2022年最高の映画「Em Va Trinh」を見て来ました。

2022年最高の映画「Em Va Trinh」を見て来ました。

あまり話題になっていない映画「Em Va Trinh」は2022年最高の映画と感じさせてくれるくらい面白かったのでネタバレしない程度に紹介します。

ベトナムの映画

ベトナムのシネコン

ベトナムにはシネコンと呼ばれるような一つの映画館の中に複数のスクリーンがある映画館が多数存在します。CGV、ロッテシネマ、ギャラクシー、BHD Starが有名なところだと思います。シネコンの特徴や各アプリの話は別の機会にしようと思います。
尚、ベトナムで映画を見るなら、アプリを入れておくと、とっても便利です。
時間や席予約がアプリ上で出来るので非常に便利です。シネコンによっては発券せずにアプリの画面を見せるだけで大丈夫なところもあります。

ベトナム映画の特徴

ベトナム映画は、ベトナムに住んでいて映画を見にいく人たちでも敬遠されがちです。
それはベトナム語がわからないという理由からだと思います。

『ちょっと待ってください』

ベトナム映画は全ての映画に英語字幕が付いているので、下手をしたらベトナム語字幕の英語圏の映画よりもわかりやすいです。

映画「Em Va Trinh」とは

映画「Em Va Trinh」は、ベトナム歌謡界の父とされるTrinh Cong Sonの半生が題材になっており、そのTrinh Cong Sonを取り巻く女性たちにフォーカスを当てた映画になっています。
そして、何と言っても主役級の扱いでベトナム在住の日本人Youtuberとして有名な中谷茜理さんが出ています。それも日本語の演技ではなく、ベトナム語で演技を行なっています。

Trinh Cong Sonとは

Trinh Cong Son(チンコンソン、鄭公山)とはベトナム現代音楽の大家と知られ、ベトナム歌謡の父としてベトナム人の間で老若男女問わず最も親しまれている音楽家の一人とされています。また海外からは「ベトナムのボブ・ディラン」とも呼ばれています。
コーヒーの街として有名なダクラク省バンメトート出身で、1958年 サイゴン大学在学中に創作活動を開始し、1967年からベトナムの太陽と言われたハノイの歌手 カインリーと組み人気を誇りました。
ベトナム戦争が1955年から1975年の約20年あり南北に分断されていたとは言え、南北が文化的には交流があったことが大変興味深い。そして1972年には、反戦歌が中心だった彼らの出版物が禁止され、1975年のベトナム戦争終結ともに南ベトナム崩壊を機にカインリーと別れることになりました。1980年にベトナム戦争末期の1972年の南ベトナムを舞台にした映画『無人の野』の音楽を手掛けますが、Trinh Cong Sonの音楽が解禁されたのはドイモイ政策が解禁された1986年からです。

ちなみに日本に来日経験があり、「ngủ đi con」という歌が日本語訳が付けられ、邦題として「坊や大きくならないで」という名前で色々な人が歌っているので知っている人が居るかも知れません。

またカインリーが日本語で歌う「美しい昔」なんかも有名な歌だと思います。

主演級の役所を務める日本人Youtuber「中谷茜理」

「中谷茜理」さんは、なかたに あかりと読むそうです。技能実習生が多くなる前は日本の中でもベトナム人が一番多くいると言われていた大阪府八尾市出身です。
八尾市のプチ情報として、今でこそ、日本でもベトナム料理屋が多くなっていますが、私がベトナムに来る前は、八尾市のDong Anくらいしかベトナム料理専門店が見つけられませんでした。八尾市出身で国際的な活躍をしているのは、ジミー大西と、この中谷茜理さんくらいです。ちなみに和歌山出身ながら幼少期から八尾市で育った演歌歌手の天童よしみさんは、Trinh Cong Sonの曲でカインリーが歌う「美しい昔」を2004年にカヴァーをしています。

映画「Em Va Trinh」で描かれている時代

創作活動を始めた頃を重点的に描かれ、カインリーとの出会いと別れ、映画『無人の野』の後くらいまでの描写だと思われます。

役者がいい味を出している

少しネタバレを含んでしまいますので、読むのは注意です。
Trinh Cong Sonの中年期を演じるTrần Lựcさんが最高。Trinh Cong Son自身がそうだったかはわかりませんが、Trần Lựcさんが、いかにもスケベそうなおじさんを演じています。中谷茜理さん演じるミチコと会った時からハッピーエンドでは終わらない雰囲気を存分に感じさせます。
時代が転換し、Trinh Cong Sonの若年期に移った時に演じるのはAvin Lu。イケメン俳優なんですが、中年期のTrần Lựcさんの出すスケベそうなおじさん雰囲気を垣間見せる迫真の演技。
Trinh Cong Son自身がそうなのかわからないですが、好きな女の子(Diem)が居候する従姉妹(?)の家に通っていた時、好きな女の子に脈がないと思うと脈ありそうだった、好きな女の子といつも一緒にいた従姉妹(Dao Ánh)に乗り換えるところとか、最高にいい味が出てました。
ネタバレになるので大分端折りますが、映画の終盤、ミチコとTrinh Cong Sonが出会った後に彼らが上手く行っているところに、行き違いで別れることになってしまったDao Ánhが登場するのですが、若年期のHoàng Hàがめちゃくちゃ良かったせいで、中年期のPhạm Quỳnh Anhが浮いてしまい可哀想な感じになっていました。(個人的には鼻が凄く気になってしまった)

まとめ

序盤に登場する役者がいい味を出しているのでオチが読めてしまうものの、Trinh Cong Sonがどんな人物か知らなくても(知らない方が良いのかも知れない)、映画を最後まで楽しめます。
天童よしみさんと、意外な接点がある中谷茜理さんを知っていて、Trinh Cong Son関連の映画にキャスティングしていたらと想像するだけで、後からでも楽しめる作品でした。
個人的には、ベトナムに来てからベトナム映画を結構な本数見ていますが、過去一に面白くて、今年一番なのは間違いないです。

HRnaviスタッフ

執筆者HRnaviスタッフ

べとわーく編集部は、ベトナム在住歴10年以上のメンバーを中心に構成しています。
ベトナム生活情報や飲食店情報などから、在住歴が長い人しかわからないような
コア情報までお届けします。

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