ハノイ編

2025.10.27

ベトナムの水道水は安全?気になる現地の水事情について解説

ベトナムの水道水は安全?気になる現地の水事情について解説
ベトナム生活情報

2022年に日本の水道水の農薬の目標値が緩和され、最近では日本の水道水を不安視する声が聞こえてくるようになりました。 そうはいってもまだまだ日本では水道水を飲んだり、調理に使うのは当たり前。日本の水道水を飲んでお腹を壊したなんてことを聞くこともありませんね。 そんな国で生活をしていると、海外での水事情はどうなのか不安が多いのではないでしょうか。 『なんとなく水道水は飲めないと聞いたことはあるけど、本当なの?』 『一度沸かせば飲んでもいいの?』 『どのお水を買えばいいの…?』と言った疑問をこの記事では解消していきます!     ベトナムの水道水はマグネシウムや不純物が多く含まれており、一般的に飲料用として使用することはできないと認識されています。 ベトナムに住む地元の人でもそのまま飲むことなく、ミネラルウォーターを購入することがほとんどです。 特に農業大国であるベトナムは地方の農薬の薬剤残留物や工場排水による汚染が影響し、有機物(N03-、NH4+)、重金属(鉄、鉄、水銀)、特に微生物汚染(大腸菌群、大腸菌)などが含まれていると言われています。 近年では浄水施設が発展と共に水質改善が進みつつあると言われていますが、直近での正確な水質データは公表されていないため、不安が残ります。 飲料水として飲むのはもちろん、スープを作るなどの煮沸しての使用も避けた方が安心です。 筆者は最初のころは歯磨きの水もミネラルウォーターを使用していましたが、4年目となる今は気付けば水道水を使用しています。 ベトナム在住日本人に聞くと、あまり気にしない人だと”スープや野菜をゆでる水は水道水を使う”という方から、”食べ物を洗う時や歯磨きも全てミネラルウォーターを使用している”という方まで幅広くいました。 来越後3か月間知らずに水道水をずっと飲んでいたが、一度もお腹を壊していないという強者もいましたが、どうか真似はしないで頂きたいです… どこから水道水を使用するかの判断は、本記事を参考にして頂きながら、ご自身のライフスタイルに合う使い方をしていただくのがお勧めです。 後ほど紹介しますが、飲料用水はミネラルウォーターを購入するか、浄水器を設置することをお勧めします◎ 南北に長いベトナムですが、実は北と南で水質が異なります。首都ハノイは硬水、南のホーチミンは日本の水に近い軟水です。 筆者はハノイとホーチミン両都市に住んだことがありますが、水質の違いは非常に実感しています。 ハノイは超硬水なため、女性はシャンプー時に髪のきしみや泡立ちの悪さを感じるのが分かりやすさではないでしょうか。 ショートヘアの方や男性はあまり実感しないかもしれませんが、ロングヘアーの女性はシャンプーの選び方も重要です◎ 筆者は以前ヘアケアメーカーで働いていたので、特にヘアケアに関してはこだわりがあります。 硬水のハノイでは、ヨーロッパなどの硬水が使用されている国のヘアケア商品(ロレアル・シュワルツコフetc)を使用することで、泡立ちや洗いあがりがよくなります。 日本に住んでいた頃と同じものを使用するよりも、その地の性質に合った製品を使用することをおすすめします◎   次に気になるのが、レストランやカフェの氷は安全なのか…?という疑問ではないでしょうか。 ローカルカフェから高級レストランまで、購入した氷を使用しているお店がほとんどですので、安心して飲むことができます◎ ベトナムでは氷の消費量が多く、業者から氷を購入する飲食店がほとんどです。 購入する氷は飲料用として製造・売買されているため、安全性に問題はありません。 気にすることなく飲むことができます。   ベトナムで販売されている水には、種類が多くあります。 一般的に広く認知され、日本人にも購入されている商品を4つご紹介します。   どこかで見かけたことのある、このマーク。そう、”いろはす”です! 日本でもおなじみのCoca Cola社から販売されているいろはすと同じマークのこちらのお水は、ベトナムではDasani(ダサニ)という名前で販売されています。 パッケージは同じですが、いろはすとは内容成分は少し異なります。 ただ、味は癖もなく軟水で非常に飲みやすいのでおすすめです◎ お値段は500mlで5,000VND(約30円)とリーズナブルですね。   2つ目がサントリー・ペプシコ社から出ているAquafinaです。柔らかいペットボトル素材で、舌触りが柔らかくとても飲みやすいです。 日本人の方にとっても馴染みのある飲みやすい口当たりとなっています。 個人的に味は4種の中で一番好きですが、ペットボトルの蓋が閉めづらいのがあまり好きではないポイント… お値段は500mlで7,000VND(約40円)と4種の中では一番高級品です!   こちらは牛乳や乳製品などを手掛けるTHグループから販売されている、TH true WATER。 ベトナムを訪れたことのない方は、聞いたことのない方も多いのではないでしょうか。 TH社のヨーグルトや牛乳はベトナム国内では非常に有名で、どのスーパーマーケットでも購入することができます。 そのTH社から販売されており、ベトナムのスーパーなどではよく見かけるTH true WATERは、ゲアン省の山で採水した水をボトルに詰めており、安全なお水として人気があります。 お値段は500mlで6,000VND(30円)です。   そして4つ目はNestle社から販売されているlaVieです。 laVieは硬水ではありませんが、硬水に近い飲み口になっているので日本人の中には少し飲みにくいと感じる方もいるかもしれません。 筆者はボトルがしっかりしているのがお気に入りで、お出かけの際には購入することが多いです。 こちらのお値段は5,000VND(約30円)と安いですね。   ベトナムでは、500mlから1.5L、19Lの自宅用サイズまであります。 出先では上記ペットボトルタイプで問題ないですが、ご自宅用のミネラルウォーターであれば、19Lサイズが一般的です。 ベトナムの賃貸にはウォーターサーバーが設置されていることが多く、サービスアパートメントであれば、水がきれた際に管理人に伝えるだけですぐに新たな水を用意頂くことが出来ます。 ご自身で購入手配する場合も、基本的には大家さんや不動産会社の指定する連絡先に問い合わせると、自宅まで即日配達するサービスがありますので、手間がかからず水を購入することができます。 *ミネラルウォーターは軟水が主流 *500ml, 1.5L, 19Lのガロンタイプもあり、自宅用には大きいものがおすすめ。 *500ml あたり5,000VND(30円)前後。   ボトルの飲料水を毎回購入するのは、受け取りの手間が面倒だし、料金もかさむので避けたい…という方には浄水器の設置も一つの手段です。 特に、日々料理をされる方は大量の水を使用されるので浄水器を取り付けてしまった方が楽かもしれません。 お米を洗ったり、スープを作るときでも浄水器の水があれば、安心して使えますよね。 ただ、物によってはランニングコストが意外と高くつくものもあるので、ご自身が使用する量と手間を考慮してください。   最近よく周囲で聞くのがCleansuiの浄水器。 設置・工事が必要なものもありますが、購入時に対応してもらうことが出来ます。 また、年に1回の内部浄水パーツの取り換え・清掃が必要となりますが、担当者に電話すればすぐに対応日を決めて作業をお願い出来ます。 定期的なサポートを受けることが出来るもの安心ですね。 上記のような、シンクの上に置くカウンタートップタイプ。 より簡易的ですが、場所を取らない蛇口に取り付けるタイプの浄水器。 そして、最後はピッチャー型の浄水器。こちらに入れたお水を冷蔵庫に入れておいておくと、すぐに飲めて便利ですね。 詳しい情報はこちらのCleansui WEB siteより確認してみてくださいね。(ベトナム語 or 英語サイト) 様々なタイプがありますので、ご自身の生活スタイルに合ったものを選ぶと、QOLが上がり快適な暮らしを送れること間違いなしです!   生活するうえで欠かせないベトナムの”水”について紹介をしていきました。 水への意識や好みなど、人により異なりますので、自分に合ったスタイルを見つけられるといいですね。 筆者は他の東南アジア諸国も旅行などで行きましたが、ベトナムのお水や氷はその中でも安心して飲めると感じており、幸いにも一度も体調不良にもなっておりません。 ただ、異国での暮らしは何よりも健康第一!快適なベトナム生活が送れることを願って、こちらの記事がベトナムへ移住されるみなさまの参考になれば嬉しいです◎

2025.10.24

ベトナム都市鉄道開通!ハノイとホーチミンの最新情報をお届け

ベトナム都市鉄道開通!ハノイとホーチミンの最新情報をお届け
ベトナム生活情報

ベトナムの首都ハノイと経済の中心地ホーチミンで、ついに市内鉄道(都市型鉄道・地下鉄)が開通しました。都市交通の大幅な改善により、通勤や観光がより快適になった一方で、現地では新しい交通手段に対する期待や興奮も高まっています。この記事では、ハノイとホーチミンの都市鉄道の概要、開通の背景、現地での様子、利用方法、そして旅行者や在住者に向けた情報を詳しく解説します。   ハノイの都市鉄道 ハノイでは長年、交通渋滞が深刻な課題でした。人口増加に伴い、バイクや自動車での移動はますます時間がかかるようになり、通勤時間の長期化が問題となっていました。こうした状況を改善するため、ハノイ市政府は地下鉄・都市鉄道建設計画を進め、ついに2025年にハノイ都市鉄道1号線(カットリン~ハノイ駅周辺)が開通しました。 ホーチミンの都市鉄道 ホーチミンでも同様に交通渋滞が深刻で、市民や旅行者の移動効率を改善する目的で都市鉄道プロジェクトが進行していました。特に1号線(ベンタイン~スオイティエン)は都市の主要観光地やビジネス地区を結ぶ路線として注目され、開通初日から多くの人々が利用しています。   ハノイ 開通初日のハノイでは、駅構内やプラットフォームに多くの市民やメディア関係者が集まりました。駅には案内スタッフが配置され、初めての乗車でも安心して利用できるようサポートされています。駅構内は新しく清潔で、改札口や自動券売機の操作も簡単です。 車内は広く快適で、空調が完備されており、混雑時でも比較的快適に移動できます。開通初日は無料または割引運賃でのサービスが提供されることも多く、多くの市民が「都市鉄道デビュー」を楽しんでいました。 ホーチミン ホーチミンの1号線も、開通初日から市民の注目を集めました。ベンタイン駅周辺では、家族連れや学生、観光客が列を作り、新しい交通手段を体験していました。駅や車内は安全対策も徹底されており、防犯カメラや警備員も配置されています。 車内には案内表示や路線図が多言語(ベトナム語・英語・一部日本語)で表示され、外国人観光客でも迷わず利用できます。また、駅周辺には新たな商業施設やカフェが併設され、鉄道開通をきっかけに街全体が活気づいている印象です。   切符・ICカード ハノイ・ホーチミンの都市鉄道では、従来の紙の切符に加え、ICカードやモバイルアプリによる電子乗車が可能です。短距離利用では紙の切符が便利ですが、頻繁に利用する場合はICカードを購入すると、乗り換えや改札通過がスムーズになります。 運賃 運賃は路線距離や利用時間帯によって異なります。初期段階では短距離乗車は10,000~15,000ドン(約60~90円)程度で、長距離でも30,000ドン前後(約180円)と比較的安価です。外国人観光客も気軽に利用できる価格設定です。   都市鉄道開通により、ハノイやホーチミンの市内移動は格段に便利になりました。特に朝夕の通勤ラッシュ時の渋滞緩和や、観光スポットへのアクセス改善が期待されています。 また、駅周辺では商業施設や飲食店の新規出店も増加しており、鉄道開通をきっかけに街全体の経済活動が活性化しています。地元住民にとっても便利な移動手段として定着しつつあり、通勤だけでなく休日のショッピングや観光にも利用されています。   主要観光地へのアクセスが便利 ハノイでは旧市街、ホーチミンではベンタイン市場や市民劇場など、鉄道駅から徒歩圏内でアクセス可能な観光地が多くあります。観光スケジュールに組み込むと移動がスムーズです。 安全で快適な移動 鉄道はバイクやタクシーと比べて安全で、車内もエアコン完備で快適です。小さな荷物でも移動しやすく、特に女性や子連れの旅行者には便利です。 ICカードで効率的に乗車 長期滞在や複数回の乗車にはICカードがおすすめです。改札通過もスムーズになり、現金を用意する手間が省けます。   ハノイ・ホーチミンの都市鉄道は、今後さらに路線の拡張や新規開業が予定されています。長期的には都市全体の交通渋滞緩和や環境改善にも貢献することが期待されており、都市の発展を支える重要なインフラとなるでしょう。 また、観光面でも鉄道アクセスを活かした新しい観光ルートや周遊プランが登場することが予想され、旅行者にとっても便利で魅力的な移動手段となります。   ハノイ・ホーチミンで開通した都市鉄道は、快適・安全・便利な移動手段として現地住民や旅行者から注目を集めています。開通初日の現地の様子からもわかるように、街全体が新しい交通の恩恵を享受し、経済活動や観光にもプラスの影響を与えています。 日本人旅行者や在住者にとっても、主要観光地へのアクセス改善や安全・快適な移動手段として、都市鉄道はぜひ活用したい存在です。今後の路線拡張やサービス向上も楽しみであり、ベトナム都市部での生活や旅行体験をより豊かにしてくれることでしょう。

2025.10.24

【ベトナム医療環境】もしもの時は?ハノイ・ホーチミン病院一覧

【ベトナム医療環境】もしもの時は?ハノイ・ホーチミン病院一覧
ベトナム生活情報、お役立ち情報

本記事ではベトナムで気を付けるべき病気およびベトナムの医療事情についてご紹介したいと思います。 ベトナムでかかりやすい病気は? 万が一病気やけがが起きた時は? 受診費用や海外保険はどうしたらいいの? などの疑問にお答えできる記事ですので、お役に立てれば幸いです。記事の最後に「ハノイ・ホーチミンの病院一覧」をGoogleマップのリンクと共に掲載していきます。   外務省のホームページではベトナムの医療事情について以下のように紹介されています。 一般的にわれわれ外国人が生活しているような生活環境であれば、かぜや胃腸炎といった日本でも日常的にみられている病気が大部分を占めています。 しかし、デング熱、日本脳炎、食中毒、細菌性赤痢、アメーバ赤痢、A型肝炎、B型肝炎、腸チフス、狂犬病、結核、マラリアといった日本より感染のリスクが高い病気も数多く存在するので、これらの病気に対する予防対策、健康管理を日頃からおこなっておく必要があります。また、交通事情が劣悪であることから、交通事故に遭わないための注意も必要です。 (外務省HP世界の医療事情ベトナム)より引用  現地の人々が平気で食べられるものでも、ベトナム渡航直後は食事や飲料水に慣れず腹痛を起こしたり、慣れない環境で抵抗力が落ちたりすることにより体調を崩しやすくなるようです。 事前に病気を防ぐ知識をつけ予防を心掛けることで、リスクを減らすことが大切です。   南米やアフリカなどでは予防接種証明書の提示を求められますが、2023年現在ベトナムでは日本からの入国時に予防接種証明書の提示は求められていません。 予防接種は必要ないのでしょうか? 予防接種を受けることで予防できる病気は限られていますが、予防接種を受けることで感染症にかかるリスクを下げることができます。必要な予防接種は、渡航先、渡航期間、渡航形態、自身の年齢、健康状態、予防接種歴などによって異なります。事前に渡航先の感染症情報を収集するとともに、それぞれの予防接種について理解した上で、渡航者一人一人が、どの予防接種を受けるかを決める必要があります。 (厚生労働省HP海外渡航のためのワクチン予防接種)より引用 このように、渡航期間や滞在先、個人の予防接種歴によって感染予防の対応は異なりますが、ベトナム滞在中の予期せぬ感染のリスクを減らすためにも、各種予防接種が推奨されています。 ご自身の母子手帳や予防接種証明書を用意して渡航前(3か月前以上前が好ましい)にかかりつけ医と相談しておくことをお勧めします。かかりつけ医がいない場合は、予防接種がスムーズに受けられる海外渡航者専門の医療機関に相談するとよいでしょう。 予防接種に加えて、 不衛生な環境での飲食を避ける 慣れない飲食店での生食や氷を避け、十分に加熱し食品の保存方法に留意する 蚊が媒介する病気を防ぐため虫よけスプレーを塗布し、肌を露出しない 犬などの動物に不用意に近づかない 道路の横断は十分注意し、余裕を持って行動する 規則正しい生活をし、身の回りの清潔を心掛ける など、日常的な心掛けと行動で感染や傷病のリスクを減らすことができます。   緊急の場合に電話番号「115」に連絡して公的な救急車を呼ぶことは可能ですが、ベトナム語しか通じない、搬送先の病院の指定ができない、一度入院すると転院が困難となることが多いといった理由よりお勧めできません。外国人のよく利用する病院やクリニックの日本語受付に連絡をして、その医療機関が所有している救急車を手配するか、自力でこれらの医療機関の救急外来を受診することをお勧めします。 (外務省HP世界の医療事情ベトナム)より引用  ベトナムで治療が受けられない状況の場合、高度な医療が受けられる近隣国(タイやシンガポールなど)に緊急移送され治療を受けることになることがあります。その際は移送費や治療費、入院費などで莫大な金額を請求されることになりますので、渡航前に保険に加入しておくなど準備が必要です。 事故状況 治療・救援費用保険金支払額(円) 友人から黄疸の症状を指摘され受診。膵腫瘍と診断され4日間入院。 4,070,000 胸の痛みを訴え受診。心筋梗塞と診断され、チャーター機でバンコクまで医療搬送し12日間入院。家族が駆けつける。 9,683,931 めまい・呼吸困難を訴え受診。6日間の入院中、ふらつきによる転倒で腰椎圧迫骨折。家族が駆けつける。医師が付き添い医療搬送。 4,482,303 手足のしびれ・感覚麻痺を訴え受診。硬膜下血腫と診断され15日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。 4,482,432 足がもつれ転倒し救急車で搬送。心不全・心筋梗塞・心房細動と診断され現地病院から設備が整った病院へ搬送後9日間入院。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。 4,594,385 朝、めまいがし体が動かなくなる。脳梗塞と診断され12日間入院。医師・看護師が付き添い医療搬送。 4,530,000 (価格ドットコム保険ベトナム(ホーチミン)の医療費)より引用   ベトナムの公立病院は大勢の患者で混雑しており、長時間待たされることが日常化しています。しかも全てベトナム語で対応しなければならないので、公立病院の利用はお勧めできません。外務省も外国人の多くが利用している私立の病院・クリニックの受診をお勧めしています。 軽い体調不良など医師の診察を受けるほどでもないと判断する場合は、市内にある薬局で症状を説明すると処方箋なしで症状に応じた薬を処方してもらえます。その場合は薬代のみの支払いで済みます。ただし外国製の薬のため、体質に合わない場合も考えられるので注意が必要です。   万が一に備えて、緊急対応ができる病院を事前にリストアップしておくと安心です。まずは加入している保険会社に問い合わせたり、病院のサイトや電話から情報収集していくと良いでしょう。その際、確認しておきたいポイントは以下の通りです。 英語や日本語対応のスタッフがいるか 加入している保険が利用できるか 支払方法(現金のみの場合もある) 持参物(身分証明書や保険加入証明書など)   ベトナムで外国人向けの医療機関で医療を受けた場合、自由診療(100%負担)になるため高額になることがほとんどです。また、ベトナム公営の救急車を呼んだ場合でも費用がかかります。 また、「ベトナムの公立病院では治療を受ける前に現金で一時金を支払うことが求められる」と報告されているため、外国人対応可能の病院が受診できる海外渡航者用保険に加入しておくことが安心です。 項目 ベトナム(内容) 日本(参考・2016年8月時点) 救急車の料金 ①公営:5,000円 ②民営:9,400円~ ①無料 ②通常利用しない 初診料 8,200円 2,820円 病院部屋代 (1日当たり) ①個室:70,400円 ②ICU:- ①個室:30,000円~100,000円 ②ICU:80,000円~100,000円 (ジェイアイ損害火災保険株式会社ベトナム医療事情)より一部引用   万が一、ベトナムで医療を受けることになった場合に高額の支払いは避けたい…。そこで、知っておきたい保険や制度についてご紹介します。   海外療養費制度は、海外旅行中や海外赴任中に急な病気やけがなどによりやむを得ず現地の医療機関で診療等を受けた場合、日本で健康保険組合加入している場合には、申請することにより一部医療費の払い戻しを受けられる制度です。 旅行など短期の海外滞在を想定した制度であり、補填を受けられる条件などが細かく設定されています。加入している保険組合等のサイトで条件や申請方法を確認しておくと良いでしょう。 (参考)全国健康保険協会海外で急な病気にかかって治療を受けたとき   ほとんどの場合、加入の手続きが不要で利用することができます。短期の海外滞在を想定したものが多く、クレジットカード会社によって受けられる補填の条件や内容が異なるので事前の確認が必要です。   ベトナムで働くなど、1年以上の長期滞在を想定した保険プランが充実しています。保険額や条件もプランによって様々ですが、医療相談や病院紹介などサービスが多岐にわたり万が一の際に心強い存在です。滞在期間や補償内容などご自分の条件に応じたものを選ぶと良いでしょう。   ベトナムで3ヶ月以上勤務する場合は、外国人であってもベトナム国内の医療保険に加入します。しかし、ベトナムの医療保険が適用できる病院が定められており、前述したようにベトナム公立病院の混雑状況や医療レベル、ベトナム語での診療などを考えると、公立病院の利用はお勧めできません。外国人対応の医療機関の場合は、ベトナム医療保険の適応外となります。 さらに、近隣国への緊急移送治療が発生した場合のことを考えると、個人で医療保険に加入しておくことが一般的と言えるでしょう。   国民健康保険は「非居住者」になった時点で被保険者ではなくなるので医療費が10割負担となります。 しかし、ベトナムに住みながらも日本の住民票を抜かず「居住者」の扱いで国民健康保険等に加入している場合は、一時帰国時に日本の医療を保険適用で受けることができます。 一方、いわゆる「年金」といわれる「老齢基礎年金」「遺族年金」「障害年金」は住民票を抜き海外に転居した場合でも、申出により国民年金の任意加入制度を利用することができます。任意加入には手続きが必要です。申出した日から被保険者資格を取得します。手続きは、お住まいの市区役所・町村役場国民年金担当窓口で行ってください。 (参考)日本年金機構/海外への転出  これらの年金を受け取る場合は条件があるため、日本年金機構のサイトや市区役所・町村役場の担当窓口で確認しておくとよいでしょう。 こちらの記事もよろしければご参照ください▼▼ 初めての海外転職!ベトナムに行くために日本の住民票は抜くべき…? 基本的には、海外居住者であっても保険に加入し続けることは可能なようです。しかし、保険の内容によっては診断や治療を日本で受けることが条件になっていたり、その他様々な条件があったりするため渡航前に保険の内容を確認しておく必要があります。   前述したように、ベトナムに住みながらも日本で「居住者」の扱いで国民健康保険等に加入している場合は、一時帰国に日本の医療を保険適用で受けることができます。しかし、渡航時に住民票を抜いて「非居住者」になっている場合は帰国後もう一度、住民票を取得し保険料を納めなければ医療保険適用にはなりません。 短期の一時帰国の場合、自治体によっては住民票の再取得が難しいこともあるため注意が必要です。また、日本の住民票を再取得した場合、条件によっては税金が発生することも念頭に置いて置かなければなりません。ただし所得税に関しては、ベトナムと日本の間に「租税条約」が結ばれていますので、どちらかの国で納税していれば二重課税を課せられることはありません。 長期滞在者の場合「病気になっても一時帰国すればいい」と考える方もいるかもしれませんが、一刻を争う緊急事態では移動に時間のかかる日本での治療はあまり現実的ではないでしょう。   【ハノイフレンチ・ホスピタル】 診療科:総合診療科・内科専門科、外科、脳神経外科、小児科、産婦人科、皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科、整形外科、精神科、麻酔科、歯科 診療時間:月~金 8:30~17:00/土 8:30~12:00/日曜日 休診   【ビンメック国際総合病院】 診療科:総合診療科、内科専門科、外科専門科、整形外科、脳神経外科、小児科、腫瘍科、産婦人科、皮膚科など 診療時間:月~金 8:00~17:00/土 8:00~12:00/日曜日 休診   【ファミリーメディカルプラクティス・ハノイ】 診療科:一般診療、小児科、皮膚科、整形外科、婦人科、循環器科、眼科、耳鼻咽喉科、歯科、理学療法、心理療法 診療時間:24時間365日オープン(いつでも医師と看護師が院内に常駐しています)※予約可能な時間帯:月〜金:8:30〜17:30/土:8:30〜12:30   【ラッフルズメディカル・ハノイ】 診療科:総合診療や婦人科、皮膚科、循環器内科、理学療法、健康診断、予防接種など 診療時間:月〜土 8:00〜20:00/日休診    【さくらクリニック 】 診療科:一般内科、小児科、歯科、循環器科、消化器科、腎・泌尿器科、呼吸器科 、内視鏡、予防接種、画像診断、婦人科、健康診断 診療時間:月〜土 8:30〜12:30 / 13:30〜18:00、日曜日 休診   【東京インターナショナルクリニック】 診療科:総合内科、小児科、メンタルヘルス科、循環器科、整形外科、泌尿器科、婦人科、消化器科 診療時間:月~土 8:00~17:00/日曜日 休診   【T-Matsuoka Medical Cener(T松岡メディカルセンター)】 診療科:内科、小児科、産婦人科、眼科、皮膚科、耳鼻科など 診療時間:月~土 8:00~18:00   【JAPAN International Eye Hospital(日本国際眼科病院)】 診療科:眼科全般 診療時間:8:00~12:00 13:00~17:00、休診日:ベトナムの祝日に準ずる。   【Lotus Clinic Hanoi(ロータスクリニックハノイ)】 診療科:総合診療科(プライマリーケア)、健康診断、予防接種など。 診療時間:月曜~金曜9:00~12:30 14:00~18:00、土曜9:00~13:00   【さくらクリニック (上記参照)】   【West Coast International Dental Clinic, Hanoi  (ウエスト コースト インターナショナル デンタル クリニック、 ハノイ)】 診療時間:月曜~金曜8:30~19:00、土曜9:00~18:00   【ハノイ三国歯科】 診療時間:火~土 9:00~12:00 14:00~18:00、月・日・祝日は休診 【Lotus Clinic (ロータス クリニック)】 診療科:総合診療科(プライマリーケア)、内科、小児科、健康診断、予防接種 診療時間:月~金曜日9:00~12:30 14:00~18:00、土曜日9:00~13:00   【Family Medical Practice, Ho Chi Minh City(ファミリー メディカル プラクティス ホーチミンシティ)】 診療科:総合診療科、内科、小児科、整形外科・外科、皮膚科、婦人科、耳鼻咽頭科、理学療法など。 診療時間:(1区)月曜~日曜 8:00~18:00、(2区)24時間、(7区)月曜~金曜 8:00~17:00、土曜 8:00~12:00   【Raffles Medical Ho Chi Minh(ラッフルズ メディカル ホーチミン)】 診療科:総合診療科、内科、小児科、産婦人科、皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科、外科、整形外科、泌尿器科、放射線科、呼吸器科、消化器科、歯科、整体、心理カウンセリングなど。 診療時間:月~金曜日8:00~18:00、土曜日8:00~17:00   【DYM Medical Center Vietnam(DYMメディカルセンターベトナム)】 診療科:内科、外科、整形外科、呼吸器科、産婦人科、耳鼻咽喉科など 診療時間:日本人医師 月火木金土 9:00~13:00、14:00~18:00、ベトナム人医師 月~土 8:00~12:00、13:00~17:00   【Franco-Vietnamese Hospital (フランコ ベトナミーズ ホスピタル、通称FVホスピタル)】 診療科:総合診療科、内科、外科、小児科、産婦人科、整形外科、皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科、泌尿器科、口腔外科、歯科、放射線治療、整体、理学療法、カウンセリングなど。 診療時間:月~金曜日8:00~17:00*救急外来は24時間体制。   【Vinmec Central Park International Hospital(Vinmecセントラルパークインターナショナルホスピタル)】 診療科:内科、外科、小児科、産婦人科、整形外科、眼科、皮膚科、耳鼻科など 診療時間:救急は24時間対応 【West Coast Dental Clinic (ウエストコースト デンタルクリニック)】 診察時間:月~金曜日8:00~20:00、土・日曜日9:00~17:00   【Smile Dental Clinic(スマイルデンタルクリニック)】 診療時間:月火木金 9:00~12:00 13:00~18:00、土9:00~16:00   【ありが歯科】 診療時間:月火水金土 9:00~12:00 14:00~19:00、土13:00~17:00   今回は、ベトナムで気を付けるべき病気と万が一の際の対策についてお伝えしました。ベトナムでは現在、2万人以上の日本人が暮らしています。事前に準備をしておけば、恐れることなく快適なベトナムライフを送ることができます。この記事が、お役に立てましたら幸いです。

2025.10.23

【投資/ベトナム株】始め方完全ガイド

【投資/ベトナム株】始め方完全ガイド
ベトナム生活情報、お役立ち情報

ベトナムは、近年高い経済成長を続けている国です。 2017年から2022年までのGDP成長率は年平均6.8%と、東南アジア諸国の中で最も高い成長率を記録しており、若年人口が約7割を占め、今後も経済成長が続くことが期待されています。 このような背景から、ベトナム株式市場は近年注目を集めています。そんな、ベトナム株のメリットとデメリットが知りたい、ベトナム株の特徴は?始めるにはどうしたらいいか?と気になる方も多いのではないでしょうか? ベトナム株の買い方には、いくつかの方法がありますので本記事では、ベトナム株の特徴と購入方法をご紹介していこうと思います。   株取引とは、企業が発行した株式を売買することです。 株式は、企業の所有権を表す証券であり、株式を保有する人は、企業の利益(配当)や資産(残余財産)の分配を受ける権利を有します。 株取引は、証券取引所やインターネットを通じて行うことができ、株式の売買を仲介する「取引所」が存在します。 取引所では、株式の売買価格が公開されており、誰でも自由に売買を行うことができます。 株取引は、株式の価格が変動することにより、利益を得たり損失、を被ったりすることがあります。株式の価格は、企業の業績や経済情勢など様々な要因によって変動します。 資産を増やすための有効な手段の一つですがリスクを伴う投資であるため株取引をメインで行う場合や高額になる際には、リスクを理解しデモトレードや勉強で十分な知識と経験を積んでから行いましょう。 デモトレードは、本番の取引と同じように、自分の資金を扱うわけではありません。 実際のお金を使わずに、株式やFXなどの金融商品を売買する練習をすることができるので、失敗しても損失を被ることがなく、リスクを抑えて練習をすることができます。 本番の取引に備えて、非常に役立つツールですが、デモトレードはあくまで練習であるということを忘れてはいけません。 本番の取引では、デモトレードとは異なるリスクや精神的な負荷が伴うため、デモトレードの経験だけで、本番の取引で成功できるとは限りません。 本番の取引を行う前に、デモトレードを活用して、自分のトレード手法を洗練させ、メンタルを鍛えておくことをおすすめします。   ベトナム株式市場は下記の3つに分かれています。 ホーチミン証券取引所(HOSE) ハノイ証券取引所(HNX) UPCoM店頭市場(未上場公開株取引市場) HOSEはベトナム最大の株式市場で、HNXはホーチミン市以外の地域に本社を置く企業が多く上場しています。 加えて、ベトナムにはUPCoM店頭市場(未上場公開株取引市場)があります。UPCoM店頭市場は、2009年に開設され、未上場の企業や上場準備中の企業を対象とした市場です。 UPCoM店頭市場は、HOSEやHNXに比べて規制が緩く、流動性が低いという特徴があります。しかし、UPCoM店頭市場には、将来性のある企業や成長潜在力の高い企業が多く登録されています。 UPCoM店頭市場は、ベトナム株式市場の成長を牽引する存在として期待され投資家を賑わせています。   ベトナム株に投資するには、日本の証券会社とベトナム現地の証券会社の2つの選択肢があります。   一つは、日本の証券会社を開設し取引を行う方法。 日本の証券会社は、意外にもベトナム株の取り扱いが豊富な証券会社もあり、尚且つ日本語で取引ができるというメリットがあります。しかし、※有償増資の払い込みができないというデメリットがあります。   もう一つは、ベトナム現地の証券会社を開設する方法。 ベトナム現地の証券会社は、※有償増資の払い込みができるというメリットがあります。しかし、日本口座開設に比べると開設時に手間や時間がかかることや、日本語でのサポートがない可能性が高い、というデメリットもあります。 どちらの証券会社を選ぶかは、自分の投資目的や好みによって異なりますが、まずは、それぞれの証券会社のメリット・デメリットをよく比較して、自分に合った証券会社を選ぶようにしましょう。   筆者も趣味程度に触っていますが、よく聞かれる質問が「結局、どちらがいいのか?」です。結論、どちらで初めても問題はありませんが長期的に見れば当然、現地の口座は開設したいところです。 為替レート、手数料の安さ、有償増資の観点からみても圧倒的にベトナム株に軍配が上がります。 また、現地証券会社を選ぶ際でも、口座開設手数料や取引手数料、手数料無料の取引条件なども確認しておくと良いでしょう。 証券口座を開設後、他の証券会社に移管することもできますが、時間がかかることもありますので、初めから自分にあった証券会社を選ぶことは、やはり重要です。 判断が難しい場合には、例えば日本語を話すスタッフがいる、サービスがよい、注文方法が簡単などの条件を満たした証券会社を選ぶと良いでしょう。 ※有償増資 有償増資とは、企業が資金調達をするために、新たに株式を発行して投資家に売却することです。 既存の株主は、保有株式数に応じて、新株を割り当てられる権利を持ちます。 有償増資の手法として、新株予約権無償割当(ライツ・オファリング)がよく用いられます。 新株予約権無償割当とは、既存の株主に新株を割り当てる権利を無償で付与するものです。 新株予約権の権利を行使することで、新株を購入することができます。 新株予約権は、権利を行使する、破棄する、または売買することができます。   ベトナムで証券取引を行うには、証券会社と証券決済銀行に口座を開設する必要があります。 手続きは、煩雑に感じるかもしれませんが、実際にはそんなに難しいものではありません。証券会社によっては、一部の認証手続き、申請や受取りを代理でやってくれるところもありますのでこの場合、手続き自体は1日で完了するほど簡単です。 ですが、外国人投資家の場合、証券保管センター(VSD)で証券取引コードを取得する必要があります。証券取引コード取得手続きは証券会社が行いますがその際に「パスポート証明」が必要になります。 そのため、最終的な取引開始までは数週間はかかります。 パスポート証明は、駐日ベトナム大使館、在大阪ベトナム総領事館、在福岡ベトナム総領事館、またはベトナム各地にある公証役場で取得することができます。 その他、開設に必要な書類は、パスポート、住民登録証、納税証明書、収入証明書などが一般的ですが、証券会社や個人の状況にもよりますので詳しくは、その都度、ご利用される現地証券会社にご確認ください。   思い立ったが吉日と言いますが、株取引はそうもいきません。申し込み後、1ヶ月程度で証券会社から契約書控一式と証券取引コード登録証明書が郵送されます。投資資金を送金すると、いよいよ取引を開始することができます。 証券決済銀行で口座を開設します。 ・パスポート原本、ビザ(ノービザの場合は滞在許可期間の記載がある入国スタンプ)が必要のため要相談。 公証役場でパスポート証明書を2部取得します。・パスポート原本が必要。 証券会社にパスポート証明書を提出します。 証券会社が証券取引コードの申請を行います。 証券会社から証券取引コードが交付されます。 証券会社から証券取引口座開設の通知が届きます。 証券取引口座に投資資金を送金します。 証券取引口座で取引を開始します。 事前の準備をすることで、万が一のトラブルに備えることができます。特殊な書類が多いだけに時間がかかる物もあるので抜かりなく準備しておきましょう。準備期間中は事前に目標や目的を明確にしデモトレードやエアトレードを行うことで、より良いスタートダッシュを切ることができます。   ベトナム株は、成長性が高いことが特徴です。 ベトナム経済は近年急成長を遂げており、ベトナム株もそれに伴い成長を続けています。2019年には、ベトナム株式市場の指数VN30指数は前年比18.4%上昇しました。 また、配当利回りが高いことも特徴です。2020年12月末時点のベトナム株式市場の平均配当利回りは4.1%と、日本株の平均配当利回り2.3%を大きく上回っています。 その反面ベトナム株は、情報量が少ないことと流動性が低いことも特徴の一つです。日本株式市場に比べて歴史が浅く、ベトナム株式市場の取引量と情報量は、日本株式市場の取引量に比べて少ないです。 ですがSNSから最新の情報を得ることが出来ますし、株好きな日本人のコミュニティーもありますので、カバーすることは簡単です。ベトナムで新しい出会いとともに情報収集を行うのも楽しみの一つかと思います。 売買したい銘柄がない場合や、希望する価格で売買できない場合がたまにありますが、それを補う手数料の安さはかなりの強みです。 ベトナムに投資をする際には、ベトナムの情報だけを収集するのではなく、アメリカ、中国、韓国についてもチェックすることが重要です。 なぜならベトナムは、韓国のサムスン電子の拠点となっています。また、アメリカや中国にも輸出入をしています。そのため、ベトナム経済は、これらの国の経済状況や政治情勢に大きく影響を受けます。 これらの国の経済状況や政治情勢が悪化すると、ベトナム経済も悪化する可能性があります。そのため、ベトナム株に投資する際には、これらの国のリスクを十分に理解した上で投資を行う必要があります。 ベトナム株に投資する際は、上記の特徴を理解した上で投資判断を行うとパフォーマンスが向上するかもしれません。 ※手数料の例 (2022年2月15日時) 日本の証券会社(税込) A社:1.65%~2.20%(最低手数料:5,500円) I社:2.20%(同:5,500円) S社:2.20~2.92%(同:132万VND≒6,182円) ベトナムの証券会社 VNダイレクト証券:0.15%~0.25%(最低手数料の設定なし) SSI証券:0.15%~0.25%(同) ホーチミン市証券:0.15%~0.35%(同)   為替レートについては日本の証券会社の場合は独自レートでかなり割高な一方、現地証券会社で取引する場合は、銀行の公式レートが適用されますので、それだけでも大きな差になります。 ※為替レートのスプレッド(2022年2月15日時) 日本の証券会社(税込): A社:4.3%、I社:6.0%、S社:4.3% ベトナムの証券会社: 銀行の公式レート(日本より低い)   引用元;VIETKABU ベトナム株を買うために~Q&A     SSI Securities Corporation(SSI証券)は、ベトナム最大の証券会社です。 1999年に設立され、ベトナム証券取引所に上場しています。 株式、債券、為替、投資信託、デリバティブ取引などの金融商品を取り扱っており、投資コンサルティング、企業金融、資産管理などのサービスを提供しています。 ベトナム全土に支店を展開しており、日本語で対応できるスタッフも在籍しています。 また、インターネットでオンライン取引を行うこともできます。 ベトナム証券市場で高いシェアを誇っており、多くの個人投資家や機関投資家から信頼されています。     2003 年に設立されたホーチミン市証券会社 (HSC) は、ベトナムの証券仲介会社および投資銀行を主導しており、ベトナム証券市場でトップクラスのシェアを誇っています。 堅実で信頼できるサービスによって強化された専門的な投資顧問サービスを含む、個人および機関顧客に対応する一連の金融商品を提供しています。 ホーチミン証券は、ベトナム証券市場の成長に貢献し、ベトナム経済の活性化に寄与しています。   ベトナムの証券会社Viet Capital Securities(VCI)は、2007年に設立されました。 代表取締役のグエン・タ・イン・フォン氏はベトナム前首相グエン・タン・ズン氏の長女です。 VCIは、ベトナム証券取引所(VNX)上場企業であり、個人投資家向けの証券取引、投資信託、資産運用などを提供しています。また、法人投資家向けの証券取引、投資助言、M&Aアドバイザリーなども提供しています。ベトナム証券市場において、トップクラスの証券会社として知られています。 2022年には、ベトナム証券取引所の売買高ランキングで第1位を獲得しました。VCIは、ベトナム経済の成長を支える証券会社として、今後も成長を続けていくことが期待されています。   Techcombank Securities (テッコムバンク証券)は、ベトナム最大の民間銀行であるTechcombankのグループ会社です。 2008年に設立され、2016年にベトナム証券取引所に上場しました。主な事業は、株式、債券、投資信託の販売、投資助言、資産管理などです。2021年末の総資産は約10兆円で、ベトナム証券業界で第10位の規模です。 Techcombank Securitiesは、ベトナム証券業界で最も革新的で効率的な証券会社の一つです。 独自のオンライントレーディングシステムを開発し、モバイルアプリをリリースするなど、デジタル化を推進しています。   Japan Securities Incorporatedは、ベトナム唯一の日系証券会社です。 2009年に設立され、2018年にアイザワ証券の特定子会社になりました。 主な事業は証券仲介業務、投資アドバイサリー業務等です。本社はハノイ市にあります。 JSIは、ベトナム証券市場の概況や変動、又は短期・長期的な市場の見通しなどをデイリーレポートを通じてお客様に提供しています。 また、マクロ経済や個別企業の活動に関する最新ニュースも随時アップデートしています。   結論として、正しい知識と経験があれば、株取引は大きな利益をもたらす可能性があります。 しかし、未経験や日が浅い方で株取引に興味がある方は、まずは基礎的な知識を学び、リスクを理解した上で投資を行うようにしましょう。 そのため、投資を始める前に、リスクとリターンを十分に理解することが大切です。 株式投資を始める際には、自分の投資目的を明確にし、どのような目的で投資を行い、どの程度の金額を投資するか決めましょう。それにより銘柄や投資額が変わってきます。 また、短期的な利益ばかりを追い求めると、大きな損失を出す可能性もありますので長期的な視点で投資を行い、リスクを分散させることが重要です。 自分の投資目的とリスク許容度を見定め、損失を出す可能性もあることを念頭に置いて、無理のない範囲で投資を行うようにしましょう。 本記事が、読者の皆様の株取引の成功につながることを願っています。 ※本ブログは、株取引に関する情報を提供するものであり、利益を保証するものではありません。 また、特定の銘柄を推奨するものでもありません。 株取引はリスクを伴う投資であり、損失を出す可能性もあることをご理解ください。 投資を行う際には、必ずご自身で十分な調査を行い、ご自身の判断で行うようにしてください。

2025.10.22

【ハノイ生活】現地在住者によるリアル生活費を一挙公開!

【ハノイ生活】現地在住者によるリアル生活費を一挙公開!
ベトナム生活情報

ベトナムでの転職を考えている方々にとって、最も気になるのが現地での生活費ではないでしょうか。 東南アジア・ベトナムはまだまだ発展途上の国で、日本と比較すると物価は安いイメージをお持ちの方がおそらく多いですよね。 旅行に行ってみるとなんとなく分かる現地の相場ですが、住んでみると新たな発見がたくさんあります。 そこで、ハノイ在住4年目の筆者の、超リアルな1か月の生活費を大公開! さらには現地でのお得な情報も紹介していきます◎ベトナム生活を楽しく賢く、始めましょう!   まず、現地の物価感をつかむために分かりやすい、ベトナム人の平均所得についてお話していきます。 2022年7月のJETROの発表によると、ベトナム人の平均月収は6,600,000VND=約3万8,280円、年収にすると約79,200,000VND=約46万465円となります。 とはいえ、筆者の住むハノイやホーチミンの日系企業で働くオフィススタッフは1.5~2倍近く、さらには副業をしているベトナム人がほとんどなので実質の可処分所得は上記より高いと思われます。 ベトナムの労働法では原則副業を禁止としていないため、副業は当たり前の文化です。彼らはタクシーの運転手や塾の講師など多岐に渡り、能力を活かして収入を増やしています。 一方で、ベトナムで働く日本人には『日本人の給与水準』があるので、現地のベトナム人スタッフと同業務にあたらない限り上記給与水準に当てはまらないのが実情です。 そのためベトナム人同様のローカルエリアに住み、ローカルレストランで食事を取り、自分自身でバイクを運転して生活をしていれば給与の大部分を貯金に充てることもできます。   それでは実際のハノイの物価はどの程度なのか、紹介していきます。 食べ物や飲み物は現地のものを調達すると、日本の物価の3分の1程度で購入することができます。 一方で、日本の調味料や食材や輸入品等を購入する場合、3~5倍近くするものが多々あります。こちらはベトナムの関税の高さが大きな要因となっています。 水(500ml) 30円(5,000VND)/本(スーパーマーケット) ビール(生ビール)@レストラン 200円(35,000VND)/杯 缶ビール  @スーパーマーケット 90円(15,000VND)/缶 フォー(ベトナム風うどん)(@ローカルレストラン) 約250円(40,000VND)/杯 バインミー(ベトナム風サンドイッチ) 約150円(25,000VND)/個 なす 約20円(5,000VND)/本 スイカ 200円~300円(35,000~50,000VND)/玉 マンゴー 80~100円(13,000VND~17,000VND)/個 鶏むね肉 100g 80円(14,000VND)/100g   ベトナムは大家族の世帯が多いため、日本と比較すると1つずつの日用品の容量が大きく、その分価格も割安となっています。 しかし食品と比べると意外と高く、日本と同程度の価格帯となっています。 食器用洗剤 150円(25,000VND)/個 シャンプー 500~1000円(80,000~15,000VND) 洗濯洗剤 2kg 900円(150,000VND)/ 2kg ティッシュペーパー 120円(20,000VND)/個 歯磨き粉 200円(30,000VND)/個   上記でベトナムの物価水準を紹介しましたが、ここからは筆者・日本人女性のリアルな1か月の生活費を公開していきます。 物価は安いと言っても、やはり日本のクオリティやサービスを求めたいものもあります。 美容室やネイル・まつ毛エクステ、化粧品などには惜しまず、クオリティで納得のいくものを選択しています。 日系サービスを求めると日本と同価格かそれ以上かかるものもありますので、現地のものと日本の物を両方取り入れながら、できる限りコスパよく生活することを心がけています◎ それではここで、リアルな一人暮らし女子の1か月の生活費を大公開!! 家賃(1 Bed room/50㎡/築4年) 50,000円 食費 15,000円 交際費 30,000円 美容院 4,000円 まつ毛・ネイル 3,500円 電気代 5,000円 日用品 2,000円 交通費 12,000円 携帯代金 500円 合計 122,000円 家賃は日本人の女性が安心かつ清潔感があり、住める価格帯は1ルームで最低$300(40,000円)~が目安となります。 多くの場合、家賃はドル表記となっていますので、注意が必要です。 上を見たらキリがないですが、1ルームのお部屋で$250~400、1ベッドルームで$350~600程度でハノイの中心部に住むことができます。 日本人に進められる物件の多くがサービスアパート(洗濯やお掃除サービス付き、家具家電完備、Wifi完備、水道代金込みなど)となっており入居時に家具を購入する必要もありません。また、家賃にWifiなどが含まれていることが多いため、全ての生活費で考えると、日本と比較し非常にリーズナブルな価格となっています。 実際に筆者は築4年、50㎡の1ベッドルームのサービスアパートに住んでいますが、掃除・洗濯・リネン交換サービス付き、水道代・wifi・ケーブルTV 費用込みです。 また、レストランやカフェやスーパーが徒歩圏内にたくさんある大変便利なエリアなので非常に満足しています。 1点注意事項としては、築年数が日本の3倍ほどの劣化速度と言われておりますので、お部屋を決めるときには、実際に部屋を見て判断することをお勧めします。   筆者は野菜や果物、お肉などはローカルスーパーで調達しています。 価格は市場<ローカルスーパー<日系スーパー・輸入品スーパーの順ですが、市場では売り手との会話が必要になるため、ある程度のベトナム語と価格の相場を把握していることが必須となります。 日系スーパーなどもあり、慣れるまでは便利ですがローカルスーパーで購入すると野菜や果物は日系の5~6割の値段で購入できます。 一方で日本の調味料や食材は日系スーパーでしか手に入らないものが多く、一通り揃うのはありがたい限りですが、日本で購入する2倍以上の相場です。 ≪日本食材の料金目安≫ 例)丸美屋の麻婆豆腐の素:約700円/箱 例2)乾麺の蕎麦1袋:約650円 例3)   白だし1本 800円 例4)   カップヌードル  1個  500円 醤油やみりん、酒などの基本的な調味料は比較的安価なものから5倍近くするものまでさまざまです。 そのため筆者は日本に一時帰国した際に、お気に入りの日本の調味料や乾麺をまとめ買いして持ち帰るようにしています。そうするとベトナムでは安価な食材を購入するだけで自炊ができるので、食費を抑えることができます。   女性にとって外せない生活の一つと言えば、美容ではないでしょうか。 美容院、ネイル、ヘアサロン、エステ、スパなど日本式のサービスや日本人経営のお店もあります。特に美容室とフェイシャルエステに関しては、ベトナムと日本では良しとされている技術が異なるために日系に行くようにしています。 ネイルはベトナムでも非常に人気があるので、ローカルのネイルサロンがたくさんあります。日本語や英語が通じるお店もありますので、安心してお任せすることができます。 筆者は日本語が流暢なベトナム人の方が経営しているお店に通っていますが、お客様の要望によって日本式・ベトナム式の技術を使い分けてくれます。 ネイルは1000円程度でできるので、日本で未経験の方もベトナムに来て始めてみてはいかがでしょうか?     写真:GRABホームページ画像抜粋 ベトナムではデリバリーサービスの人気が非常に高く、タクシー・レストランの料理・スーパーの購入品などを自宅までデリバリーをしてくれます。 そのすべてがGRABサービス一つで利用できます。日本のウーバーイーツ、タクシー配車サービス、スーパーの配達サービスを掛け合わせた非常に便利なサービスです。 筆者はこちらを利用してレストランの料理をオーダーしたり、日用品をまとめ買いしたりしています。 GRABアプリを通して購入することで、レストランメニューの割引が適用されることが多々あり、場合によっては30~50%オフで購入できることもあります。 また、使用に応じてポイントが貯まり、購入時の割引に使用することができるのも嬉しいです◎   写真:MAMA’S Bakery Facebook より抜粋   ハノイの日本人が多く住む、キンマーエリアにあるパン屋さん”MAMA’S Bakery”では日本のパン屋さんのような惣菜パンからケーキまでを取り扱っています。 ベトナムにはパン屋さんはたくさんありますが、日本のパンとは味が異なり、フランスパンなどが多く販売されているため、日本のパンが恋しくなることがあります。 そんな時にはいつもMAMA’S Bakeryさんにお世話になっているのですが、お味はもちろんのこと… なんと!19:30になると、3個で50,000VND(約300円)というセールを実施しています。 セール時間帯以外でも、価格帯は日本より割安~同程度ですので、購入しやすいです。 もし日本のパンが恋しくなったら、行ってみてくださいね◎   こちらの記事では、超リアルな日本人の一人暮らし女性の1か月の生活費を公開しました。筆者は取り立てて節制をしているわけではなく、好きな物を食べ、好きなことをしています。 それでも約12万円ほどの生活費で豊かな生活ができており、非常に満足度の高いベトナム生活を送っています。 そしてまとまった休みには近隣諸国へ旅行へ行ったり、日本へ帰ったりと満喫できるのも嬉しい点ですね。 こちらの記事で、来越した際の生活イメージが明確になり、不安が解消されていたら嬉しい限りです。   ホーチミンの生活費についても下記の記事にて解説しておりますので是非ご覧くださいませ。

2025.10.17

ベトナムドンの将来性

ベトナムドンの将来性
ベトナム生活情報

外国為替市場は、世界最大の金融市場であり、毎日、数兆ドルの取引が行われています。外国為替市場は、各国の経済状況や政治情勢など、様々な要因によって影響を受けますが、近年では、デジタル化や規制緩和などの動きも見られ、今後もますます拡大していくと予想されています。 その中でもベトナムドンは、国際的に見てまだまだマイナー通貨であるため、情報が少ないです。 インターネットやスマートフォンの普及により、旅行や外国為替取引がより容易になりましたが、旅行に行こうにも、仕事で行こうにも現地通貨の情報が少ないのは不安ですよね。 そこで、本記事ではベトナムドンの将来性や特徴についてご紹介していきます。   いかにも危険そうに聞こえますが、結果として世界中がベトナムドンに注目する良い機会になりました。 1993年から2011年まで、19年連続で貿易赤字を計上していたベトナム。しかし、2016年以降は、6年連続で貿易黒字を計上しています。これは、ベトナム経済が成長し、輸出が拡大したことによるものです。 著しい成長が目立ったのか、2020年12月、米国財務省はベトナムを為替操作国に指定しました。 これは、ベトナム政府が通貨ドンを不当に安く評価し、米国の輸出を不利にしていると判断したためです。しかし、ベトナム政府は、為替介入は為替レートを安定させるための措置であり、米国の貿易赤字とは無関係であると米国の指摘は根拠がないと反論しました。 よって、2021年4月、米国財務省は、ベトナムが為替介入を実施しているという証拠は不十分であると判断し、ベトナムを為替操作国から除外しました。 そして、米国は引き続きベトナムを監視し、双方の意見交換を継続していく方針を示したものの、最終的に2021年12月、ベトナムには為替操作国に該当しないという評価を下しました。 ベトナムが為替操作国から除外されたことで、ベトナムへの内、外需からの投資が活発化することが期待されています。   米ドルの動きを見れば、ベトナムドンの動きも予想することができると言われるように米ドルと強い結びつきのあるベトナムドン。 ベトナムドンの発行量は、2023年6月現在で約1,110兆ドン(約5兆円)です。ベトナムドンの対米ドル為替レートは、2023年6月現在で約23,000ドン/ドルです。 米ドルが円高になった場合、ベトナムドンは円に対して下がる傾向があります。これは、米ドルの価値が上がると、ベトナムドンの価値が相対的に下がるためです。逆に、米ドルが円安になった場合、ベトナムドンは円に対して上がる傾向があります。 事実上(※1)ドルペッグ制と(※2)管理フロートを採用しているベトナム。そのため、ベトナムドンは米ドルの動きとほぼ連動しています。 米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げの加速を背景に、2022年より下落傾向となっているが、FRBは、インフレを抑制するため、利上げを継続しており、これは、ドルの価値を高め、ベトナムドンの価値を下げる要因となっていました。 (※1) ドルペッグ制   ドルペッグ制とは、自国の通貨を米ドルに固定する為替相場制度です。ベトナムは、1978年にドルペッグ制を導入し、現在も継続しています。 為替相場の急激な変動を心配する必要がなくなるので、これは、企業の輸出入や投資活動にとって、非常に重要です。 ベトナム経済の発展に重要な役割を果たしているドルペッグ制は、為替相場の安定を図り、ベトナムの輸出入を拡大し、経済成長を促進しました。   (※2) 管理フロート   管理フロートは、為替相場を決定するための制度の一つで、自国の通貨の変動幅を固定し、その幅の範囲内で各国通貨が自由に取引される制度です。 通貨の変動幅は、ベトナム中央銀行によって管理されます。 こちらも、為替相場の急激な変動を防ぐため、また、自国の経済を安定させるために採用されています。 ベトナムでは、この制度により、ベトナムドンの大きな値動きを防ぐことができています。 ベトナムドンと日本円は日々変化していますが、これは日本円と米ドルの動きとほぼ同じです。 また、ベトナム政府は為替操作国から除外されたことを機に、為替政策の透明性を高め、為替市場の安定に努める方針です。 為替相場が安定していることは、企業の輸出入や投資活動にとっても非常に重要ですが、なによりベトナム国民の生活の安定につながります。   ベトナムドンの将来は、当然、ベトナムの経済成長と為替政策に左右されます。 ベトナムの経済成長は、近年堅調で、2021年のGDP成長率は7.5%と、世界平均の5.7%を上回りました。ベトナムの経済成長を支えているのは、以下の3つの要因が大きいです。 労働力人口の増加 輸出の拡大 外国投資の増加 ベトナムには、6,800万人以上の若い労働力人口がおり、この労働力人口の増加は、ベトナムの経済成長の原動力となっています。 また、ベトナムは、中国に次ぐ世界第2位の靴の輸出国であり、衣料品や電子機器などの輸出も拡大しています。さらに、ベトナムは、中国の台頭により、外国投資先として注目されています。 国際通貨基金(IMF)は、ベトナムの2022年のGDP成長率を6.5%、2023年のGDP成長率を7.0%と予測しています。ベトナムの経済成長が続くことで、ベトナムドンの価値も高まると期待されています。 ただし、ベトナムの経済成長には、いくつかの課題もあります。ベトナムのインフレ率は高く、2022年1月時点では6.4%となっています。インフレ率が高いと、ベトナムドンの価値が目減りする可能性があります。 また、ベトナムの財政赤字も懸念されています。ベトナムの財政赤字は、2021年にはGDPの4.7%に達しました。財政赤字が拡大すると、ベトナムドンの信頼性が低下し、価値が下落する可能性があります。 これらの課題はあるものの、ベトナムの経済成長は、急速に進んでおり、今後もその成長は続くと予想されています。そのため、ベトナムの経済成長は堅調であり、ベトナムドンの将来性も明るいと言えるでしょう。 この成長率は中国、インドに次ぐアジアで最も高い成長率です。この経済成長を支えているのは、製造業、観光業、農業などの分野です。製造業では、自動車、電子機器、衣料品などの生産が拡大しています。 観光業では、ベトナムの美しい自然や文化が観光客に人気を集めています。農業では、米、コーヒー、カシューナッツなどの生産が盛んです。 上記の通り、ベトナムの経済成長は堅調であり、やはり、ベトナムドンの将来性も明るいと言って良いでしょう。   生活に欠かせない食費について紹介します。ローカルのスーパーマーケットで購入できる、食品の価格相場です。こちらが現在のレートで計算した商品の価格相場です。 商品 価格相場 (VND) 価格相場 (JPY) ミネラルウォーター (500ml) 5,000 30 ジュース (500ml) 10,000 61 牛乳 (1L) 20,000 122 卵 (10個入り) 15,000 91 肉類 (500g) 30,000 174 魚類 (1kgあたり) 50,000 289 野菜類 (1kgあたり) 20,000 122 果物類 (1kgあたり) 30,000 174 ハム・ソーセージ 25,000 153 おにぎり 16,000 97 パン類 10,000 61 ビール (1缶、ローカルブランド) 15,000 91 ビール (1缶、海外ブランド) 20,000 122 ベトナムの食料品価格は、日本に比べて全体的に安いです。特に、水やジュースは日本の半分以下で購入できます。牛乳は、日本とあまり変わりませんが、チーズやバターは少し高めです。 食品を購入する際は、ベトナム系スーパーの「コープマート」「ビンマート」、タイ系の「ビッグシー」、韓国系の「ロッテマート」などがおすすめです。これらの大型スーパーに行けば、日用品からお土産まで一通り購入できます。 日本製の食品は、「ファミリーマート」などのコンビニや「イオン」でも購入できます。「業務スーパー」も進出しているのでかなりの日本製のものが手に入るようになりました。 現地在住の日本人には、輸入食品を取り扱う高級スーパー「アンナムグルメマーケット」が人気です。 いずれの店舗でも、日本産の一部商品は日本で購入する価格の1.5倍~となることが多いです。 また、ベトナムはビール大国で、国民一人当たりのビール消費量は世界第4位です。コンビニで購入できるビールの種類はたくさんありますが、その中でも人気のあるビールには、「サイゴンビール」「タイガービール」「ハイネケンビール」「333ビール」などがあります。日本のサッポロも購入できます。 その他の取り扱い商品は、お菓子や冷蔵品、ちょっとした雑貨などです。レジ前フードも充実しており、ベトナム版中華まんやフランクフルトなども置いています。 ベトナムのコンビニは、食料品や日用品、お土産など、様々なものを購入できる便利な場所です。ぜひ利用してみてください。 ※価格相場は、場所や時期、お店によって異なります。   情報量が膨大化している現代社会。そのため、必要な情報を見つけ出すことが難しくなっています。本記事のような元から情報が少ないものなら尚更です。 しかし、必要な情報を見つけ出すことができれば、私たちはより良い意思決定をしたり、問題を解決したり、新しいことにチャレンジすることができます。 ベトナムは、経済成長が著しい国であり、今後も成長が続くと予想されているのでベトナムドンの価値は上昇する可能性が高いと考えられています。 しかし、ベトナムの経済は、中国やアメリカなどの大国の影響を受けやすいというリスクもあります。そのため、ベトナムドンの価値は、これらの大国の経済情勢によって大きく変動する可能性はあります。 全体的には、ベトナムドンの将来性は明るいと言えますが、膨大な量の情報に囲まれて生活している私たちは日々、情報をアップデートしながら情報の重要性を理解し、情報を取り扱う能力を身につけることで、より良いベトナム生活を送ることができるでしょう。

2025.10.16

【ベトナム経済】現在のGDP成長率になるまでの歴史的背景

【ベトナム経済】現在のGDP成長率になるまでの歴史的背景
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自分の育った国でも案外と知らない「歴史と経済」 歴史と経済は、無縁なようで私たちの生活に密接に関係しています。経済は、歴史の中でどのように変化し、経済は、歴史にどのような影響を与えてきたのでしょうか? 私たちの生活は「歴史」、つまりは過去の出来事によって形作られています。 歴史は主に国家や文明など人間の社会を対象とする文章や記録、その出来事のことで、例えば、私たちが使っている言葉や文化、法律、制度なども、すべて過去の出来事によって生まれてきました。 そして「経済」とは、物やサービスの生産、流通、消費などの総称です。経済も私たちの生活に密接に関わっており、経済の仕組みを理解することは、私たちの生活を豊かにする上で重要です。 このブログでは、難しくて敬遠しがちな歴史や経済を基礎から解説することで、ベトナムの歴史への理解を深め、経済の動向を把握するお手伝いができれば幸いです。   ベトナムの歴史は、約4000年の歴史があると言われており、ベトナム人の祖先は、紀元前2000年頃に中国からベトナムに移住して来たそうです。 紀元前1世紀に成立した紅河文明は、ベトナム北部に栄えた青銅器時代の文明で、中国の支配を長い間受けたこともあり、中国の黄河文明の影響を強く受けていました。 紅河文明の衰退後、ベトナムには、漢、唐、宋、元、明、清などの中国王朝が侵攻し、ベトナムは中国の属国となりました。 しかし、ベトナム人は中国の支配に抵抗し、1428年には、黎朝を建国して独立を果たし、その後、ベトナムは多くの王朝が続くことになります。 黎朝(れいちょう)とはベトナムの王朝の一つ。 前黎朝と後黎朝とがあるが、一般に後者をさす。 1428年、黎利が明の支配を脱して建てた王朝で、ハノイを首都とし、国号を大越とした。 1527年、臣の莫登庸によって王位を奪われ、1533年復興したが、以後ハノイの鄭氏とユエの阮氏との抗争を経て、1789年西山党の阮氏によって滅ぼされた。  ※参考文献;goo辞書 黎朝は、ベトナム文化の黄金期を築き、ベトナム語の文字であるチュノムや、書道を確立させて行きます。ベトナムで有名なアオザイもこの頃から発展したと言われています。 アオザイとは、ベトナムの伝統衣装です。中国のチャイナドレスから派生した通常、シルクや綿などの生地で作られる膝丈のワンピースです。 ベトナムの文化と伝統を象徴する衣装として、ベトナムの女性の間で人気があり、日常生活やフォーマルな場面でも着用されています。 いくつかの種類がありますが、最も一般的な種類のアオザイは、単色の布で作られたアオザイです。また、花柄や模様の入ったアオザイもあります。 そしてベトナム王朝は、1800年代後半、フランスがスペインと共にベトナムへの攻撃を開始し、占領しを植民地化したことにより幕を閉じます。 その後は、ベトナム史上最も悲しい出来事が起こります。 そう、ベトナム戦争です。   ベトナム戦争は、1954年から1975年まで続いた戦争です。 フランスの植民地時代から独立を勝ち取ろうと戦っていたベトナム北部と、アメリカの支援を受けたベトナム南部との間で戦われました。ベトナム戦争は、アメリカにとってもベトナムにとっても大規模な死傷者を出した戦争であり、その影響は現在まで続いています。 ベトナム戦争のきっかけは、1954年にインドシナ戦争でフランスが敗北したことだと言われています。 ベトナム建国の父と呼ばれ、現在までベトナム国民に愛されているホーチミンさんの活躍があって、ベトナム独立が叶いました。 フランスがベトナムを去った後は、北ベトナムと南ベトナムでは共産主義を掲げる北ベトナムと、反共主義を掲げる南ベトナムとの間で対立が深まりました。 アメリカは、ベトナム南部が共産主義化されるのを防ぐために、南ベトナム政府を支援しました。 ベトナム戦争は、1965年にアメリカ軍が本格的に参戦したことで激化し、アメリカ軍は、北ベトナムへの空爆や南ベトナム軍への地上支援を行いました。しかし、ベトナム戦争は泥沼化し、アメリカ軍の死傷者も増加していきます。 1968年には、ベトナム共産党が南ベトナム全土で大規模な攻勢をかける「テト攻勢」が行われました。この攻勢は失敗に終わりましたが、アメリカ国内でベトナム戦争に対する反対運動が広がっていきました。 1973年、アメリカはベトナムから撤退しました。しかし、ベトナム戦争はその後も続けられ、1975年にベトナム共産党が南ベトナムを制圧して戦争は終結しました。 ベトナム戦争は、アメリカにとってもベトナムにとっても大規模な死傷者を出した戦争です。アメリカ軍の死傷者は約58,000人、ベトナム人の死傷者は約300万人と推定されています。ベトナム戦争は、アメリカ国内に大きな反戦運動を引き起こし、アメリカの国際的地位にも影響を与えました。 20世紀の最も悲惨な戦争の一つであるベトナム戦争は、私たちに平和の尊さ、そして戦争の悲惨さを今もなお教えてくれています。   ドイモイ政策(ベトナム語:Đổi Mới)は、1986年にベトナム共産党が打ち出した経済改革政策です。 社会思想において新方向への転換を目指すものにあたるので、直訳すれば「新しい物に換える」となります。日本語では日本語では「刷新」や「改革」と訳されます。 ドイモイ政策以前のベトナムは、ソ連型の計画経済を採用していましたが計画経済は効率が悪く、経済成長が停滞していました。そのため、ベトナム共産党は、ドイモイ政策を打ち出し、市場経済への移行を開始しました。 ドイモイ政策の主要な内容は、次のとおりです。 農業生産の自由化 農業分野における規制を緩和し、自由な競争を促進することです。これにより、農業生産の効率化が図られ、農業価格の低下が期待できます。 企業の民営化 政府が所有する企業を民間に売却したり新たに法人を設立することです。企業の経営効率化が図られ、経済成長につながることが期待できます。 外国投資の受け入れ 外国からの投資を呼び込むことです。これにより、外国企業の技術やノウハウが導入され、経済成長につながることが期待できます。 インフラの整備 道路、鉄道、電力、水道などのインフラを整備することです。企業活動や生活の利便性が向上し、経済成長につながることが期待できます。 教育・医療の改善 教育水準や医療水準を向上させることです。これにより、労働力の質が向上し、経済成長につながることが期待できます。 ドイモイ政策は、ベトナムの経済成長に大きな効果をもたらしました。1986年以降、ベトナムの経済成長率は年平均7%で成長し、世界でも有数の経済成長国となりました。また、ドイモイ政策により、ベトナムの貧困率は大幅に減少しました。 1995年にASEANへの加盟を果たしたベトナム。国際社会への協調を強めヒト・カネ・モノの稼働がより自由になりました。 ベトナムの社会にも大きな変化をもたらし、市場経済の導入により、人々の生活水準は向上し、自由な経済活動が活発になりました。また、ベトナムは国際社会に積極的に参加し、国際的な地位を高めています。 ドイモイ政策は、ベトナムにとって大きな成功を収めた経済改革政策です。ドイモイ政策により、ベトナムは経済成長と貧困削減を達成し、国際社会で重要な役割を果たす国へと成長しています。   ベトナム経済は、インフレや金利上昇、世界経済の減速などの逆風にもかかわらず、堅調に推移しています。 特に、海外から高度な人材・技術・豊富な資金を呼び込む対内直接投資は堅調に推移しており、工業部門や建設部門の生産を下支えしています。 自動車販売台数は大きく鈍化するなど金利上昇が足かせとなっている動きもみられますが、農林漁業関連も大きく底入れの動きを強めており、生産全体は上向きです。 また、国境再開を追い風に外国人観光客数は増加しており、観光関連や小売関連を中心にサービス業の生産が再開し、業界としても上向きな傾向です。 インフレや金利上昇、世界経済の減速などの影響はあるものの、ベトナム経済は、コロナ禍の影響を完全に克服し、勢いを取り戻しています。 実質GDPの水準は、コロナ禍の影響が及ぶ直前の2019年末時点と比較して15.6%上回っており、昨年通年の経済成長率は8.02%と1997年(8.15%)以来の高い伸びを記録しました。 これは、ベトナム政府の経済政策が功を奏していることを示しています。世界経済の動向や原油価格など、不透明な要因が多く、予断を許さない状況ではありますが、ベトナム経済は、今後も成長を続ける可能性が高いと考えられます。   ベトナムではもともと外国人による不動産購入が認められていませんでしたが2015年7月1日、ベトナムの不動産事業法および改正住宅法施行されビザを所有したすべての外国人による不動産の所有が可能になりました。 今までの法律では一定の条件を満たした外国人しか購入ができず、所有期間は50年間、居住目的のみ購入が可能でしたが、改正法では賃貸目的での購入をみとめ、所有の期間も50年間と延長アリに緩和されました。 ただし、ベトナムでは不動産、土地に関する法律や制度はかなり複雑であり、頻繁に変更される政策や運用、法の規定の修正を正確かつ適時に理解することは、簡単なことではありません。 ※「不動産事業法および改正住宅法」については専用の記事を掲載予定です。 こうしたベトナム不動産制度・規制の複雑さを回避するために多くの日本人含む外国人投資家や個人や投資家の中には知り合いや共通の友人を介しベトナム人の名義を借りて不動産を購入するなどの方法で、不動産投資をするケースも見受けられます。 名義借しによる不動産投資は、トラブルを誘発し、結果として不動産投資が失敗に終わるケースも多いので、十分に留意してください。 この改正法は、有効な手段の一つで、結果的に多くの日本人含む外国人投資家を呼び込み海外資本が流れ込み、経済が動き出したのも事実です。ベトナム経済の大幅な底上げを図りました。 約40年前までは戦争が終結したばかりの貧しい国だったベトナムがドイモイ政策という政治体制に切り替わったことがきっかけで、わずか30年の間に飛躍的な経済成長を遂げています。 現在、人口増加のピークを迎えているベトナム。ハノイやホーチミン、その他主要都市では急速な都市開発が行われています。 戦後、国民は働けば働くほど豊かになることができ、私企業、私有財産も持てるようになりました。 そうすることで人々は懸命に働くようになり、次第に金銭的価値観が変わっていき、それにともない生活が豊かになる人が増えていきました。   長い歴史をもつベトナム。社会主義共和国として、市場経済への移行を進めており急速な経済成長期にあります。そこに拍車をかける国交再開。今後のベトナムの動向に世界中が注目しています。 そんな素晴らしい今のベトナムがあるのはベトナム人の強さと忍耐の歴史です。中国の支配に抵抗し、フランスの植民地支配からの独立を勝ち取ったベトナム人は、困難な状況にあっても、決してあきらめず、常に前向きに進んできました。ベトナムの歴史は、私たちに多くのことを教えてくれます。 ベトナムの復興は、まだ道半ばです。しかし、ベトナムの人々は、戦争の苦しみを乗り越え、経済と共に着実に前進しています。 過去の出来事を学び、歴史と経済が交差していくベトナムをより深く理解することで、私たちはより良い未来を築くことができるでしょう。

2025.10.15

ベトナムでの最適なSIMカード購入方法

ベトナムでの最適なSIMカード購入方法
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海外に行く時に何よりも手放せないものは、”携帯電話”ではないでしょうか…? ガイドブック片手に右往左往しながら知らない土地を歩くのも一興ですが、今となっては地図を見るのも、レストランを探すのも、レートの計算をするのも、翻訳するのも、なにもかもスマートフォン一つで済んでしまう便利な世の中になりました。 言葉も通じない異国の地で、なによりも味方になってくれる携帯電話。 ベトナムは日本よりも街中でwifiが使える環境が整っておりますが、不安な方が多いと思います。実際に旅行で来越した友人や日本から移住してきた筆者の知り合いにも、100%聞かれるのがベトナムのネット環境についてでした。 そこで、この記事ではベトナム到着後スムーズかつ、お得にSIMカードを購入するための情報をお届けします。   ベトナムに着いてから、『現地のSIMカードが使えない!』なんてことにならないよう、日本で購入したスマホは日本でSIMロックの解除をする必要があります。 SIMロックとは…?📱 SIM ロックとは、特定の携帯電話会社と契約を結んだ際にその会社の回線のみを利用できるようにするため、ロックをかけることです。 例えば、A 社の SIM ロックがかかっている場合は、B 社の SIM カードを差し込んでもを通話やデータ通信ができません。 そのため海外渡航時に現地の通信事業者の SIM カードを利用することが不可能です。 日本の大手キャリアと契約を結び、SIMロックがかかったスマホをお持ちの方は、渡航前にそのキャリアの店舗に行きSIMロック解除の手続きをする必要があります。 日本の大手キャリアのSIMロック解除方法は下記のリンクより確認してみてください◎ ①docomo ②au ③Softbank   渡航前の準備が済んだら、気になるのは現地のインターネット事情ですよね。 実はベトナムは、超インターネット大国! 街中のカフェやレストランに入り、wifiがない店舗はないと言っても過言ではないくらい、至る所に無料wifiが完備されています。 筆者の生活圏内ではカフェ、レストラン、習い事のセンター内、ネイルショップ、などほぼ全てにあるので、自身が契約しているデータを使用するのは街中でマップを見る時くらいです。 そのため1か月で使用する契約しているSIMのデータ使用量は2G程度です。常にスマホが手放せないベトナム人の友人たちも3~5G/月を契約を使用し、wifiを使用していることがほとんどです。 ただ、ベトナムのwifiはスピードが遅かったり、混雑状況によってスムーズに使用できないときもあるので、少し多めのデータ量を購入しておく方がいざという時に安心です。   ここではベトナムの大手通信会社3選をお伝えします。 日本で代表される大手通信会社といえばdocomo・au・Softabankなどがあげられますが、ベトナムではこれから紹介する三つの会社で、実に全体の通信会社のシェアの90%を締めています。   ※画像参照元:Viettel Telecom FACEBOOK Viettelは国防省が所有・運営している国営企業で国内シェアNo.1の会社です。基地局が最も多いViettelは、郊外などに行っても通信が最も安定しているキャリアの一つとなっています。 筆者のプライベート携帯はViettelを使用していますが、様々なプランがあり、スマホのアプリから簡単にプラン変更や料金のチャージもできて便利です。   画像参照元:mobifone FACEBOOK 画像にもある通り、mobifoneは今年創業30周年を誇る、ハノイの情報通信省傘下の通信会社です。3社の中でも最も老舗のmobifoneは、Viettelの次に高いシェアを持っています。 筆者が会社で使用しているSIMはmobifoneですが、Viettel同様通信状況も問題なくアプリを使用してチャージやプラン変更が可能です。   ※画像参照元:vinaphone FACEBOOK vinaphoneは3番目にシェアを誇る通信会社で、ベトナム郵電公社傘下の会社です。シェアは大手3社の中で見ると3番手ですが、最も早く5Gの導入を試みた会社でもあり今後のさらなる躍進が期待されます。 2021年に3200人のハノイとホーチミン在住の方にアンケートを取った結果、mobifoneはネットワークのサービス品質を最も高く評価され、コストと安全性やセキュリティ面ではViettelが最も高い評価となりました。 ※参照元:SOCIALIST REPUBLIC OF VIET NAM Government News   次に、短期でベトナムに渡航した際の携帯電話の使用方法を3つ紹介します。それぞれのメリット/デメリットを確認して、自分のスタイルに合った方法を選んでください。 旅行や出張のために短期滞在で来る方には、ポケットwifiを日本でレンタルするという方法があります。 1日あたりの使用上限によって料金が異なりますが、300~2000円/日が標準的な料金となっています。『ベトナムに着いたらすぐにインターネットが使用できる状態にしたい!』『面倒なやりとりを現地でしたくない!』という方には日本側でレンタルしていけるポケットwifiのレンタルは便利ですよね。 ≪メリット≫ 到着後すぐにインターネットが使用できる SIMロックが罹った状態でも使用できる 現地でのやり取りが不要なので英語やベトナム語ができなくても安心 ≪デメリット≫ 常に端末を持ち歩かなければいけない 端末の充電がなくなったら使用できない 料金がかさむ可能性が高い 日本で契約しているキャリアを確認すると、各社海外使用できるプランを備えていることが多くあります。お使いの通信会社に行き、海外でもデータ通信や国際電話が使用できるプランを契約することで、SIMの入れ替えやポケットwifiの端末を持ち歩くことなく現地で使用することができます。 便利な一方で、大手通信会社の場合、料金が1時間200円~などと高額になるので、とにかく現地での手間や荷物を省きたいという方におすすめかもしれません。 ≪メリット≫ 到着後SIMの入れ替えは必要ない ポケットwifiなどの端末を持ち歩く必要がない 現地でのやり取りが不要なので英語やベトナム語ができなくても安心 ≪デメリット≫ 料金が高額になる(docomo : 1時間200円~) 日本で事前に申し込みをする必要がある 3つ目に、ベトナムに到着してから空港や市街でtravel SIMカードを購入する方法があります。海外旅行に慣れている方や、デュアルシムの携帯をお持ちの方は、こちらの方法が一番スムーズで便利かもしれません。 ベトナムではホーチミン・ハノイ共に空港にたくさんのSIMカードショップがあります。 料金は200,000~300,000VND(1,200円~1,800円/2023年6月レート)程で、通信データ1G/日~無制限で30日使用できるプランが目安となります。 先述の大手キャリア各社も空港に店舗があり、安心して購入することができます。 お店のスタッフさんが、戸惑いがちなSIMカードの差し替えも全て行ってくれますので任せて問題ありません◎ ≪メリット≫ 1000円~2000円程度の安価で30日程度使用できる 1日1G~無制限と通信容量が多いので、通信量が多くても安心◎ SIMカードの店舗スタッフが差し替えまでやってくれるので難しい設定は必要なし ≪デメリット≫ 空港で購入の場合は、その前に両替をしておく必要がある 英語もしくはベトナム語での簡単なやりとりが必要となる   長期で滞在する場合には、ポケットwifiや日本のキャリアのプラン変更は現実的ではありません。ここでは、移住や仕事で長期滞在をする方におすすめの方法をご説明していきます。 ひとつ前の項目で、空港でtravel SIMカードの購入方法について説明しました。長期滞在の場合には、到着後ひとまず購入したtravel SIMカードをそのまま継続して使用し続ける方法があります。 筆者もこの方法で1年以上使用を継続していたことがありましたが、この方法はおすすめいたしません。 2023年3月15日にベトナムの各モバイル通信キャリアは、政府の管理する国民データーベースと一致せず、不正利用が疑われるユーザーに対してメッセージを一斉送信しました。もし15日以内に情報の更新や認証を行わなければ4月以降の利用停止措置を取ると発表がされたのです。 ※参照記事 この措置により、パスポート情報などの個人情報を登録していないtravel SIMカードが、使用できなくなるケースが多発しました。これらの発表を知らずに使用を続けていた筆者の知人も、突然電話番号が使用できなくなり、長年使用していた番号を手放すこととなってしまいました。 このようなケースもあるため、長期滞在の場合はショップで長期契約することをお勧めします。   上記の内容から筆者がおすすめするのは通信会社のショップを訪れ、長期契約のSIMを購入する方法です。 ベトナム到着時にひとまずtravel SIMカードを購入し、落ち着いたタイミングで契約を切り替えるのが一番スムーズでしょう。 ショップの場所が外国人も多く住むエリアであれば、説明から手続きまで英語で済ませることができますが、ローカルエリアの場合はベトナム語のみの可能性も高いですので、会社のベトナム人社員や友人に一緒に行ってもらうことをお勧めします。 ≪長期契約時に持参するもの≫ パスポート TRC(一時在留許可証) 半年~1年契約用のまとまった現金(3,000,000VND程度) 長期契約をする際にはパスポートと長期の在留が許可されていることを示す一時在留許可証の提示が求められますので忘れないようにしましょう。(一時在留許可証は不要の場合もある) また、各社料金の差は多少あるものの、毎月10万VND(600円)程度の定額プランの契約で、1G/日~10G/月データ通信可能という超格安な料金体系となっています。 長期で使用予定の方は、半年や1年契約で事前にまとめて支払いを済ませることで+2か月無料で使用できるといったお得なプランもありますので、まとまった現金を持っていくとお得に契約できます。 筆者は先日Viettelで1日あたり5G使用可能な大容量プランを1年契約(+2カ月無料で計14カ月使用可能)、240万VND(約14.500円)と破格で契約しました。   最寄りのコンビニやWinmartなどのスーパーで、SIMへ利用残高をチャージすることができます。ベトナムのオンラインバンキングを開設していない方はこちらの方法がスムーズです。 手順は下記の通りです。 ①レジスタッフに通信会社名(Viettel/Mobifone/Vinaphone)とチャージする金額を伝えると、バウチャーカードがもらえます。 ②電話をかける際に数字を打つ箇所から、写真のように『*100*+バウチャー内の14桁の数字+#』を入力し、通話ボタンを押せばチャージ完了です。 SIMを購入したキャリア店舗でチャージすることも可能です。 街中でよくあるローカルのSIM屋さんでもスタッフとの会話が通じれば、すぐにチャージすることができます。   各キャリアに専用のスマホアプリがありますので、ベトナムのオンラインバンキングをお持ちの方はアプリよりチャージすることができます。 プランの変更や残高の照会もできるので非常に便利ですが、ベトナム語のアプリなので使い慣れるまで少し時間を要するかもしれません。   上記でご紹介した、事前に1年分まとめて支払う長期契約を結ぶという方法もおすすめです。 毎月チャージなどをする手間も掛かりませんし、残高不足で電話が掛けられなくなった!なんてことも起こらないので安心です。 長期滞在が決まっている方は、一括で長期の支払いを済ませておくとストレスなく利用することができます。   ベトナムに到着後すぐに快適な生活がスタートするためには、インターネット環境を整えることが先決です。 筆者が来越した当時は、日本語であまり詳細情報が見つからず、契約の種類も知らなかったために苦労したことを今でも覚えています。 どうかこちらの記事を読んで頂いた皆様には、スムーズかつ、お得なSIMの契約ができることを願っております。  

2025.10.14

ハノイに住むなら絶対おすすめのエリア6選

ハノイに住むなら絶対おすすめのエリア6選
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ハノイには、様々なエリアがあります。どこに住むべきか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。 何を重視して住む場所を決めるのかを少し考えてみましょう。例えば、家賃、交通の便、治安、買い物、休日の過ごし方など、人によって重視するポイントは異なります。 以前、【ハノイ生活】賃貸物件を選ぶ際のポイントで紹介した注意点やチェックポイントを参考に本記事ではエリアごとの特徴を紹介していきたいと思います。 中心地に住むメリットはたくさんあります。新しいお店やイベントが多かったり、買い物や食事を楽しむのに便利だったり、文化や芸術に触れやすかったり。 今から紹介する6つの地区がハノイの中心エリアと呼ばれているのでぜひ、参考にしてみてください。   バーディン地区は、ベトナムの革命家であり政治家であるホーチミンの墓があります。また、ハノイの象徴であるホーチミン廟、ベトナムの国会議事堂、ベトナム軍事博物館など、多くの歴史的建造物や観光名所があります。 ハノイの中心部に位置するため、交通の便が非常に良いです。その反面、渋滞も発生しやすいですが、ハノイの中心駅であるハノイ駅や、ベトナムの主要な空港であるノイバイ国際空港に簡単にアクセスできます。 また、治安も良く、生活しやすい地区です。多くの外国人居住者が住んでいるため、英語を話す人も多く、国際的な雰囲気があります。 バーディン区には、ベトナムの国民的英雄ホーチミンの偉業を称えるために1975年に建てられたホーチミン廟があります。こちらは、ベトナムの建国の父、ホーチミンが眠る廟です。 バーディン区の西側には日本人街と呼ばれる、日本食レストラン・日本食材が売られるスーパーマーケット・日本人向けアパートなどが立ち並ぶキンマー(Kim Ma)エリア・リンランエリア(Linh Lang)と呼ばれるエリアがあります。 大きなスーパーマーケットやCHANELなどのハイブランドコスメが購入できるLotte Center、UNIQLOや無印が入るVincom Metropolisなども目と鼻の先にあり、生活には困らないのがバーディン区の西側エリアです。 バーディン区はこんな人におすすめ!☟☟☟ 日本の商品が買えるスーパーで買い物したい。 日本のアパートのような設備が整ったアパートに住みたい! 1人暮らしで手軽に日本食が食べたい! 「カウザイ」「コウザイ」とも呼ばれるエリアです。コウザイは、ベトナム戦争中に米軍の爆撃により大きな被害を受けましたが、戦後復興し、現在はハノイで最も活気のある地区の一つとなっています。分譲タイプのコンドミニアムに大型のショッピングモールが併設されている施設が多数あります。また近年は都市開発が活発に行われており、IT企業など近年進出してきた日系企業が多数存在します。 ビジネス街に住宅地が混在しているので、多くの公園や緑地もあり、散策やジョギングに最適な場所です。特にコウザイ公園はお子様連れのお散歩におすすめで、公園内のローラースケート場にはレンタルのキックボードやローラースケートもあるので手ぶらでも楽しめます。 ハノイ大学やベトナム科学技術大学などの大学が集積する学術都市でもあるコウザイは、ハノイ市の中心部からアクセスが良く、住環境も良いことから、ベトナム国内でも人気の高い居住地です。西隣のナムトゥリエム区には日本人学校もあり、家族で滞在されている方を中心に人気なエリアです。   紅河が氾濫してできたとされている「ホアンキエム湖」。金融・行政機関・大使館・観光名所などが集まる地域で通称は旧市街。 街の中心にあるハノイを象徴する湖で、ハノイの人々が一日中、集う憩いの場でもあります。面積は約13ヘクタール、周囲は約2㎞。遊歩道が整備されており、湖の周りには、巨大な亀の像が鎮座するホアンキエム湖にある小さな島にある寺、玉山祠(ぎょくさんじ)、ホアンキエム寺、ハノイ大教会などの歴史的建造物や、公園、レストラン、ショップなどが立ち並んでいます。 ホアンキエム湖は、ハノイのランドマークとして知られており、地元の人々のみならず観光客にも愛されています。湖の周りを散歩したり、ボートに乗ったり、お茶を飲んだり、食事をしたりと、さまざまな楽しみ方があります。 上記画像の「ハノイ大教会」は、アーチを描く高い天井を持ち、荘厳な雰囲気が漂います。仏領時代の1868年、仏教寺院の跡地に建設された後、現在のネオ・ゴシック様式に改築された教会です。 このように、観光地が近いため、ローカルアパートやサービスアパートよりホテルが多いエリアです。大変便利なエリアですが賃料が他の地域より高価格帯の物件が多いです。 そしてホアンキエム湖を取り囲む道は金曜の夜から日曜の夜の週末、歩行者天国になりますので周囲の車道は多くの車と人でいっぱいに。まるでお祭りのような雰囲気ですが渋滞も起こりやすいエリアとなります。 ホアンキエムエリアは見どころが満載なので、休日の散策などでお出かけエリアとして利用するのがおすすめかもしれません◎   ハイ バー・チュンの語源は、二人(hai)のチュン(Trưng 徴)姉妹という意味で、bàは女性の敬称です。祖国の防衛のために立ち上がった「ベトナムのジャンヌダルク」と例えられる果敢な姉妹の名前が由来で、今も区内には姉妹を祭る祠が残っています。 ハイバーチュン区には、ハノイ外国語大学、ベトナム工科大学などの大学や高等学校が集積する教育の中心地でもあります。 大きなショッピングセンターや日本人向け飲食店などもあるので日本人に好まれるエリアです。中心地にも近く日本人も多いため便利なロケーションです。下町情緒もあり、ハノイ本来のゆったりした時間を感じることができます。 せっかくだからローカルな感じで生活したい!と言う方はハイバーチュン区にある「ホム市場」がおすすめです。 生鮮食品、衣料品、雑貨など、さまざまな商品が販売されています。朝7時00分~18時30分前後までが営業時間ですが、衣料品や雑貨は、夕方前に店じまいをしているお店をよく見かけるので、お目当ての物がある場合は時間に余裕をもって行きましょう。 ローカルな雰囲気も楽しみつつ、日本食レストランもあるため単身者の方に非常に人気なエリアです。 コロナ禍で閉まった飲食店もありましたが、再開発が進んでおり、高級レストランや日本食レストランが増えていますので、これから狙い目のエリアかもしれません◎   地図で見るとハノイ中心地のさにらに中央にあるドンダー区。 ベトナム鉄道の「ハノイ駅」などがあるエリアです。ハノイ駅はホーチミンとハノイを結ぶ「南北統一鉄道」や少数民族が暮らす山岳地帯「サパ」との発着地点でとても重要な駅です。 旅情あふれるハノイ駅は観光地としても有名で日本では非常に珍しいディーゼル機関車が整然と並んでいます。筆者も哀愁漂う独特な雰囲気が好きで何度も見に行ったり、違う駅のほうがアクセスが良いのに、わざわざハノイ駅から乗車したこともあります。 2011年から建設が始まったハノイ市メトロ計画。ドンダー区のカトリン駅から南西のイェンギア駅まで全12駅が設置されています。現在、2A号線と呼ばれるカトリン線は、工事の殆どが完了しており、すでに試運転が開始されています。ハノイのメトロ計画は全10路線が計画されており、全長は13.1km、その中で現在2路線が建設中です。 ノイバイ国際空港と市内を結ぶ路線(2号線、6号線)も計画されているそうです。 ハノイの中心部まで渋滞があると通勤に30分以上かかっていたエリアでも、メトロが開業するとカトリン駅まで10分前後で到達できるようになるため、一気に利便性が向上すると考えられます。 古き良きが残るハノイ。時代の移り変わりを感じ、寂しく感じますが発展の速度には目を見張るものがあります。開通すれば勿論、土地の価値は上がり賃料も上がるので、今後の値上がりが想定される地区です。今ならまだお手頃に契約できるチャンスがあるかもしれませんね。   タイホーエリアには、湖に面した閑静なエリアで、湖畔には高層マンションや高級ホテルが多く、外国人や富裕層が多く住んでいます。高級ホテルやレストラン、スーパーなどの施設も充実しています。ノイバイ国際空港からアクセスも良いので観光客にも人気です。 特にタイ湖の東側エリアは西洋人や欧米人が多く住むエリアのため、レストランやカフェもベトナムを感じるお店は少なく異国情緒が漂うエリアです。 また、コンビニやレストランで比較的英語が通じやすい非常に便利なエリアです。 全てがハイクラスに感じるタイホーですが、路地に入ればサービスアパートやローカルアパートもありお洒落でハイセンスな街に格安で住むこともできます。 また、ベトナムの政府関係者や各国の大使館関係者が多く住むエリアなので安心、安全なロケーションになります。 幼稚園も数件あり、日本人学校のスクールバスも送迎ルートに含まれます。 夜は湖を見下ろせるお洒落なBarや、湖を囲むようにとても賑わっているお店も多く、やはりこちらも西洋人や欧米人が多いです。ベトナム人のデートスポットにもなっているので、湖を眺めるカップルもたくさん見かけます。 とてもロマンティックで落ち着いたタイホー区は、個人的に一番おすすめなエリアです。 ファミリーで住みやすい大きなレジデンスもあり、女性の一人暮らしからファミリーでの生活まで幅広くおすすめのエリアです。 タイホー区はこんな人におすすめ☟☟☟ おしゃれなカフェやレストランに囲まれて暮らしたい! 子供もいるので、ファミリーで安心して住めるアパートに住みたい! 英語の勉強をしているので、英語を日常的に使えるエリアに住みたい。 ご紹介したエリアが、ハノイに住むうえでの日本人の方が住む中心エリアとなります。 なによりも自分のライフスタイルに合ったエリアを選ぶことが、海外生活を快適に過ごすための重要なポイントです。 皆さんのベトナムライフの第一歩として、こちらの記事が参考になれば幸いです。

2025.10.13

ベトナム・ハノイでの休日の過ごし方

ベトナム・ハノイでの休日の過ごし方
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お休みは、自分をリラックスさせ、充電するのに必要な時間です。普段の生活から離れて、ゆっくりと過ごしたりどこかに行こう!と考えていても、いざ休みになると、腰が重くなったり、休みの日をどのように過ごしたらよいか、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。 せっかくの休みなので自分の好きなように過ごすのが一番ですが、新しい趣味を始めたり、旅に出てみたり、何か新しいことに挑戦してみたりすることで、自分の視野を広げ、ベトナムライフをより豊かにすることができるかもしれません。 休みの日の過ごし方には、さまざまな方法がありますが、観光地を一通りまわり終えたハノイ在住の筆者のライフスタイルに基づき、いくつかの例を挙げてみましょう。 ハノイ旧市街は、ベトナムの首都ハノイの中心部に位置する歴史的な地区です。10世紀に建てられたタンロン城の城下町として発展し、19世紀にはベトナム最大の商業都市となった古き良き街を感じるハノイの代表的な観光地です。 旧市街は、当時を支えた36の職人組合別の通りに区切られています。例えば、ハンコアイ通りは金属製品、ハンガイ通りはシルク製品など商品ごとに区分され、これらの通りには、昔ながらの職人や商品が軒を連ね、活気に満ちているのでランチや買い物がてら散歩するだけで楽しく、筆者は休日このエリアに行くことが大半です。 日常生活で足りない物が出た時には休みを利用して買い物へ行きます。商品ごとに分かれているので、見つけやすく、街並みを眺めながら観光して、お土産なども購入しやすいです。 まさに、観光者には一石二鳥なスポットです。たくさんの通りがあり、1日では観光しきれないので好みの通りを見つけるか、数日に分けて散策することをお勧めいたします。人気の観光スポットの玉山祠(ぎょくさんじ)や、ホーチミン廟、ホーチミン博物館、ハノイ大教会なども近いので、観光したい場所に合わせて通りを選ぶのも楽しいです。 このエリアは金、土、日曜日の夜間にはナイトマーケットが開催され歩行者天国になります。夏季は19:00~24:00、冬季は18:00~24:00ですが時間通り開催されるかはご愛敬。時間に余裕を持っていくと良いでしょう。 ナイトマーケットも色々な物が売っており、小物や洋服、靴におもちゃなど、掘り出し物があったりします。価格は全体的に低めですが、観光客価格は存在するので価格交渉をするかベトナム人の友人に同行してもらうと驚くほど安く買える品も多々あります。 毎週行われているので混雑具合にはかなりばらつきがあり、歩行者の数が多過ぎてすれ違うのも一苦労の日もあれば、状況変わり人が少ない日もあります。地元民も観光客も一気に集まるので、異国情緒漂うお祭りのような雰囲気です。 先ほど紹介したエリアから目と鼻の先にあるドンスアン市場。ハノイ市街地では最大規模の面積を誇る3階建ての屋内市場です。5つのアーチ型の屋根が特徴的な巨大な建物で、地元の人たちの暮らしに密接した市場です。 衣料品、雑貨、食品、お土産など、あらゆる商品が揃っているドンスアン市場は、観光客にも人気のスポットで入場は無料です。朝7:00~夜18:00頃まで開いているのですが、お昼の時間はお店の人たちがランチ休憩で外出していたり、店内の商品の上で寝ているのが日常です。そんな「ゆるさ」も理解してから行くと、より楽しく散策できると思います。 1階は靴や雑貨、2階は衣料品、3階は子供服がメインです。また、外回りには食品関係のお店が多く並んでいます。 観光客も多いので英語でコミュニケーションがとれる人もいますが、観光客には高めの値段を提示されることがあります。食材や日用品は誤差の範囲ですが、某メーカーの人気イヤフォンなどは言い値なので、違うところで聞いたら3倍近くぼったくられていた、なんてことも筆者はありました。 逆もしかりで、すごく安く購入出来ていたこともあり、事前にしっかりと相場を調べて値段交渉をすることが必要です。相場がわかって交渉するのと、そうでないのとでは雲泥の差となります。元々の値段がとてもリーズナブルなので、良心的な価格を提示してくれてるにも関わらず値切ってしまい、現地の友人に笑われたこともありました。 さらに値引きもしやすくなるコツはまとめ買いです。値段が安すぎる場合には追加で量を増やしてくれたり、違うものをプレゼントしてくれたりと、ベトナム人はとても気前が良く優しい人が多いです。 こちらもナイトマーケットのエリアに含まれるので、昼と夜では雰囲気が全く違います。厳密にいえばどちらも36通りのナイトマーケットの一部ですが、どちらも渋滞がすごいので帰りは歩いて少し離れてからタクシーを呼ぶと良いでしょう。 日々の疲れを癒すなら間違いなくマッサージですよね。できることなら毎日だって受けたいストレス解消法。 ベトナムのマッサージは、東洋医学に基づいた指圧マッサージやオイルマッサージが主流です。手のひらや指先を使って、筋肉や骨格のツボを刺激し、血行を促進します。ベトナムのマッサージは、痛みがなく、リラックス効果が高いのが特徴で、価格も日本に比べると安価です。 街の格安マッサージからラグジュアリーなスパまで幅広くありますが、一般的に日本のマッサージでは10分1,000円が相場と言われています。 一方でベトナムではお店や施術内容によって異なりますが、一般的に、1時間のマッサージで、200,000VND(1,193円/2023.6.5レート)~500,000VND(2,982円)です。日本の半額から5分の1程の料金で施術が受けられます。 マッサージのメニューは大きく分けて下記の3種類に分類され、ボディマッサージにはでホットストーンやオイルなども選択できます。 フットマッサージ: 足のツボを刺激することで、疲労回復やむくみ解消に効果的です。ソファに座って30分から受けられるので、時間がない時におすすめです◎ ボディマッサージ: 全身の筋肉をほぐし、血行を促進します。60分からのコースが多く、上半身もしっかりマッサージされたい時にはこちら。 ヘッドマッサージ: 頭皮や顔のツボを刺激することで、リラックス効果や美容効果が期待できます。ボディマッサージに組み込まれていることも多いですが、ヘッドマッサージのみやボディマッサージ+ヘッドマッサージも可能です。 ※日常生活ではチップ文化はありませんが、マッサージではチップが必要なことが多いです。料金メニューの5~10%が相場とされております。基本的には施術をしてくれたマッサージ師に直接渡しますが、お会計で一緒に支払うシステムもあります。強制ではありませんが、チップ込みの記載がない店舗ではよほどひどい施術ではない限り、渡した方がスムーズです。   店舗により、伝統的なベトナム式マッサージやタイ古式、アロママッサージなど、さまざまなマッサージを受けることができます。また、サウナやジャグジーなどの設備も充実しています。ヘッドスパやフェイシャルなどのエステメニューも充実していて、店舗内は広々としており清潔に保たれ且つラグジュアリーなところも多いです。 ざっくりとした、マッサージのカテゴリーは下記の通りです。 格安マッサージ(100,000~300,000VND):最低限の清潔さでサービスやラグジュアリーさには欠けるが、格安。毎日行くなら◎60分100,000VND(約500円)~ ラグジュアリー街スパ(500,000~1,200,000VND):街中にあるラグジュアリーで接客レベルや清潔感の高いスパ。リラクゼーションを求める女性にはおすすめ。 高級ホテルスパ(1,000,000~3,000,000VND):五つ星ホテルなどに併設された、最高級スパ。ベトナムの中では最高級ですが、日本の5つ星ホテルのスパと比較すると、リーズナブルなのでたまには自分へのご褒美に! 上記から用途や頻度に合わせて、お気に入りのお店を見つけるとベトナムでの快適生活が待っているのではないでしょうか。   バッチャン村は、ベトナム北部、ハノイ市の中心部から南東約15kmに位置する村で、ベトナム観光の人気スポットの一つです。1,000年以上の歴史を誇る陶器の産地で、ベトナムでも有数の陶器の産地にも関わらず人口は5000人ほど。 バッチャン村で作られる陶器は、土の質が良く、その作業のほとんどが手作りで作られているのが特徴です。バッチャン村の陶器は、ベトナム国内だけでなく、フランス、日本、韓国、ロシア、イタリアなど世界中で人気があります。 その多くは白地に青や緑の絵付けが施されたものが特徴で、絵付けには、自然のモチーフや伝統的な文様が用いられます。素朴で温かみのある風合いが魅力でしたが最近では近代的なデザインも増え、新たなファンを獲得し続けている。 バッチャン村の中には、多くの陶器の工房やお店があります。工房では、陶器の製造過程を見学したり、陶器作り体験をすることができます。お店では、バッチャン村で作られた陶器を買うことができます。 タクシーやバスで簡単に行くことができ、ハノイ市内からバッチャン村までの所要時間は、約30分~40分と上記と比べると気持ち遠いですが小旅行気分が味わえ、気晴らしになります。 女性に人気なスポットですが、カップ、皿、陶器の絵、陶磁器のアクセサリーなどの陶器製品は多様なので、男性も楽しめるスポットです。ぜひ陶器の工房やお店を訪れてみてください。 現代社会は、常に何かに追われているような感覚があります。仕事、家事、育児、人間関係など、私たちは常に何かしらのプレッシャーを感じています。そのため、つい肩に力が入り、知らぬ間に緊張状態となっている場面も多いと思います。 肩に力が入っていると、身体にも心にも悪影響が出てきます。イライラ、不安、焦りなどの感情を抱きやすくなってしまい日常でストレスを感じやすくなります。 そうなる前に休日ぐらい好きなことを好きなだけして、日頃の自分にご褒美をあげるのはどうでしょう?ハノイはリーズナブルに贅沢ができるのでおすすめです。紹介したエリアやマッサージ&スパの店舗紹介は観光地紹介と共に別記事で詳細に紹介していきますのでお楽しみに。それでは皆様に良い休日が訪れますように。

2025.10.09

「ベトナムで自炊すると食費はいくら?」ベトナム在住者による生活費大解剖!

「ベトナムで自炊すると食費はいくら?」ベトナム在住者による生活費大解剖!
ベトナム生活情報

ベトナムで働いていくことを検討する際、 「日本と同じような食生活ができるのか」 「日本と比べてどれくらい食費を抑えられるのか」 みなさん一度は心配になられるのではないでしょうか?ですが、ご安心ください。結論から言うとベトナムでは「工夫次第で安く、日本と同じような食生活が送れます」   そこで本記事では、 ベトナムの買い物環境について ベトナムの食材の紹介と物価 自炊メインの場合の食費 うまく節約するコツ について紹介していきたいと思います。   筆者は当初 「市場でお買い物するの?」と想像していましたが、心配ご無用。日本と同じように食材から日用品までが一度に揃うスーパーマーケットがたくさんあります。ほかにも 日本食材店や韓国食材店など海外輸入製品を取り扱うミニスーパー ファミリーマートやセブンイレブン、ミニストップなどのコンビニ イオンモールのような大きなショッピングモール ブランド雑貨が揃うデパート があり買い物環境は衛生的で、とても充実しています。   「ベトナムのスーパーでどんな食材が揃うの?」 「物価はどのくらいなの?」 という疑問にお答えすべく、ここから物価の一例としてベトナムの一般的なスーパーにある食材のおおよその価格(10%税込)を挙げて解説していきたいと思います。   品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) にんじん(中4本) 20000VND 118円 玉ねぎ(大4つ) 28000VND 165円 ジャガイモ(中8つ) 25000 VND 147円 なす(3本) 19000 VND 112円 トマト(中4つ) 27000 VND 159円 ほうれん草(500g) 29000 VND 171円 小松菜(1袋) 20000 VND 118円 空芯菜(1袋) 20000VND 118円 オクラ(10本程度) 5000 VND 29円 キャベツ(1玉) 38000 VND 224円 長ネギ(1本) 6000 VND 35円 白菜(小1玉) 9000 VND 53円 レタス(1袋) 25000 VND 147円 セロリ(1本) 15000 VND 88円 もやし(1袋) 7600 VND 45円 トウモロコシ(2本) 21000 VND 124円 パプリカ(2つ) 23000 VND 135円 だいこん(小1つ) 7000 VND 41円 冬瓜(小1つ) 10000 VND 59円 西洋かぼちゃ(1/2かけ) 10000 VND 59円 さつまいも(中2つ) 23000 VND 135円 里芋(小5つ) 16000 VND 94円 レンコン(1袋) 30000 VND 176円 えのき(1袋) 15000 VND 88円 アボカド(1つ) 7000 VND 41円 ベトナムのスーパーでは、野菜は基本的に量り売りされています。野菜の味は日本で買うものとほとんど同じような味で美味しいです。 さらに、スーパーによってはオーガニックの有機野菜を売っているところもあり、食の安全性への意識も高まっています。   品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) 鶏もも肉(300g) 36000 VND 212円 鶏むね肉(500g) 45000 VND 265円 豚肉(ももブロック500g) 60000VND 353円 豚肉(ひき肉500g) 70000 VND 412円 牛肉(薄切り肉360g) 172000 VND 1012円 ハム(200g) 57000 VND 335円 ベーコン(250g) 56000 VND 329円 ソーセージ(500g) 76000 VND 447円 牛乳(1L) 33000 VND 194円 豆乳(1L) 29000 VND 171円 とろけるチーズ(200g) 70000 VND 412円 ヨーグルト(4つ入) 22000 VND 129円 卵(10個入) 28000 VND 165円 日本式豆腐(木綿) 13000 VND 76円 ベトナムの肉売り場はほとんどが対面方式になっているので、指差しで注文します。もちろん、パック詰めで売られている商品もあります。 ベトナムでは牛肉以外は日本より手頃な価格で購入することができ、例えば豚ひき肉は日本だと100gあたり98円くらいなので、日本よりお手頃です。 一方、牛肉や乳製品は酪農環境や流通環境が整っておらず割高になる傾向にあります。今後、生産環境や流通環境が発展して牛肉や乳製品が安定して出回るようになることを期待しています。 ちなみに、ホーチミンにある韓国系列の精肉店では、輸入牛の薄切り(冷凍)が100gあたり240円程度でしたのでお店によっては日本と同じぐらいの価格で購入できる場合もあります。   品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) えび(500g) 120000 VND 706円 さば(冷凍250g) 50000 VND 294円 ししゃも(冷凍500g) 94000 VND 553円 サーモン(冷蔵220g) 166000 VND 976円 白身魚のすり身(500g) 43000 VND 253円 シーチキン缶(170g) 32000 VND 188円 日本のように刺身として食べられるほどの新鮮な魚介類は少ないですが、スーパーによっては生サンマが売られていたり、生きたえびを網ですくって購入できたりするところもあります。 さらに、大きめのスーパーには寿司の惣菜コーナーが設けられていることがありベトナムでは寿司が大人気です。   品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) バナナ(1房大4本) 33000VND 194円 ポメロ(1つ) 99000VND 582円 ドライフルーツ(1つ) 11000VND 65円 いちご(冷凍1袋) 62000VND 365円 果物も野菜と同じく量り売りで売られており、東南アジアならではの果物が豊富にあります。また、ベトナムでは熟れていないマンゴーに辛い調味料をかけて食べるなど独特な食べ方の文化があります。 南国フルーツのほかにも、シーズンによってはいちごや栗、梨などが売られています。ちなみに、ベトナム中部にあるダラットではいちご狩りを楽しめる農場などもあるようです。   品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND) きくらげ(50g) 19000VND 112円 乾燥しいたけ(100g) 64000VND 376円 乾燥わかめ(50g) 44000VND 259円 黒のり(10枚入) 35000VND 206円 ベトナムでも干しいたけを食べる文化があり、ベトナム産のものが売られています。日本の干しいたけに比べて少し小ぶりですが、お湯で戻せば風味も味も日本のものとほとんど変わりありません。 乾燥わかめや黒のりなどは韓国からの輸入品を多く見かけます。ベトナムでは韓国人が20万人以上暮らしているからか、韓国食材は一般的なスーパーでも比較的簡単に見つけることができます。   品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) ジャポニカ米(5㎏) 165000 VND 971円 食パン(1袋) 30000 VND 176円 卵麵(乾麵) 27000 VND 159円 フォーの麵(乾麵) 20000 VND 118円 パスタ(1袋) 41000 VND 241円 インスタントカップ麵(1つ) 15000 VND 88円 ベトナムは日本と同じようにお米文化が発展しています。一般的にはインディカ米が主流ですが、南部ではジャポニカ米も生産されているようで現地生産の日本米は安く手に入れられます。   品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) 枝豆(400g) 37000 VND 218円 ポテトフライ(450g) 37000 VND 218円 ミックスベジタブルやコーン、シーフードミックスの他に、冷凍春巻きや冷凍焼売など中華系の冷凍食品が多く並んでいます。お弁当のおかずやストック食材としてうまく取り入れていくと調理時間の時短になりそうですね。     品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) 小麦粉(1kg) 30000 VND 176円 タピオカ粉(400g) 16000 VND 94円 パン粉(200g) 21000 VND 124円 鶏がらスープの素(200g) 15000 VND 88円 砂糖(1kg) 30000 VND 176円 塩(1kg) 25000 VND 147円 コショウ(80g) 36000 VND 212円 日本醬油(150ml) 90000 VND 529円 ケチャップ(500g) 29000 VND 171円 マヨネーズ(300g) 45000 VND 265円 オイスターソース(510g) 29000 VND 171円 米酢(400ml) 16000 VND 94円 菜種油(2l) 115000 VND 676円 すべて日本から調味料を持参しなくても、現地生産されている調味料は安く手に入ります。 例えば「片栗粉の代わりにタピオカ粉で代用する」「ケチャップは輸入品ではなく現地生産されているものを購入する」など現地の製品に置き換えていけばより安く調達できます。   品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) ポテトチップス(大1袋) 29000 VND 171円 チョコレート(37g) 2300 VND 14円 アイスクリーム(1カップ) 15000 VND 88円 サイゴンビール(1缶) 17000 VND 100円 ベトナムは特にビールが安いことで有名です。近隣国のマレーシアやタイ、インドネシアのように宗教上の販売規制などもないため、日本と同じようにいつでも気軽に購入することができます。   日本食材店はかなり多くある印象です。業務スーパーやイオンモールなども出店しており、とても便利です。 品物 VND(おおよその値段) 円(1円=170VND換算) 醬油(1L) 98000 VND 576円 味噌(375g) 68000 VND 400円 みりん(880ml) 79000 VND 465円 料理酒(880ml) 79000 VND 465円 和風だしの素(120g) 45000 VND 265円 お好み焼きソース(300g) 85000 VND 500円 かつお節(100g) 149000 VND 876円 カレールー 118000 VND 694円 ビーフシチュールー 95000 VND 559円 午後の紅茶(500ml) 29000 VND 171円 源氏パイ(24枚入) 95000 VND 559円 冷凍うどん(5玉) 115000 VND 676円 納豆(3パック) 68000 VND 400円 日本のアイス 40000 VND 235円 品揃えは豊富で、欲しいものはほとんど揃っています。日本で買うよりも2~3割程度以上高いことが多いですが、セール時は安くなっていることも。ただし、品物によってはメーカーが限定的なため、こだわりがある方は日本から持参した方が無難です。   「忙しくて買い物に行くのが大変」 「近所にスーパーがなくて行くのが面倒」 という方には、アプリなどで注文できるネットスーパーもあり便利です。日本からの輸入生鮮を取り扱っているところもあり、買い物に慣れないうちはこういったサービスをうまく活用していくのも良いでしょう。 また、スーパーによっては買い物したものを自宅までの配送サービスを行っているところもあり、手ぶらで帰宅することも可能です。 さて、ここまでベトナムにある食材のおおよその物価をお伝えしてきましたが、実際に筆者の家庭にかかる食費を紹介していきたいと思います。 筆者は 30代夫婦2人暮らし(在住11ヶ月目) 朝食は食べない派 夫はお弁当持参 以上の状況で、自炊にかかる食費は3万円程度。 週に1回日本食ランチ カフェ月1回 ホテルランチ月1回 以上の外食費を合わせても5万円未満に納めることができています。 東京に住んでいたころの自炊にかかる食費がおおよそ4万円程度だったので、2~3割程度費用が抑えられて家計が助かっています。特に、ビールが安いことで晩酌費用がかなり抑えられています。また、カフェ代も日本の半額程度で楽しむことができるため我慢して節約しているという感覚はあまりありません。   日本と異なりベトナムでは水道水が飲めないため、飲料水を購入する必要があります。ベトナムにもウォーターサーバーの業者がたくさんあり、値段やサービスも様々です。 筆者の家庭の場合飲料水代は、1ヶ月19L×8本(48000VND/1本)で2500円弱です。 飲料水の使い方は人それぞれですが、筆者の場合は 歯磨きや洗顔→水道水 野菜を洗う→水道水 野菜や麵などを茹でる、お米を炊く→飲料水 レタスなど生のまま食べるものを洗う→飲料水 など使い分けています。水道水の環境は住む地域や住居によって変わるようなので、水道水の水質が気になる方は浄水器などの設置も検討してみるとよいでしょう。   ベトナムで割高になる日本産の調味料や嗜好品などは日本からできる限り持ち込むのがおすすめです。ですが、引越しの荷物として持参する際は食品の量や種類に制限がありますので、引越し準備の際に買い込みすぎないよう注意が必要です。(詳細はご自分の担当の引越し業者さんにご確認ください) また、飛行機の預け入れ荷物として持参する場合は、機内預け入れ制限やベトナム入国時の持ち込み制限などを事前に確認しておきましょう。 知ってて損なし!ベトナム・日本間のフライト 航空会社別の預入荷物・手荷物ガイド 賞味期限の長い調味料や乾物が持ち込む食品としておすすめです。(ただし味噌は長期の常温保存で発酵が進んでしまうことがあります) 食べ慣れた味で精神的に支えられることがあります。特に、渡航直後は新しい環境に慣れず分からないことだらけです。ローカルフードが身体に合わなかったり、精神的に日本料理が恋しくなったりするのも渡航直後が多いのではないでしょうか。基本的な調味料を渡航時に持参しておけば、すぐに自炊を始められますのでおすすめです。 生活に慣れてきたら、ベトナム産のお手頃価格な食材を見つけて自炊の幅を広げていくとよいでしょう。 また冷凍食材をストックしたり、作り置きを冷凍したりすることで買い物の回数を減らすことができます。疲れていても温めれば何か食べられる状態にしておくと、精神的にも楽ですし、外食の回数も減ってかなり節約できるのではないでしょうか。   以上、今回はベトナムに売っている食材の物価事情とベトナムでの自炊にかかる食費をお伝えしていきました。 ベトナムは輸入品や輸送コストがかかる商品以外は安く、スーパーに並ぶ食材もよく見れば日本人になじみのあるものがたくさんあります。現地の食材をうまく活用するなど工夫次第で「安く、日本にいた頃と変わらないような食生活」を送ることも可能です。 この記事がベトナムでの生活を始める上での参考になりましたら幸いです。  

2025.10.08

【ベトナム/結婚式】日本との文化の違いは!?

【ベトナム/結婚式】日本との文化の違いは!?
ベトナム生活情報

結婚式は新郎新婦にとって、とても大切なイベントです。 結婚式に参加することで、新郎新婦の愛を間近で感じることができ、幸せを祝い、新しい人生を応援することができます。また、普段なかなか会えない友人や新郎新婦の家族との時間を過ごし、新たな思い出を作ることができる参加者にも大切な一日ですね。 そんな、新郎新婦にとっても参加者にとっても人生の一大イベント。せっかくゲストとして招待された場合は、マナーを守って、新郎新婦の門出を祝いたいですよね。 結婚式のマナーは、招待状の返信から当日の振る舞いまで多岐にわたり、参加する場合、筆者は少しドキドキしてしまいます。 海外で参加なんて無縁だと思っていたら、ベトナムで生活していると結構な確率で結婚式に誘われます。結婚式と言ってもベトナムは結婚までの通過儀礼が多く、地域や個人により内容が異なるため、一概には言えませんが、ここでは、特に重要なマナーや日本との違いをいくつかご紹介します。 日本は、かつて仲人が両家を取り持ち、結納品のやりとりをしていましたが、昨今、日本では減少傾向にあります。 結納をされる方は両家が一同に集まって略式的に結納をする方がほどんどになりましたが、ベトナムでは結婚式の重要な儀式の一つです。結納によって、新郎新婦の結婚が正式に認められ、新婦側の両親から新郎側の両親への許しを得ることができます。 日本では形式ばっておらず、自由度も高いため、結納の代わりに顔合わせ食事会が主流になりつつあります。両家が集まり食事をしながら親睦を深め、一般的には本人と両家の親で行います。また、結納のように“結納金や結納品”の取り交わしもほとんど無く、費用が抑えられる点も人気のひとつのようです。 一方、ベトナムでは盛大に行われます。結納(婚姻式)を行う前に新郎の家から新婦の家まで迎えに行く「花嫁を迎える式」のパレードがあり、新郎側の家族が大名行列のようにして新婦の家まで供物を運びます。 パレードでは、街中から注目を浴び、道行く人からもお祝いをうけます。町を挙げてのお祝いがベトナム流です。 結納(婚姻式)後にも披露宴があり、親戚中が集まってお祝いをします。   日本の結婚式は、挙式と披露宴の2部構成で行われるのが一般的ですよね。 ベトナムも基本的には同じなのですが、日本の結婚式は、教会やホテル、レストランなどで行われ、宗教や家族の伝統によって挙式の内容は異なります。 日本の挙式は、大きく分けて4つの種類に分類することができます。 教会式 キリスト教の教義にのっとって執り行われる挙式です。新郎新婦は、神の前で愛を誓います。 神前式 日本の伝統的な挙式です。新郎新婦は、神様に結婚を誓い、玉串を捧げます。 人前式 宗教色のない挙式です。新郎新婦は、ゲストの前で誓い、愛を誓います。 仏前式 仏教の教義にのっとって執り行われる挙式です。新郎新婦は、仏様に結婚を誓い、花束を捧げます。 最近では、ウエディングドレスを着たいという理由や、メディアで見かける結婚式が教会式が多いため結婚式=教会式というイメージが根付き、教会式に憧れを抱く花嫁が増加しました。そのため神前式や、仏前式は減少傾向にあるようです。 ベトナムの結婚式の場合は、結婚式当日に新郎側と新婦側の家族や親戚が集まり、主に自宅で執り行われることが多く両家ともにブライズメイドを用意することが一般的です。 結婚式場やホテル、レストランなどで行われることもありますが伝統に沿うと自宅での式が圧倒的に多いです。また地域によっても流れや内容に違いがありますが、田舎へ行けば行くほどに伝統に沿う傾向があり結納から結婚式、披露宴を数日かけて行うこともあります。 ベトナム人の結婚式に招待された場合は、正装で出席し、新郎と花嫁に祝福の言葉を贈りましょう。華やかな服装やアオザイも好ましいですが、男性はスーツ、女性はドレスを着るのが無難で良いでしょう。ただし、結婚式の場所や時間帯によっては、カジュアルな服装でも問題はありません。 日本のように服の色や素材、靴などの厳しいマナーはありません。ワンピースや普段着で参加する人もいるぐらいのカジュアルな式も多いですが、華やかに着飾ると喜んでもらえることが多いです。 女性は日本の結婚式の2次会くらいのおめかしをしていれば、問題ありません◎ 日本と同じく事前に結婚式の出欠確認カードなどもありますが、面白いことに当日に急に誘われて参加するなんてこともありますので、服装よりも参加する気持ちを重視しているようです。全てが日本よりもラフで気疲れすることのないベトナム流の結婚式は楽しく参加できるはずです。   日本の披露宴は、挙式の後に親戚や友人、会社の同僚などの関係者を招いて行います。目的は、新郎新婦の結婚を祝うこと、新郎新婦の新しい門出を祝福することです。挙式同様の緊張感や重厚な空気感すら感じます。もちろん、招待の返事を早く返し、当日は遅刻もキャンセルも厳禁。 しかし、ベトナムの披露宴は、日本の披露宴とは大きく異なります。ベトナムの披露宴は、非常に豪華で盛大に行われます。披露宴の参加者は、新郎新婦の親族、友人、会社の同僚、そして近所の人など、数十人規模から数百人、千人を超えることもあります。 また、招待状を送った人の知人や友人も告知なく参加できるので、席が足りないことも多く、会場は人で溢れかえることもあります。 大まかな流れは日本と同じですが、ベトナムの場合、人数も多く、盛大に盛り上がるグループや歌いだす人がいたりと自由度がかなり高いです。ビーサン、短パン、Tシャツのおじさんがいることもあります。 筆者は歩いていたら道端で結婚式を見かけ、『おめでとう~!』と声を掛けたらそのままその式に呼ばれて参加したことさえあります笑 そのまま、あれよあれよと『モッ(1)、ハイ(2)、バー(3)、ヨー(乾杯)!』の掛け声でお酒をたくさん頂き、ほろ酔いで帰りましたが、今でも誰の結婚式だったのか定かではありません。 また、日本と違い、家族への感動的な手紙や感動を促す場面は無く、序盤に催しが終わった後は。カラオケ大会がスタートします。食事さえ済ませてしまえば、帰宅のタイミングは自由なので各々に楽しむことができます。 筆者以外ベトナム人の方の中、筆者がベトナム語でお祝いの歌を披露したこともあります。カラオケが大好きなベトナム人の方には、歌で心を掴むのがとてもおすすめです!一曲ベトナム語の持ち歌を作っておくと、どこに行っても人気者になること間違いなしです◎   主催側もゲスト側も悩みの種なのが「ご祝儀」ではないでしょうか。 日本では、主催側は不透明な予算の中で段取りを組み、安く抑えすぎてご祝儀を予想よりも多めに頂けた場合、ケチだと思われたのではないか、ご祝儀目当てで呼んだと思われそう、だとか。はたまた、ゲスト側は奮発したのに料理や会場が見合ってない、新郎新婦との距離が曖昧でどの程度の金額を払うべきかわからないなど考え出すと悩んでしまいます。 ベトナムではそんな心配も必要なく基本的には500k(約3000円)を名前とお祝いのメッセージを添えた便せんに入れて式場の入り口にあるポストに投函するか受付に渡してください。 日本の相場は以下のとおり。 親族 6.0万円 上司 3.5~4万円 友人 3万円 日本の結婚式のご祝儀は、他の国と比べて高い傾向にあります。 ベトナムとの物価水準の差もありますが、そこを考慮してもベトナムの披露宴は、気軽に参加することができ、多くの方のお祝いを共に分かち合うことができます。 今回はベトナムの結婚式についてまとめました。 日本と似たころもありつつ、ベトナム独自の風習も一部ありますね。ベトナムにて結婚式に招待された際には、是非ご参加ください。 また結婚は、人生の大きな決断です。愛する人と人生を共にすることを誓い、喜びも悲しみも、苦しみもすべてを分かち合い、愛を育んでいかなければなりません。同じ文化を共有していても簡単ではない結婚。国際結婚ともなればハードルは更に上がります。 ですが素敵な出会いはいつどこであるかわかりません。人とのコミュニケーションが盛んなベトナム。気が付いたらベトナム人と結婚なんてこともなくはないと思いますので、本記事が参加者にも当事者にも参考にしてもらえたら嬉しいです。