保有台数、総務省統計局の日本人口数より算出 ※2 ベトナム国家交通安全委員会(NTSC)より参考(※1,2 共に2021年データ) ベトナムにもしっかり道路交通法は存在しますが、ベトナムの人の運転はとにかく自由奔放です。交通に関しての意識・認識は日本でのルールと異なるところがあるので、事前に知っておくことが大切です。 ベトナム独特のルールを下記にご紹介します。 ・バイクの右折は赤信号でも可能!専用レーンがあります。(ベトナムは右側走行) ・横断歩道がなくても歩行者を横断は至る所で可能です ・一方通行の道が多いので稀に逆走バイクが現れます 初めて交通事情を目の当たりにしたとき、少しスリルを感じるかもしれません。実際のところは、こちらの交通ルールを数日体験すれば、すぐに身体が慣れてきます。 慣れるまでは焦らず、道路を歩く際や横断する際にはしっかり周囲の動きに注意してください。 ベトナムの人は何かとクラクションを鳴らして運転します。 日本では危険が迫った際に鳴らすことが多いので、意味を知らないと不快な気持ちになるかもしれません。 しかしベトナムでは、自分の存在を周囲に知らせるために鳴らします。「今から私が通るので注意してね」といった様にポジティブな意味でクラクションを使用することが多いです。 ベトナムの人は朝早くから活動するのが特徴です。 ローカル企業の就業時間は8時〜17時が多く、市場や飲食店は6時前から営業を開始する場所も少なくありません。朝の気温は20度前後と涼しいため、老若男女問わず朝から活発に動き出す人が多い様です。 朝が早いことや、暑い日が多いことから体力を温存する方法としてよく昼寝をします。お昼時はバイクの上で寝ている人や、市場の持ち場で横になっている姿をよく見ることができます。 またローカル企業ではお昼休憩にフロアを消灯したり、一部の会社では福利厚生で昼寝スペースを設けて社員に休んでもらうこともある様です。 ベトナムの人はプライベートの時間を大事にするので残業を好みません。 退勤時間には過ごしやすい気温になるため、友人と飲みに出かける人や、水辺沿いで恋人とお話をしながらデートをする若者たちで街は溢れています。 また、小さい子どもが遊べる広場も多いため賑やかな夜のベトナムを見て楽しい気持ちになる人も多いはずです。 ベトナムでは外食の文化が浸透しています。 若い世代の外食はもちろんのこと、家庭でテイクアウトしたものが食卓に並ぶことも珍しくありません。そのため1回の食事単価が安価であることが特徴的です。 例えると、ベトナム料理で有名なフォーは4万~6万ドン/1杯(約240~360円)でいただくことができます。ローカル居酒屋では、ビールを数杯と料理を頼んで一人10万ドン程度(約600円)でいただけたりと、日本人が驚くほど安い値段でお腹がいっぱいになれるのは嬉しいポイントですよね。 ベトナムはフランス植民地時代にコーヒー豆が持ち込まれ、今では世界トップクラスのコーヒー豆生産地です。また、コーヒー豆の国外輸出はブラジルに次いで世界2位となりベトナム経済を支える産業の一つとなっています。そのためか必然と現地の人はコーヒーをよく飲みます。 ベトナムの人はカフェでの団らんを一つの娯楽としており、女性や子連れの母たち、男性同士でもカフェでコーヒーを片手に語らっています。 また、フリーランスとして働く人たちも増えており、24時間営業や、各席にコンセントを常備したカフェが近年増加している様です。 ベトナムはトイレットペーパーを便器には流さず、トイレ横にあるゴミ箱に捨てます。理由としては、ベトナムのトイレットペーパーは水に溶けず、配管が細く詰まりやすいためです。 後処理をする側の気持ちになって、極力トイレットペーパーはゴミ箱に捨てるようにしましょう。 ウォッシュレットも一般的にはありません。その代わりにトイレ横にシャワーが取り付けられています。 シャワーの使用後にトイレの便器が水浸しになっていることもあるので、その場合は一度トイレットペーパーで拭き取ってから利用しましょう。 ベトナムは大きく分けて北部のハノイ、中部のフエ、南部のホーチミンで気候が異なります。 また歴史的背景からか、各エリアごとに性格の特徴が変わってくると言われています。 今回は、ベトナムの人全体に共通する性格・国民性について紹介します。 筆者がベトナムに来て一番驚いた点がベトナムの人の自己肯定感の高さです。 具体的な例を挙げると、とにかく自分たちの写真を撮ることが大好きです。中年の男性ドライバーでも携帯の待受画面は自分の写真にしている場合もあります。 また、一般的に給料が低い仕事だとしても恥じることなく、自信を持って自分の仕事を全うする姿には、ポジティブで真面目、そして大らかな性格が垣間見えます。 団体意識の強い日本と比べると、ベトナムは個人主義の傾向が強いです。自己肯定感も高く、自分のスキルを伸ばすことに前向きな考えを持っています。 また、子育てについても極力子どもを自由にさせる方針で、飲食店やショッピングモールなどではやりたい放題の子ども達が大勢います。人に迷惑をかけないといった意識は日本人より低いため、初めのうちは戸惑う方もいるかもしれません。 しかし、裏を返せば他人をとやかく言う人が少ないのも事実です。大らかなベトナムの人に触れていくと、自分たちの常識も考えさせられることがあります。 ベトナムでは共働きが主流で、女性の就業率が70%を上回っています。この数値は世界平均の47.2%から見ても高い数値となり、多くの女性が社会で活躍していることが分かります。 そのためベトナムの労働法には、産休制度や保育園等の費用補助が設けられるなど、家庭の助けになる法律がいくつか施行されています。 男性に比べると女性の管理職の割合が低いことや、賃金の格差があるなど待遇面の課題はいくつか残されている様ですが、ベトナムでは男性より女性の方がよく気が利き、テキパキと動く印象がとても強いです。 現地で生活していると一番感じることがベトナムの人たちのせっかちさです。 前にいる車やバイクは隙があれば追い越しますし、止まることを嫌い、信号に捕まると必ずと言っていいほど迂回します。コンビニやカフェなどの会計カウンターでは、意識をしていないと抜かされたりなんてことも… 列に並ぶという意識がそもそも薄い国なので、抜かされた場合は大目に見るか、優しく指摘してあげてください。大らかな方が多いので、言い方さえ間違えなければ指摘を受けたくらいで怒り出す人は少ないはずです。 ベトナムでは、中国から技術が渡ってきたとされる刺繍が有名です。また西洋の写生の手法と合わさり、刺繍でリアルな絵を再現する技術はベトナム女性の器用さがあって作り出せる物。 その他にもベトナムではネイルサロンが多く、特別なライセンスを持たずとも働けるため現地女性に人気の職業となっています。 しかし、筆者が実際に体験した限りでは日本と同等のクオリティであり、器用なベトナムの方々に向いている職業であることが分かります。 今回は日本人が驚くベトナムの特徴を、文化・習慣、性格・国民性に分けて解説いたしました。 文化や習慣の違いはありますが、世界から見ても治安がいい国であること、衣食住の環境を見てもベトナムは日本人にとって親しみやすい国です。 ベトナムへ初めて来られる方や、これからベトナムでの新生活を準備中の方は慣れない土地への不安が付き物だと思います。しかし、ベトナムはいい意味で自分たちの固定概念を吹き飛ばしてくれる国です。 滞在を楽しむために少しでも参考になりましたら幸いです。 【参考】 ・日本の二輪車保有台数(一般社団法人 日本自動車工業会 JAMAより) ・日本人口数(総務省統計局より) ・ベトナムのバイク保有率(ベトナム国家交通安全委員会 NTSCより) ・ベトナム基本情報(外務省より) ・道路交通法について(SOCIALIST REPUBLIC OF VIET NAMより) ・ベトナム人の就業時間(外国人採用ナビより) ・コーヒー豆について(ジャパン証券より) ・ベトナム女性の就業率(ILO国際労働機関より) ・労働法(独立行政法人 国際協力機構JICAより)
- 2025.10.01
駐在員必見!賢く使えばお金持ち?驚愕のベトナム銀行金利
これからベトナムへ駐在される方や、すでに駐在員として活躍をしている皆さんはご存知でしょうか?現在ベトナムの銀行金利がすごいことになっているんです! バブル崩壊後、景気回復のために余儀なくされた日本の低金利。経済が回復の兆しを見せ、長きに渡り継続し、今や無いも同然を受け入れるしかなくなり、預金で資産を増やすことは実質、不可能になりました。 しかし、ベトナムでは昨年から、銀行の定期預金の金利が上昇しています。昨年5月ごろには、ある民間銀行が年7%を超える金利を設定したことがニュースとなりましたが、年をまたいだ今では10%近くに設定している銀行もあります。0%台が当たり前の日本からすると、驚くほど高い水準に設定されていて、日本の約7000倍近い金利にもなります。 筆者も金利の高いベトナムで働いている以上、運用金利で贅沢をする生活に憧れる1人なので、ベトナムがなぜ、高金利なのかを紐解いていきます。 世界でもトップクラスに定期預金の金利が高いベトナム、なぜベトナムベトナムの銀行金利が高いか、というと理由は、いくつかあります。 1つの理由として、ベトナムの経済が比較的成長が速いことが挙げられます。実質経済成長率を日本とベトナムで比較をしてみると、2023年においては前年対比でベトナムが5.05%、日本が1.9%と約3倍以上の開きがあります。 経済成長が速いと、インフレも高まる傾向があります。またインフレを抑制するために、中央銀行は金利を引き上げることがあります。 もう1つの理由は、ベトナムの通貨ドンが米ドルに対して比較的安定していることが挙げられます。通貨が安定していると、投資家はベトナムへの投資意欲が高まり、資金が流入します。資金が流入すると、通貨の価値が上昇し、インフレが進む可能性があります。これも、中央銀行が金利を引き上げる要因となります。 最後に、ベトナムの金融システムが比較的未発達であることも、銀行金利が高い一因となっています。金融システムが未発達だと、金融機関がリスクを回避するために、金利を引き上げる傾向があります。 これらの要因により、ベトナムの銀行金利は比較的高水準で推移しています。ベトナムの銀行金利が今後どのように推移するかは、ベトナム経済の成長、インフレ、通貨の安定、金融システムの発達など、様々な要因に左右されます。 2023年5月現在、ベトナムで定期預金の金利が高い5つの銀行は以下の通りです。 ベトナム外貨貿易銀行(Vietcombank):最高金利は7.2% ベトナム投資開発銀行(BIDV):最高金利は6.5% ベトナム農業農村開発銀行(Agribank):最高金利は6.0% ベトナム工業貿易銀行(VietinBank):最高金利は6.0% サイゴンハノイ商業銀行(SHB):最高金利は5.5% ただし、金利は変動するため、最新の金利は各銀行のウェブサイトで確認することをお勧めします。 銀行金利とは、銀行が預金者に支払う利息のことです。金利は通常、年率で表示され、パーセント(%)で表されます。たとえば、銀行が1年間で5%の金利を提供している場合、預金者は100ドルごとに5ドルの利息を受け取ります。 銀行金利は、銀行が貸し出すお金のコストである貸出金利によって決定されます。貸出金利が低いほど、銀行が預金者に支払う利息は少なくなります。これは、銀行が預金者に支払うよりも低い金利でお金を貸すことができるためです。 また、銀行金利は、インフレ率によっても影響を受ける可能性があります。インフレ率が高い場合、銀行はインフレに追いつくために預金者に高い利息を支払う必要があります。これは、インフレによりお金の価値が時間の経過とともに低下するためです。 経済全体だけでなく、銀行金利が、個人のお金に影響を与える場合もあります。それが夢の金利生活です。銀行金利が高いほど、貯金したお金から得られる利息は多くなります。銀行金利が低いほど、借金にかかる利息は少なくなります。なので高金利かつ物価の安いベトナムなら金利のみでの生活も貯蓄のある方は可能かもしれません。 銀行金利を賢く利用することで、お金を貯め、投資するチャンスが増え、人生を豊かにすることができますが、銀行金利は定期的に変更されるため、ニュースやホームページなども注意することが重要です。銀行金利は複雑なトピックですが、人生とは切り離せない重要な要素です。 ベトナムは日本と比較しても物価が安く、3分の1程度と言われています。仮に100,000円を金利10%で預けた場合、税金などを無視すれば10,000円を手に入れることができます。 駐在員として10,000円で実際にどんな生活ができるのかは、下記の一覧をごらんください。 ※ここでは分かりやすく日本円で紹介していますが、実際の銀行への預け入れや支払いはベトナムドンで行います。 ホーチミンとハノイの片道航空券(東京-韓国間の距離に相当):約8,800円 60分の指圧マッサージ:約2,450円 スターバックスのコーヒー(トールサイズ):約480円 ローカル屋台でのランチ:約300円 ペットボトルのお水:約60円 日本であれば10,000円では、できることが限られますがベトナムであればマッサージやおしゃれカフェでのティータイムなど様々なことが可能です。物価が安く、贅沢な暮らしができるのもベトナムが駐在先として人気の理由の一つです。 また参考までに実体験ベースで解説をすると、単身の方であれば家賃を抜いて50,000円程度があれば1ヶ月の生活ができるほどベトナムの物価は格安です。 理由は、日本経済が緩やかな景気回復にとどまっていることです。景気が緩やかだと、企業は投資や雇用を増やす意欲が低くなり、金利も低下する傾向があります。 もう1つの理由は、日本銀行が積極的に金利を低下させていることです。日本銀行は、2013年からマイナス金利政策を実施しており、これにより市場金利も低下しています。 マイナス金利に関しては、2024年1月以降から株価上昇や物価高を背景に徐々に見直しの機運が高まってきています。近い将来、大きな政策の転換が見られるかもしれないなめ経済に関するニュースには広くアンテナを張っておきましょう。 最後に、円が安全資産と見なされていることも、日本の銀行金利が低い一因となっています。円が安全資産と見なされると、円への需要が高まり、円安が進みます。円安は輸入品の価格を下げ、企業の収益を押し上げ、金利を低下させる可能性があります。 これらの要因により、日本の銀行金利は低水準で推移しています。日本の銀行金利が今後どのように推移するかは、日本経済の成長や日本銀行の金融政策動向など、様々な要因に左右されます。 マイナス金利とは、、、 金融機関が中央銀行に預ける預金に対してマイナスの金利を課す政策です。 通常、預金者はお金を預ける代わりに利息を受け取りますが、マイナス金利政策では、預金者が逆に利息を支払わなければならなくなります。 マイナス金利政策は、デフレを脱却するために導入されることが多いです。デフレとは、物価が下落する状態のことで、経済活動を停滞させる可能性があります。マイナス金利政策は、金融機関がお金を出し渋るのを防ぎ、企業や個人の消費や投資を促進することで、デフレを脱却する効果が期待されています。 ただし、マイナス金利政策には、以下のようなデメリットもあります。 金融機関の収益が減少する 預金者が預金を解約するリスクが高まる 企業が設備投資を控えるリスクが高まる 円安が進むリスクが高まる 筆者も知り合いの駐在員たちとの会話で、毎回のように金利が話題にあがります。興味をそそられるのは皆一緒ですが、実際に定期預金をしている人はそれほど多くありません。なぜか聞くと大半は、いつまで駐在しているのか分からない、口座開設手続きが面倒そう、日本帰国後の海外送金にかかる手数料などが腰を重くしているようでした。 先陣を切り、1年前から手元にある、こつこつ貯めた少しばかりの預金で定期預金を始めてみました。結果から言うと提示通りの金利が貰えています。 銀行により千差万別ですが、銀行口座開設はビザ、パスポート、TRCさえあれば意外と簡単に出来るので、まずは銀行口座開設。その後、外国人は窓口での定期口座の開設がおすすめです。 筆者がいくつか試したところ、簡単にインターネットバンキングから定期預金口座を開設できたのはTechcombankのみでした。 日本では1年超えの3年固定、5年固定、10年固定などスーパーロング定期が多いですが、ベトナムでは銀行は1カ月、3カ月、6ヵ月、9カ月などの短期間の定期預金もあります。期間により貰える金利の金額は変わりますが、気軽に始めることができますね。 外国人がベトナムで口座を開設するためには、ビザや労働許可証(TRC)など、生活や就労の実態が必要なため、人生の中でチャンスはそこまで多くありません。 手続きもそこまで難しくないため、せっかくのチャンスを有効に活用して資産を増やしていきましょう。 日本と比較くして金利が高く、お金を増やすには絶好の環境のベトナム。ただし、いざ日本へ帰国するときには注意が必要です。ベトナムでは外貨の持出規制が厳しく、1回の出国時に携帯できる所持金は以下のように定められています。 在留邦人の方で,ベトナム国内の銀行から引き出した外貨のうち,5,000米ドルを超える額をベトナム国外に持ち出す場合,当該銀行から許可証の発給を受け,それを携行する必要があります。 つまり、個人で自由に持ち出しができる金額は5,000米ドル(約752,000円)までとなります。許可書を取得せずに、5,000米ドルを超える金額を持ち出した場合、空港などで没収の対象です。過去に、スーツケースなどに現金を入れ無許可で国外へ持ち出そうとした方が捕まるケースも有りましたので、トラブルに巻き込まれないようにご注意ください。 金利のおかげで増えたお金は、銀行に依頼を行い国際送金で日本へ持ち帰るのがおすすめ。実態に筆者も、国際送金を経験した人の一人です。 送金の手続きには会社からの給与支払証明書など、必要な書類が多岐にわたり手続きは半日ほどかかりました。確かに言われている通り、手間はかかりますが最終的には2日ほどで日本の口座へ着金の確認ができました。 また海外送金に関して言葉に不安のある方は、一部の銀行では日本語ができる職員がベトナムでは働いています。事前に予約をすると対応いただけるため、うまく活用して手続きを進めていきましょう。 高金利とはいえ他の投資に比べれば定期預金の利回りは、通常、他の種類の投資よりも低く感じるでしょう。これは、定期預金は比較的安全な投資であるため、投資家は高いリターンを要求していないからだと言えます。 日本の定期預金は預金保険制度によって元本が保証されています。それですら保証されているのは最高1,000万円までです。つまり、1,000万円を超える金額を定期預金に預けている場合、1,000万円を超える金額は保証されません。 今回、紹介したのは成長著しいベトナムの銀行です。可能性は低いですが、将来銀行が破綻する、急に金利が変更されるなどのトラブルはあるかもしれません。余剰金の範疇、なおかつすぐに使わないお金で行いましょう。どうせ貯金するし程度に考えておくと、お得に感じ長続きするかもしれませんね。
- 2025.09.30
ベトナム人とのコミュニケーションを円滑にする10のコツ
グローバル化が進む今日、外国人とコミュニケーションをとる機会はますます増えています。しかし、外国人とコミュニケーションをとるのは、文化や言語の違いが原因で難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。 そこで、ここでは外国人、特にベトナム人とのコミュニケーションを円滑にする10のコツをご紹介します。 大前提として、ベトナムで生活する以上、ベトナムの文化を理解することは、円滑なコミュニケーションをとるために欠かせません。相手の文化の価値観や習慣を学び、配慮するようにしましょう。 相手の文化を理解することで、相手の言動の意図を理解することもできます。 例えば、日本では、目上の人に対して敬語を使わないのは失礼とされています。また、アメリカでは、初対面の人に対して握手をするのが一般的です。このような文化の違いを理解しておくことで、相手に失礼な態度をとってしまうことを防ぐことができます。 また、中国では、相手の欠点を指摘することは、信頼関係を築くための方法とされています。しかし、日本では、相手の欠点を指摘することは失礼とされています。このような文化の違いを理解することで、相手の言動に腹を立てたり、誤解したりすることも防ぐことができます。 ベトナムで生活する際には、他人に対して敬意を払うことが大切です。当たり前のことですが、挨拶をする、目を見て話す、お礼を言う、など礼儀正しい態度を心がけましょう。 また、とりわけ年長者を敬う文化は日本以上に高いため、覚えておくとよいでしょう。 相手の言語を学ぶことは、コミュニケーションをとる上で大きなアドバンテージとなります。 たとえ流暢に話せなくても、簡単な挨拶やフレーズを覚えておくだけで、相手との距離を縮めることができます。 また、相手の言語を学ぶことで、相手の文化や価値観をより深く理解することができます。ベトナム語での挨拶は昼夜問わず、シンチャオが主流なので使いやすいです。 こんにちは: Xin chào! (シンチャオ!) さようなら: Xin chào tạm biệt! (シンチャオタムビエット!) ありがとう: Cám ơn (カムオン) どういたしまして: Không có gì, (コーンコーギ) はい: Vâng! (ヴァン) いいえ: Không! (コーン) さようなら: Tạm biệt! (タムビエット!) 簡単な挨拶 ベトナム人とコミュニケーションをとる際には、オープンマインドで接することが大切です。相手の文化や価値観を受け入れ、自分とは違う意見を尊重しましょう。 例えば、アメリカでは、個人主義が重視されており、自分の意見をはっきりと言うことが一般的です。しかし、日本では、集団主義が重視されており、自分の意見を押し通すことはタブー視されてきました。このような文化の違いを理解し、相手の意見に耳を傾ける姿勢を持つことで、相手との信頼関係を築くことができます。 ベトナムでは、回りくどい表現や、オブラートに包んだような物言いの人は少なく、日常会話や恋愛事情においても、ストレートな表現が主流です。 日本と比較すると、好き嫌いがはっきりしていますし、プライベートな内容も話題になりやすいです。 それが普通なのだと理解できれば、すぐに仲良くなること間違いなしです◎ 言葉がうまく伝わらない時には、ジェスチャーやボディランゲージを使って、自分の意思を伝えましょう。ジェスチャーやボディランゲージは、言葉の代わりに自分の気持ちを表現したり、相手の気持ちを理解したりするのに役立ちます。 筆者も時折ローカル市場で買い物をしたり旅先で訛りの強いベトナム語が一切、聞き取れず困ることがありますが、ベトナム人は本当に優しい人が多いので、ほとんどの場合がジェスチャーで何とかなります。 このように、ジェスチャーやボディランゲージを上手に使うことで、言葉の壁を超えてコミュニケーションを取ることもできます。 国によって同じジェスチャーでも異なる意味を表すことがありますので、失礼にあたらないか事前に調べておくことをお勧めします。 ベトナムに住んでいる以上、ベトナム語ができるに越したことはありません。 しかしベトナムは日本語学習人数が世界トップクラスのため、日本語が話せる方にお世話になることも多々あります。 ハノイやホーチミンにある日本人街と呼ばれるエリアに行けば、レストランでもスーパーでも日本語が通じます。しかし、私たちがネイティブの英語が早くて聞き取りづらい様に、スタッフの方は母国語を話すネイティブスピーカーと同じスピードで話せないかもしれません。ゆっくりと話すことで、相手にあなたの言葉を聞き取りやすくすることができます。 また、ゆっくりと話すことで、発音やアクセントが間違っていても、相手があなたの話していることを理解しようとしてくれます。汲み取ろうとする気持ちが相手とのコミュニケーションを円滑にするコツの一つです。 なによりも、ベトナムの地に住みながら日本語で助けてもらえることに感謝したいものですね◎ 相手の話を聞くことは、コミュニケーションの基本です。相手の話を遮らず、最後まで聞き入れましょう。 相手の話をよく聞くことで、相手の考えや気持ちを理解することができます。さらに、相手との信頼関係を築くことができます。 相手のことをよく知るためには、”質問をすること”が大切です。質問することで、相手のことをより深く知ることができ、沢山共通の話題を持つことができます。 ベトナム人の方と仲良くなりたい時には、家族の話を聞いてみることがとてもおすすめです。彼らは非常に家族の結びつきが強く、大切にしています。そのため、相手の家族のことを質問すると喜んで答えてくれ、距離が近づくので気付けば家族のパーティーに呼ばれることもよくあります。 筆者は、ベトナム人の友人のお父さんの誕生日パーティーでカラオケを披露するほど、家族ぐるみでお世話になっています。 笑顔は、相手との距離を縮めるのに最適な方法です。たとえ緊張していても、できるだけ笑顔で接するようにしましょう。相手に安心感を与えることができます。 更に、エンドルフィンの放出を引き起こす笑顔は「幸せホルモン」の生成を促します。ストレスや不安を軽減し、全体的な幸福感を高めるのにも役立ちます。 ベトナム人はニコニコ明るい人が多いため、こちらも元気に笑顔で接すると喜んでもらえます。 笑顔は、世界共通の最高の武器ですね◎ 外国人とコミュニケーションをとる中で、失敗することは誰にでもあることです。失敗を恐れて話さない、返事をしない、顔をそむけるなど、やってしまいがちですが、アウトプットの機会を失うだけでなく、相手を不快にさせてしまうかもしれません。 ベトナム人はお喋りが大好きです。失敗を恐れずどんどんコミュニケーションを取りましょう。 心理学は、人々の行動や思考を理解し、予測しようとする学問です。心理学には、人々をよりよく理解し、コミュニケーションを円滑にするための多くの応用があります。頼り過ぎはいけませんが、心理学はビジネスシーンでも多く活用されているので、覚えておいても損はないでしょう。 1.ミラーリング効果 ミラーリング効果とは、相手の仕草や表情を真似することで、相手との親近感を高める効果です。外国人とコミュニケーションをとる際には、相手の仕草や表情を真似してみましょう。そうすることで、相手はあなたに親しみを覚え、コミュニケーションが円滑になります。 2.ベクトル法則 ベクトル法則とは、人の視線の方向に自分の視線を合わせることで、相手との信頼関係を築くことができるという法則です。外国人とコミュニケーションをとる際には、相手の視線の方向に自分の視線を合わせてみましょう。そうすることで、相手はあなたを信頼し、コミュニケーションを取りやすくなります。 3.ハロー効果 ハロー効果とは、人の第一印象が、その後の印象に影響を与えるという効果です。外国人とコミュニケーションをとる際には、第一印象を良くするように心がけましょう。そうすることで、相手はあなたに対して好印象を抱き、会話をするチャンスが増えるかもしれません。 4.カタルシス効果 カタルシス効果とは、自分の気持ちを相手に話すことで、気持ちが楽になるという効果です。外国人とコミュニケーションをとる際には、自分の気持ちを素直に話しましょう。そうすることで、コミュニケーションが円滑になります。 5.自己一致性原理 自己一致性原理とは、自分の行動や言動が一貫していることで、相手から信頼されるという原理です。外国人とコミュニケーションをとる際には、自分の行動や言動に一貫性を持たせるようにしましょう。しかし柔軟性は必要なので、頑固になりすぎないように注意しましょう。 子どもの頃は簡単だった友達作り、歳を取るにつれて、なぜか、新しい友人を作るのは難しく感じてしまうものです。しかし、陽気な人が多いベトナムなら、すぐに仲良くなれること間違いなし!! お酒を飲む方は、ビアホイと呼ばれるベトナムのローカル居酒屋でベトナム流の乾杯をしてみると、距離がぐっと近づきます。 非常に初歩的な内容が多いですが、それだけ素直に向き合ってくれるのがベトナムの国民性です。つい忘れがちなコミュニケーション。毎日の通勤、通学路や買い物の際にちょっとしたお話をしてみると、素晴らしい出会いがあるかもしれませんね。
- 2025.09.29
【使い勝手は日本以上?】ベトナム生活に必須の銀行口座の活用方法を紹介
いざベトナムで就職をして生活を送る上で、とにもかくにも必要になるのが銀行口座です。口座がなければ給与を受け取ることもできませんし、大きな買い物で送金することもできません。 ベトナムで銀行口座を開設する手続きは? 外貨建て口座や金利は? 日本から/日本への送金はできるの? 今回は、そんな「ベトナムの銀行口座」に関わる疑問を解決するような記事です。 まず、ベトナムにも日本の銀行はあります。 ベトナムには大きく分けて国営企業、ベトナム系民間銀行、外資系銀行など、合わせて約40行あります。 外資系銀行の中には、日本のメガバンク三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行がハノイとホーチミン市それぞれに支店がありますが、法人向けで在住者が個人口座を開設することはできません。 ただ、三菱UFJフィナンシャル・グループは国営銀行のヴィエティンバンク(VietinBank) みずほフィナンシャルグループは同じく国営銀行のベトコムバンク(Vietcombank) と出資提携を結んでおり、積極的に日本人在住者の口座獲得を進めています。 この2行は、都市部だけでなくベトナム全土に支店網やATMを張り巡らされており、多くの日本人も口座を開いています。 民間銀行では、VPバンクやテクコムバンクと呼ばれる大手銀行が都市部を中心に店舗網を展開しています。 外資では英国系のHSBCや韓国系の新韓銀行がハノイやホーチミン市、ダナンとその周辺で店舗を開設し、個人向けのサービスを展開しております。 口座の開設手続きは、入国後に銀行の店舗で行います。必要書類は銀行によっても異なりますが、通常は以下が必要です。 パスポート ビザ、もしくはレジテントカード 滞在証明書(部屋を借りているオーナーから取得します) 労働契約書 ワークパーミット ただし、ワークパーミットやレジテントカードの取得手続きは数週間以上かかります。 筆者が1年ほど前にVietinBankで口座を確保した際は、パスポートと入国前に取得していたビザと滞在証明書で口座開設を先行することができました。 VietinBankには日本語が流暢なベトナム人担当者がおり、店舗での申請手続きから2日で開設することができ、同行アプリの使い方なども教えてもらいました。 実際どの書類が必要になるかは、会社の総務担当者などの助けを借りて銀行に確認するのがよいでしょう。 多くの銀行では、ベトナムの通貨であるドン建ての口座だけでなく、米ドル建ての口座が開設可能です。 発展途上国であるベトナムの通貨の安定性に不安を持つひとも多いでしょうし、会社によっては外国人従業員に対してドル建てで給与を支払うところもあります。 ただし、気をつけなければならないのは、ドルなど外貨建ての金利は0%に定められています。安定性の高い国際通貨であるドルなどに資金が流出してしまい、ドン安が進んでしまう恐れがあるからです。 ドルで給与をもらっていてもベトナムで生活する上ではドンが欠かせません。生活する上では、自分のドル口座からドン口座に適宜送金して使うことになります。送金は、多くの銀行でアプリで完結することができます。 ではドン口座では金利はどのくらいつくのでしょうか? 日本では1年の定期預金を預けても0.01%もつかない銀行がほとんどです。つまり100万円を預けても1年後の利子は100円にもならないわけです。ところが、経済が発展過程にあるベトナムは違います。1年の定期預金であれば金利は7%、高いところでは9%と、日本の100倍以上の金利がつきます。 ベトナムは現在、インフレが4%ほどで、1年前と比べるとドルに対しては3%ほど安くなっているので簡単には比較できませんが、稼いだ所得をどう運用するかといった視点も日本以上に必要になります。 長く滞在すれば日本に送金する機会や、日本から資金を受け取る機会もあると思います。 海外送金では銀行の店舗で手続きをすることになります。ビザやテンポラリーレジデンスカード、パスポートのほか、労働契約書などが必要になることもあるので各行で確認したほうがいいでしょう。 日本からの送金であれば、銀行を経由することも可能ですが、専門の送金業者のサービスが充実しております。日本で働く約50万人のベトナム人のニーズに応えるため、こうした業者が発展しているようです。 たとえばベトナムへの送金専門をするFSAというサービスは、日本からベトナム国内の全ての銀行に対して即日で送金を可能とうたっています。手数料も9,000円以上かかる日本の銀行経由に対して5万円までなら390円と割安で利用できます。 今回は、ベトナムでの生活をイメージするために、銀行口座について解説しました。 ベトナムでは外国人も就職先が決まっていれば比較的簡単に口座を開設することができ、選択肢も多いといえます。 また最近では、カードやQRコードが使えるお店やサービスが急速に拡大しており、銀行口座とひもづいたデビットカードやアプリを駆使すれば、日本以上に快適な生活をおくることも可能です。筆者も最近は現金をやりとりする機会がめっきり減りました。 「より具体的にベトナム就職後の生活をイメージしたい」という人は、お気軽にHRnaviのコンサルタントへご相談下さい。 参考: https://www.vietinbank.vn/web/home/jp/product/faq https://shinhan.com.vn/en/personal/s-payroll-account-totally-free-of-charge.html ベトナムの投資Q&A ベトナムにおける給与の支払い通貨 https://kuno-cpa.co.jp/vietnam_blog/vietnam-salary-currency/ 円安の恩恵を受けられる?!ベトナムで働く外国人のお給料事情 https://sekaiwoman.com/column/20221123/ 定期預金の金利が高い銀行ランキング[2023年3月] https://diamond.jp/zai/articles/-/274915 金利 https://portal.vietcombank.com.vn/LS/Pages/lai-suat.aspx?devicechannel=default https://www.vietinbank.vn/web/home/vn/lai-suat https://d1kndcit1zrj97.cloudfront.net/uploads/PLS_ONL_KHAC_20230315_b376ca2398.pdf https://www.scb.com.vn/vie/lai-suat 23,650/22,865 https://www.google.com/search?q=%E3%80%80%E3%83%89%E3%83%AB+%E3%83%89%E3%83%B3&client=firefox-b-d&sxsrf=AJOqlzVo6b2sUa9JUmVMCFxRW0Lig3scEQ%3A1679154720989&ei=IN4VZJL3O7uUseMPprW3yAo&ved=0ahUKEwiSh6vl6uX9AhU7SmwGHabaDakQ4dUDCA4&uact=5&oq=%E3%80%80%E3%83%89%E3%83%AB+%E3%83%89%E3%83%B3&gs_lcp=Cgxnd3Mtd2l6LXNlcnAQAzIJCCMQJxBGEIICMgcIABAEEIAEMgcIABAEEIAEMgQIABBDMgcIABAEEIAEMgcIABAEEIAEMgcIABAEEIAEOgoIABBHENYEELADOgQIIxAnOgYIABAHEB5KBAhBGABQvwFY1A1gwxFoAXABeACAAWGIAe4CkgEBNJgBAKABAaABAsgBCsABAQ&sclient=gws-wiz-serp 送金 https://portal.vietcombank.com.vn/en-Us/Personal/MoneyTransfer/SendingMoneyOverseas/Pages/Sending-money-through-MoneyGram.aspx?devicechannel=default https://kuru-log.net/189/ FSA https://vnm.fsa.jp/
- 2025.09.26
【子育て環境】ベトナム生活におけるVISA・教育・医療について
今回は子育て環境の生活費や教育、医療など気になる疑問にお答えします。 「念願だった海外で働くチャンスが手に入りそうだけど、子どもがいるので迷っている…」もしくは「もう既に海外で働いているけど、子どものことを考えて日本への帰国も考えている」 男女を問わず結婚されている方や、お子さんがいる方から、こうしたご相談を受けるようことが増えてきました。 結論から言うと、「ベトナムの子育て環境は、日本以上」とも言えます。 とはいえ、発展途上国のベトナムで生活する上で、 「家族のビザはどうなるの?」 「学校は? 教育費は?」 「小さい子どもが病気になったらどうしよう?」 そんな不安もあることでしょう。今回はこうした疑問に答えていきたいと思います。 ベトナムに外国人が長期に滞在する上ためには、ベトナム政府が発効するビザを取得する必要があります。ビザには滞在目的・期間によっていくつもの種類がありますが、帯同家族は「TTビザ」を取ることになります。 ベトナムで働く方の家族がTTビザを取るためには、働く方本人が家族の現地での生活を保証する「スポンサー」となります。スポンサーは、日本人などの外国人の場合は、既にベトナムで勤務先があり、労働許可証(ワークパーミット)と一時滞在許可証(テンポラリー・レジデンス・カード)を持っていることが必要です。 労働許可証と一時滞在許可証の取得には2カ月前後かかります。TTビザは、その後に申請することになります。 申請はベトナム国内でもできますが、日本の大使館や領事館でもできます。こうした事情から、家族がベトナムに渡航するのは本人赴任と同時ではなく、本人の労働許可証などが整ってからのタイミングが多いようです。 TTビザの取得には勤務先の協力が必要になることです。申請時に、事業登録証などの会社のもつ資料の公証コピーが必要になるからです。家族とベトナムで暮らしたいという希望について、入社前に会社側とよく話し合っておいた方がいいでしょう。 駐在員ではなくベトナムでの現地採用の場合、家族の帯同費用を負担しない会社も多いと思います。この点についても、条件を確認した上で家族とも話し合っておきましょう。 またTTビザの保有者がベトナムで就労することは、認められていません。取得後に配偶者である妻、もしくは夫がベトナムで就職することになった場合は、ビザの切り替えが必要になります。 子どもを持つ親にとって最も気にかかるのがベトナムの教育事情です。 ベトナム人の配偶者がいる方などであれば現地校に通うお子さんもたくさんいますが、日本人家族としてはまずは日本人学校やインターナショナルスクールが選択肢となるでしょう。ハノイやホーチミンには、日本人経営や欧米系などのインターナショナルスクールまで幅広く幼稚園や学校があります。 ハノイやホーチミン市どちらにも日系の幼稚園が複数あり、日本人の保育士さんなどが勤務しております。もちろん保育士さん全員が日本人というわけではないのですが、お子さんは日本流の教育を受けることができ、例えば「ひな祭り」や「こどもの日」といった文化を忘れないでいられるのがメリットでしょう。親にとっては、幼稚園とのコミュニケーションが日本語でできるのも安心ですね。日系の幼稚園の場合、学費は月7~8万円前後のようです。 せっかく海外で子育てをするのだから、幼稚園からインターナショナルスクールに行かせたいという方もいると思います。インターには大きく分けて欧米やシンガポールなどの外資系とベトナム資本があります。 外資系であれば、先生のほとんどが外国人で使用される言語はほぼ全て英語となります。子どもたちは国際色豊かな環境で瞬く間に英語を習得していきますが、学費はかなりのものです。例えば、ホーチミンにある英国系の名門ブリティッシュ・インターナショナル・スクール(BIS)では入学金が約40万円、学費は一番安いコースでも月10万円ほどかかります。 費用を抑えつつインターで学ばせたいというご家庭に人気なのが、ベトナム資本の幼稚園です。外国人だけでなく早いうちから英語を学ばせておきたいというベトナム人富裕層の間でも人気があり、現在急速に増えています。 ベトナム資本の幼稚園はインターナショナルといえども、基本的に使用する言語はベトナム語が多いようです。これからベトナムで長く生活するつもりであれば、お子さんが馴染む上でもベトナム語を学ばない手はありません。 ベトナム随一の財閥ビングループが経営するビンスクールでは、学費は月5万円前後からとリーズナブルです。 日本人学校があり、日本と同じ教育を受けることができます。授業料は月6万円前後です。 インターナショナルスクールも同様に小学校以上がありますが、価格は学年が上がるに連れて上昇します。前述のBISであれば、小学校は年間300万円、高校になると450万円!と破格の値段になります。学校により価格の差はありますが、年間数百万円は必要です。 一方でベトナム資本のビンスクールは、高校生でも年間50万円弱に収まります。 学校選びで気をつけたいのは、子どもの将来や予算だけではありません。住む場所とセットで考える必要がある点です。日本人学校やインターナショナルスクールはスクールバスを巡回させており、別途乗車費用を支払うことで生徒は利用することができますが、バスが停留する場所は生徒が多く住む大型マンションが中心となります。 ベトナムは比較的治安が良好ですが、外国人が多く住むエリアなどを除いて子どもたちが歩いて通学することは一般的ではありません。学齢期のお子さんがいるのであれば、住む場所と学校はセットで考えたほうがいいでしょう。 また、インターナショナルスクールや現地校に通う生徒は、ホーチミン日本人学校にて補習校で毎週土曜日に国語と算数の授業を受けることができます。 また、ハノイやホーチミンには日本式の学習塾が多くあり、日本から派遣された教師らによる指導の下、帰国後の受験に備えることもできます。教育熱心なお国柄だけあり、学習だけでなく、スポーツや楽器、絵、プログラミングなどの習い事の教室も多彩で、英語や日本語で教えてもらえるところもあります。 ハノイやホーチミンでは、医療事情はここ10年で格段によくなっています。ホーチミンにはフランス系のFV病院という国際総合病院があるほか、日系やシンガポール系、欧米系の病院や歯科医院がいくつもあります。こうした場所では、日本人医師、もしくは日本語の医療通訳が常駐しているところもあります。日本人以外の医師や看護師などは英語を話します。 ベトナム系でも、ビングループが経営しているビンメックでは、日本語通訳が医師とのやりとりをサポートしてくれるので、日本人の利用が増えています。ビンメックで出産する日本人女性も多いようです。 こういった先進的な私立病院の医療費は、当然高額になります。1回の診療で数万円かかり、入院すれば数十万円以上かかることもあるでしょう。駐在員の帯同家族であれば会社が海外旅行保険を負担してくれますが、現地採用の従業員の家族は対象外とする会社が多いと思います。 外国人が現地で加入できる医療保険もあります。会社の福利厚生を確認した上で、万が一の際に備えることが大切でしょう。 今回は、ベトナムで家族、特に子どもを帯同するときのポイントを解説しました。 ハノイやホーチミンであれば、学校や病院に困ることはかなり少なくなってきていると言えるでしょう。 また、ベトナムには社会全体で子どもを守る、可愛がるという文化があり、子連れで気軽に外出できるのもメリットです。さらに、月数百ドルでお手伝いさんを雇うこともできるので、家事や育児の負担を減らすこともできます。 「より具体的にベトナム就職後の生活をイメージしたい」という人は、お気軽にHRnaviのコンサルタントへご相談下さい。 参考: ベトナムのビザ・労働許可証取得の基本情報/注意点(2022年12月時点) https://www.vietwork.jp/column/visa-work-permit/ Vietnam Dependent TT Visa for Foreigners – How to get it 【2021年】ベトナムの就労ビザ・一時滞在許可証(テンポラリーレジデンスカード)・労働許可証(ワークパーミット)の取得方法・種類について https://vetterbusiness.com/?p=6061 さくら幼稚園 http://sakura-hoaanhdao.com/guide.html BIS https://www.nordangliaeducation.com/bis-hcmc/admissions/tuition-fees https://www.nordangliaeducation.com/bis-hcmc/-/media/bis-hcmc/admissions/schedule-of-fees-refreshed.pdf?rev=49a03bf962c4400e9e743fd0eb9d434a&hash=B04EFB3CA1B64A8315E03E151C8A1899 ビンスクール https://vinschool.edu.vn/en/admissions/tuition-fees/ 【2021年】ベトナム・ハノイ&ホーチミン市内の学習塾まとめ https://wkvetter.com/?p=19397 入学金及び授業料 https://jsh.edu.vn/transfer/tuition/ 長期ベトナム滞在者向け医療保険 https://www.viet-jo.com/liberty/
- 2025.09.25
ベトナムでもしもケガや病気をした際には
健康な体は、健康な人生を送るために必要不可欠です。 海外生活において食生活の違いや不慣れな環境でのストレスが健康に悪影響を与えたり、ベトナムでは主流のバイクタクシーによるケガなど、思いがけず病院を利用する事があります。 しかし、その際にどこへ行ったらいいのか、何を説明したらいいのか分からず右往左往してしまう人もいるでしょう。 そこで、本記事ではベトナム在住の筆者が、読者の方々に安心してベトナムライフを送っていただけるよう、”ベトナムでケガや病気をした際の対応方法”について解説します。 少しでも不安や疑問にお応えできたら幸いです。 まず、第一に自身の健康状態を把握することから始めましょう。渡航の際には日本国内で簡単な健康診断をしてから渡航すると安心です。 特に歯の治療に関しては、治療費が高額となりますので保険適用となる日本で済ませて来られることをお勧めします。 ベトナムで体調を崩した際には、言語の壁があったり、移動の手配が思い通りいかなかったりと、日本では簡単なことでも海外では思いのほかハードルが高くスタミナを消耗してしまいます。健康診断の結果を把握し、日頃の健康状態を気にかけることがお勧めです。 また、予防接種や虫除けの使用など可能な限り予防を心掛けることをお勧めいたします。自己管理が出来ていても、感染症や現地特有の病気にかかってしまう可能性もあるので、その場合は下記を参考にしてください。 1. マラリア 主に北部山岳地帯で発生しています。蚊が媒介するため、虫除け対策が必要です。 2.デング熱 高熱や激しい筋肉痛の後に発疹が現れます。 山間部に行かずホーチミンやハノイの中心部で生活をしていても、罹ることがあります。 3.食中毒(細菌性腸炎) 下痢、腹痛、嘔吐(おうと)、発熱などの 症状が現れます。 ローカルレストランで生野菜などを食べる方は、半年から1年に一度程度”Fugacar”というお腹から虫を出してくれる薬などもあります。 4.赤痢 食品や水道汚染によって発生します。注意して飲料水や食品を選びましょう。 5.破傷風 四肢の硬直、発熱、けいれんなどが起こります。 6.熱中症 ベトナムは気温だけでなく湿度も非常に高いため、熱中症リスクが高まります。 炎天下で長時間過ごした後に頭痛や筋肉痛が起きたら、熱中症の可能性を考え、水分を補給するなどしましょう。 7.日本脳炎 ベトナム全土で発生しています。蚊が媒介するため、虫除け対策が必要です。 8.狂犬病 狂犬病は発症するとほぼ100% 死亡する感染症です。 犬にかまれた場合は、すぐに医療機関で診察を受けましょう。 事前に予防接種を受ければ3回ですが、噛まれた後に受けると6回の接種が必要となりますので、事前の予防接種をお勧めします◎ 9.伝染性肝炎 ベトナム全土で発生しています。予防接種があるため、受けることをおすすめします。 10.チフス 主に食品・水道汚染から発生しているのでこちらも予防接種をおすすめします。 価格の安いローカル病院、治療に特化した病院、設備が整っている公立病院や、先進医療を扱う外資系病院など、ベトナムには数多くの病院がありますが、とにかく自分が信頼できる病院を見つけることが大切です。 ベトナムは大きく分けて公立病院、私立病院、外資系病院という3タイプの医療機関に分かれています。近年では高度な医療を提供する病院も増えていますが医療サービスの質は決して高いとは言えず、軽症のケースであれば特に問題ありませんが大病を患うと病院をたらい回しにされたり、高額請求のトラブルになった、というケースも少なくありません。 ※外務省発表 医療環境・水準とも日本や周辺アジア先進国と比べ劣ります。さらに都市部と地方の医療環境は大きく異なり、医療水準の地域格差は近年ますます拡大しています。また、公立医療機関と私立医療機関においても医療環境は大きく異なります。 公立では医療スタッフ、患者受容能力、医療機器等の絶対数が不足しています。 では、どのように病院を選択すればよいのでしょうか…?下記の病院カテゴリーから自分に合ったタイプの病院を選ぶことをお勧めします◎ 公立病院:とにかく料金の安さを求める!という方はベトナムの公立病院がお勧めですが、常に混雑しており待ち時間が長くなることが多々あります。(ハノイ:バックマイ病院、ホーチミン:チョーライ病院) ベトナムの私立病院:英語が話せて高度な医療技術と施設を希望する方には、民間病院VINグループが運営するVINMEC国際病院やホンマイ病院グループなどの民間医療機関がおすすめです。基本的には日本語対応ではありませんが英語通訳者がサポートしてくれることもあります。 外資系病院:日本語での受付や問診を希望する方には、日本人医師や日本語通訳が常駐しているさくらクリニックやラッフルズメディカルなどの病院がお勧めです。 基本的に日系の病院や日本語対応と記載されていない限り、日本語が話せるスタッフはいません。 施設の清潔さや治療指針の遵守など、日本では当たり前とされている基準に対して、ベトナムの病院は基準が低く清潔感に欠ける病院が多いのが現状です。 来院する場合は英語でのコミュニケーションが必要であるため、ベトナム語、英語が苦手な人にはベトナムの病院はかなりハードルが高くなります。そのため、言語に自信のない方は、少々割高でも日本人の医師が常駐している日系の病院が安心でストレスフリーです。 Nhà thuốc(ニャー・トゥオック)はベトナム語で薬局という意味で、街の至る所で見かけます。 ベトナムの薬局は処方箋無しに、病院と同じ薬剤を購入出来、24時間営業の薬局もあります。 また、日本とは違い必要量を処方してくれるため、1錠から購入が可能なのがベトナムの薬局の特徴です。 箱で購入したい場合は、箱で欲しいと伝えないと開封されて数錠を渡されます。見慣れない光景で最初は戸惑うかもしれませんが、欲しい分だけ安価で購入できるので非常に助かります。 日本製を見かけることもあり、湿布「サロンパス」や小林製薬の「熱さまシート」、ロート製薬の目薬各種はローカルの小さな薬局でも取り扱われていて人気商品だそう。 湿布や冷えピタに関しても、薬と同様に箱ではなく数枚入った個装から購入できるので便利です。値段も100円以下と安価で購入できます。 筆者おすすめの薬局は下記写真の、青の看板が目印の”Pharmacity”です。 こちらのPharmacityはどの店舗に行っても薬がきれいに整理&陳列されていて、安心感があります。 欲しい薬の画像を見せるか翻訳アプリで症状を伝えると購入できるので、ベトナム語が話せなくても簡単に買えるので安心してください。とりあえず病院には行かず処方された薬で乗り切る方も少なくありません。 症状を伝えたい時は下記をメモして見せましょう。(病院でも利用可能です) Tôi bị/トイビ+下記症状で「私は〜の症状があります」という意味になります。 ・cảm lạnh/カムラン「風邪」 ・sổ mũi/ソームイ「鼻水」 ・nghẹt mũi/ンゲットムイ「鼻づまり」 ・ho/ホー「咳」 ・sốt/ソット「熱」 ・đau bụng/ダウボン「お腹が痛い」 ・đau đầu /ダウダウ「頭が痛い」 ※「đau(ダウ)」+体の部位で「〜が痛い」になります。 海外での治療は、費用が高額になるケースがあります。旅行者の場合は必ず旅行前に保険に加入し、治療費の補償や救急車費用の保証を受けることができるようにしましょう。 現地で加入できる保険は、使用時に思わぬトラブルに巻き込まれることもあるので気を付けましょう。 基本的に海外旅行保険に加入していても、治療費が発生した場合は、一旦自己負担して帰国後、保険会社に請求するパターンがほとんどです。また、クレジットカード付帯の保険を利用する場合でも、注意が必要です。 一部のカード会社は、ベトナムでの治療費は対象外となっている場合があります。また、保険金請求時には、必要書類を提出する必要がありますので、必ず事前に確認しましょう。 現地で加入した保険では、病院を指定され治療を受けることが求められる場合があるため、予め確認が必要です。指定外の病院では保険適応外となり、実費になります。 以上のように、ベトナムでの保険治療やクレジットカード付帯の保険使用には、予め十分な調査や確認が必要です。事前に万が一の場合に備えて、十分な保険に加入することをお勧めします。 ベトナムでの医療費は、病院によって大きく異なります。治療前には、治療する内容・費用については必ず確認しましょう。治療法や医薬品、手術等、十分に理解してから治療を受けるようにしましょう。 ベトナム語に不慣れな場合、通訳の手配をすることで、スムーズな治療や治療費のトラブルを未然に防ぐことができるかもしれません。病院の公式通訳を利用できる場合もありますのでまずは確認することをお勧めします。 渡航直後にかかりつけ病院や通訳してくれる人が居ない環境の場合、不安も大きく病院へ行くことが億劫になります。海外で治療を受ける予定の方は、自身の健康状態、疾患、海外での治療方法、治療期間、合併症等について事前に情報収集しておきましょう。 この記事はあくまでも個人の体験に基づくものであり、実際の状況は異なる場合があります。 また、時間の経過とともに病院の環境や医療サービスが改善、改変される場合もあるため、随時、最新の情報を確認することをお勧めします。 筆者自身ベトナムに来たばかりの時は不安でいっぱいでしたが、この記事が皆さまのベトナムライフの不安を少しでも減らすことができたら嬉しい限りです。 素敵なベトナムライフになることを願っています。
- 2025.09.19
【ホーチミンから週末小旅行】家族で楽しむ「Suối Camp(スオイ・キャンプ)」
ベトナムで暮らしていると、時々「都会の喧騒を離れて自然に癒されたい」と思うことはありませんか? そんな時にぴったりなのが、ホーチミン市内1区から約60km、車で約2~3時間の場所にある 「Suối Camp」 です。住所:Láng Lớn, Châu Đức, Bà Rịa – Vũng Tàu, Việt Nam。大自然の中でキャンプ体験やバーベキュー、川遊びなどを楽しめるスポットとして、近年注目を集めています。 🚗 アクセス(ホーチミンからの移動) 出発地:ホーチミン中心部(1区) 移動手段:車またはバスチャーター 距離:約60km 所要時間:およそ2〜3時間(交通状況により変動) ドライブ途中では、地元のカフェに立ち寄り休憩するのもおすすめです。 🏕 宿泊・施設 Suối Campは「キャンプ場」ですが、テントや設備が整っているため、初心者でも安心です。 宿泊:常設テントやコテージ(ファミリー向け) 設備:共有バスルーム、食事スペース、バーベキューセットレンタル 雰囲気:自然に囲まれた静かな環境で、夜は満点の星空が広がります。 特徴:敷地内は広い「ぶどう園」と「文旦園」に囲まれており、採れたての甘いグレープフルーツを 無料で味わえる のも魅力。葉も爽やかな香りが漂い、リラックス効果抜群です。さらに、川のせせらぎが常に聞こえ、空気は澄んでいて虫も少ないため、快適に過ごせます。 そして、ここでは年齢を問わず楽しめるのも魅力。若者からお年寄りまで、本を片手に自然の中で静かな時間を過ごしたり、サイクリングを楽しんだり、昼寝をしたりと、それぞれのスタイルでゆったりとした時間を満喫できます。 🌿 アクティビティ(2日1泊モデルプラン) 1日目 午前:ホーチミンを出発 昼頃:Suối Camp到着 → チェックイン 午後:川遊び、ハイキングで自然を満喫 夕方:家族でバーベキューやキャンプファイヤー 夜:星空観賞、焚き火を囲んで語らいのひととき 2日目 朝:鳥の声で目覚め、森林の中で朝散歩 朝食後:カヤックやアクティビティ体験 午前中:子供向けの自然遊び体験(昆虫探し・水遊びなど) 昼:フレッシュなグレープフルーツを味わいながらランチを楽しみ、帰路へ 夕方:ホーチミン到着 🎒 ポイント&持ち物アドバイス 動きやすい服装とスニーカー 水着やサンダル(川遊び用) 虫よけスプレー・日焼け止め(必要最低限でOK、虫は少なめ) 小さなお子様連れなら、お気に入りのおもちゃもあると安心です 本を持参すると、木陰やハンモックでのんびり読書もおすすめです 🌸 まとめ Suối Campは「手軽に行ける自然体験」と「家族での思い出作り」に最適な場所です。ホーチミンから約60km、少し足を伸ばすだけで、まるで別世界のような自然に触れることができます。甘いグレープフルーツや清らかなせせらぎに包まれて、心身ともにリフレッシュしてみませんか?若者から子供、お年寄りまで、誰もがそれぞれのペースで自然を楽しめるのも魅力です。 👉 「次の週末はどこに行こう?」と思った時に、ぜひ候補の一つにしてみてください。