ホーチミンの経済発展に伴い、交通インフラの整備が急速に進んでいます。その象徴的なプロジェクトがホーチミンメトロ1号線です。多くのメディアやニュースでも大きく取り上げられていますが、本記事では、ホーチミンメトロの概要、駅ごとの特徴、料金体系、さらに主な観光スポットまで詳しく解説します!ホーチミンを訪れる方や日常的に利用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
ホーチミンメトロとは

ホーチミンメトロとは、ホーチミン市内を走る都市鉄道(地下鉄)のことです。その一部は地下区間(ベンタイン駅〜バーソン駅)で、その他の区間は高架線として運行される構造になっています。
近年の経済成長により、ホーチミンは急速に都市化が進み、バイクや自動車の増加によって深刻な交通渋滞と大気汚染が社会問題となっています。これらの問題に対処するための都市インフラ整備の一環として、ホーチミンメトロが建設されました。メトロの導入により、交通の効率化と市内環境の改善が期待されています。
ホーチミンメトロが作られた経緯
ホーチミンメトロ1号線の建設は、2012年に開始されました。このプロジェクトは、総額約43兆7000億VND(ベトナムドン)もの巨額な投資が必要とされ、ベトナム政府と日本の協力によって進められています。
メトロ1号線の車両は日本の大手企業である日立製作所が製造し、国際協力機構(JICA)も技術支援や融資を通じて全面的にサポートしています。
ホーチミンメトロの路線

ホーチミンメトロ1号線は、ホーチミン中心部から新興エリアや郊外に向けて伸びる重要な都市鉄道です。中心部の地下区間(ベンタイン駅~バソン駅)と高架区間を組み合わせた路線は、市民の日常利用だけでなく、観光やビジネスシーンでも活躍することが期待されています。ここからが利用しやすい駅について見ていきましょう。
ベンタイン (Bến Thành) 駅
ベンタイン駅は、ホーチミンメトロの核となる駅であり、複数の路線が交差するターミナル駅として発展が予定されています。駅は大きな天窓が特徴で、自然光が差し込む開放感のあるデザインです。
駅周辺には観光名所として知られるベンタイン市場があり、多くの観光客で賑わいます。また、路線バスターミナルが近接しているため、地下鉄とバスの乗り換えも便利です。ホーチミン高島屋やドンコイ通りのショッピングモールへもアクセスしやすく、買い物や観光の拠点としても利用価値が高い駅です。
ホーチミン市民劇場 (Nhà hát Thành phố) 駅
ホーチミン民劇場駅は、その名の通り、市民劇場(オペラハウス)の目の前に位置します。劇場や歴史的建造物が多いこのエリアは観光スポットの宝庫で、訪れる人にとって便利な駅です。
駅周辺には、ホーチミン人民委員会庁舎、サイゴン大聖堂、ホーチミン中央郵便局などが徒歩圏内にあります。また、グエンフエ大通りの歩行者天国や、高級ブランド店が並ぶドンコイ通りも近く、観光とショッピングを同時に楽しめるスポットです。
バソン (Ba Son) 駅
バソン駅は、サイゴン川沿いに位置し、地下駅としてはこの駅が終点になります。周辺にはオフィスビルや高層マンションが建ち並び、特に通勤者の利用が見込まれています。
近くには高級住宅地Golden River Saigonがあり、ラグジュアリーな雰囲気が漂います。また、バソン橋を渡ると新しい都市開発エリアへアクセスできるため、将来的にさらなる利用拡大が期待される駅です。
ヴァンタイン公園 (Công Viên Văn Thánh) 駅
ここからは高架区間に入ります。ヴァンタイン公園駅は、駅名にもなっている自然豊かなヴァンタイン公園の近くに位置しており、都会のオアシスとして市民の憩いの場となっています。
周辺にはおしゃれなカフェやオフィスビルが点在し、日常のリラックスや通勤で利用されることが多いです。また、近隣のPearl Plazaをはじめとする商業施設へのアクセスにも便利です。
タンカン (Tân Cảng) 駅
タンカン駅は、ホーチミンでひと際目を引くランドマーク81や、VinHomes Central Parkの最寄り駅です。周辺には高層マンションやオフィスビルが立ち並び、住宅地としてもビジネスエリアとしても賑わいを見せています。
ただし、駅周辺のインフラ整備はまだ進行中で、一部は未舗装のエリアも残っています。それでもランドマーク81を中心にした今後の開発により、さらなる需要が見込まれる駅です。
タオディエン (Thảo Điền) 駅
タオディエン駅は、日本人を含む多くの外国人が住むエリアに位置しています。周辺にはおしゃれなカフェやレストラン、ブティックなどが立ち並び、在住者から観光客まで幅広い利用が期待されています。
また、駅近くには高級住宅地やショッピングモールがあり、日常生活に必要な施設が充実しています。一方で、エリアによってはまだローカル色が濃く、ベトナムらしい雰囲気も楽しめるのが魅力です。
アンフー (An Phú) 駅
タオディエン駅からほど近い位置にあるアンフー駅も、外国人居住者に人気のエリアです。駅とほぼ直結する形でVincom Mega Mallがあり、ショッピングや飲食には困りません。また、Masteri Thao Dienなどの高級マンションが多く建ち並び、快適な生活環境が整っています。
駅のすぐ近くにはコストコのような大型スーパーであるMega Marketもあり、日用品の購入には最適です。開発が進むにつれ、今後さらに便利で魅力的なスポットになることが予想されます。
ホーチミンメトロ1号線の料金

ホーチミンメトロ1号線の料金は、日本の電車と同様に、基本料金に基づいて距離に応じて増加する仕組みです。観光客や市民にとって使いやすいフリーパスや、長期滞在者向けの定期券も導入されており、日常の足として非常に便利なシステムが整っています。
フリーパス
フリーパスは短期間の利用者や観光客に特におすすめの選択肢です。1日券はホーチミン内を気軽に移動したい場合に最適で、1枚のチケットで1日中乗り放題です。さらに、3日間連続で利用できるチケットもあり、観光で複数日間滞在する場合に非常にお得です。市内観光やショッピングなど、さまざまな場所を効率よく回るのに便利なため、訪れる観光客には欠かせないアイテムとなっています。
定期
長期的にホーチミンメトロを利用する人にとっては、定期券が非常にお得です。一般の通勤者向けの定期券と、学割が適用された学生向けの定期券が用意されています。学生向けの料金は半額になっているため、通学にかかる負担を大幅に軽減できます。毎日の通勤・通学にかかる交通費を抑えられるため、ホーチミン内に住む多くの市民にとって重要な選択肢となっています。
ホーチミンメトロの区間別料金
区間別の料金は、公式サイトにて詳細が公開されています。各駅間の距離に応じて運賃が変動するため、短距離であれば15,000VND(約75円)ほど、長距離になると40,000VND(約200円)程度まで上がります。具体的な料金については、乗車する前に駅の案内板や公式アプリ「HCMC Metro」で確認しましょう。
ホーチミンメトロの乗り方
ホーチミンメトロの乗り方は日本の地下鉄とほぼ同じで、初めて利用する人でもスムーズに乗車できます。チケットの購入から改札の通過、電車の乗り降りまで、一連の流れを事前に把握しておくことで、さらに快適に利用できるでしょう。
チケットを購入
ホーチミンメトロのチケットは、駅構内にある券売機または窓口で購入できます。券売機はタッチパネル方式で、画面の案内に従って進めば簡単にチケットを買えます。
クレジットカードのタッチ決済を利用する場合は、券売機でのチケット購入は不要で、そのまま改札に向かえます。また、メトロのアプリを使ってQRコードで乗車できるので、事前にアプリをダウンロードしておくと便利です。
改札を通る
チケットを購入したら改札へ向かいましょう。改札はICカードをタッチするだけで通過できるシンプルなシステムになっています。クレジットカードのタッチ決済を利用する場合も、同じく改札機にカードをかざすだけでゲートが開きます。
改札を通ったら、ホームへ向かいます。上り列車と下り列車は構内の案内板や矢印表示によって分かりやすく示されているため、迷うことは少ないでしょう。目的地行きのホームを確認しながら進んでください。
ホーチミンメトロ1号線駅近くの主な観光地

ホーチミンメトロ1号線は、ホーチミン内の主要エリアを効率よく巡れるため、観光客にとって非常に便利な交通手段です。1号線の駅周辺には、有名な観光地が多数点在し、歴史や文化、都市の発展を感じられるスポットが揃っています。ここからは、メトロ沿いで必見の観光スポットを詳しく見ていきましょう。
ベンタイン市場【Chợ Bến Thành】

ホーチミンのランドマーク的存在であるベンタイン市場は、ベンタイン駅から徒歩わずか1分の場所にあり、観光やショッピングに最適なスポットです。約2,000軒の店舗が集まり、地元の新鮮な食材、ベトナムの伝統工芸品、衣類、雑貨、お土産など、あらゆるものが揃っています。
朝は4時から営業し、地元住民の買い物客と観光客で賑わいを見せます。夕方以降にはナイトマーケットも開催され、ストリートフードの屋台が並び、活気ある雰囲気の中で地元料理を堪能できます。ベトナム特有の香りや熱気を感じながら買い物を楽しめるこの市場は、ホーチミン観光のハイライトとして見逃せません。
サイゴンオペラハウス【Nhà hát thành phố】

サイゴンオペラハウスは、ホーチミン民劇場駅から徒歩約1分の場所にある歴史的建造物で、フランス植民地時代の1900年に完成しました。フランス建築の美しさが随所に見られ、優雅な外観と内装が訪れる人々を魅了します。
現在も劇場として機能しており、オペラや演劇、コンサートなどさまざまなイベントが開催されています。劇場前のドンコイ通りはホーチミンのメインストリートで、高級ホテルやブティック、レストランが立ち並び、観光客で賑わう人気エリアです。オペラハウスを訪れた後は、周辺の観光地やショッピングスポットも楽しめます。
ランドマーク81【Landmark 81】

タンカン駅から徒歩約4分の場所にあるランドマーク81は、ベトナム国内で最も高い超高層ビルです。その高さは461.3mで、東南アジアでも屈指の高さを誇ります。ランドマーク81には、豪華なショッピングモール、レストラン、カフェ、ホテル、さらにはアイススケートリンクや展望台があり、観光客や地元住民に人気です。
特に、最上階の展望台から見るホーチミンのパノラマビューは絶景で、日中も夜も異なる魅力を楽しめます。ベトナムの近代的な一面を感じられるこのスポットは、インスタ映えする写真を撮りたい人にもおすすめです。
スイティエン公園【Công viên Suối Tiên】

スオイティエン駅から徒歩10分の場所にあるスイティエン公園は、ベトナムの神話や仏教をテーマにしたユニークなテーマパークです。広大な敷地内には遊園地、プール、動物園、奇妙なオブジェなど、ベトナム文化と娯楽が融合した空間が広がっています。
目玉アトラクションの1つであるワニ釣りは、実際に生きたワニを釣り上げるスリリングな体験ができることで知られています。また、ベトナム神話に基づく巨大なモニュメントやオブジェも多数あり、まるで別世界に迷い込んだかのような異次元の雰囲気が楽しめます。家族連れからアドベンチャー好きの観光客まで、幅広い層に人気です。
まとめ

ホーチミンメトロ1号線は、市内の重要なエリアをつなぐ交通インフラとして、市民生活や観光の利便性を大幅に向上させています。ベンタイン市場やランドマーク81など、沿線にはホーチミンを象徴する観光地が多数点在しており、旅行者にとっても便利な移動手段です。今後の路線拡張と都市開発が進むことで、さらにその重要性は増していくでしょう。ホーチミンメトロを活用すれば、快適かつ効率的に市内観光を楽しめます。
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