ホーチミン出張の際に悩ましいのが「ホテル選び」です。特に、初めての方はどこのエリアがいいのか迷ってしまいますよね。今回はホーチミン滞在ホテルの選び方、人気エリアとおすすめのホテルをご紹介いたします。
滞在ホテルの選び方
主要目的地に近いホテルがおすすめ
出張先のオフィス等から近いエリアのホテルがおすすめです。理由としては、ホーチミン市内は朝7時頃~9時頃、夕方5時頃~7時頃までの通勤通学ラッシュは主要道路はバイクと車で大混雑してしまうからです。混雑時は移動に時間がかかってしまうこともあります。
また、一部の中心地以外では歩道があまり整備されていなかったり、横断が難しかったりすることから慣れていない方の15分以上の徒歩での移動はあまりおすすめできません。
ローカルエリアは外した方が無難
例えば、ホーチミン5区の中華街として知られる「チョロン」は観光地として有名ですが、まだまだローカル感が強く、中心地からも少し離れているため不慣れな方には過ごしにくいエリアです。
さらに、多くのローカルレストランが22時ごろには閉店してしまうため、観光客が多く集まる繫華街エリアの方が過ごしやすいでしょう。
空港エリアはローカル感が強め
タンソンニャット空港周辺から1区まで車で通常時は30分程度ですが、前述したように混雑時は30分以上かかってしまうこともあります。
また、周辺には飲食店が少なく出張者には寂しさを感じるエリアです。
長期出張ならサービスアパートもあり
出張が数か月にも及ぶ長期の場合は、自宅のように過ごせるサービスアパートも選択肢としておすすめです。サービスアパートとはキッチンや洗濯機などが備えられた宿泊施設です。ホテルでもランドリーサービス付きのお部屋もありますが「洗濯を何枚もしたい」という方や、「袋麵などを調理したい」など希望がある場合は便利です。
ホーチミンの地図
ホーチミン市は16区、新都市1市、郊外県5県の構成となり(2020年にトゥードゥック区、2区、9区が合併)2095平方キロメートル(ベトナムの0.63%の広さ)で、東京都と殆ど同じ大きさです。
2021年の都市人口は約900万人(人口の10%)を占めており、首都ハノイを凌いで全国で最も人口が多い市です。
ホーチミン1区
レタントンエリア
ホーチミン1区にあるレタントン通りを中心としたエリアです。レタントンは「日本人街」として知られ、深夜でも食事を楽しむことができる飲食店やバーなどが数多くあります。オフィスビルも周辺に多くあるため出張者には人気と利便性の高いエリアです。
①東屋ホテル タイバンルン1号店
全51部屋、露天風呂、和朝食ビュッフェ、フットマッサージ、居酒屋「テン」、全室に洗浄機能付きトイレ、日本語放送を完備。館内にはリピート率90%以上を誇る自慢の東屋マッサージを併設。午後10:45がラストオーダー。また深夜2時までオープンしている日本食居酒屋「テン」では日本酒、焼酎、刺身を含む居酒屋メニューが豊富。一人でも気軽に入れる雰囲気です。
露天風呂に浸かり、居酒屋テンで一杯、マッサージを受けて、部屋でスポーツニュースを観て一日の疲れを癒す、東屋が誇るワンストッブサービスを提供しています。
立地もタイバンルン2号店向かい、レタントン店へも徒歩3分ほどの抜群のロケーションです。
(参照)東屋ホテル
②相鉄グランドフレッサ サイゴン
2023年7月オープンにした築浅ホテルです。
ホテルまではタンソンニャット国際空港から車(タクシー)で約30分~40分かかり、ホーチミン市中心部レタントン通りから徒歩で約2分、ドンコイ通りから徒歩で約8分と立地も文句なし。
徒歩圏内にショッピング施設やレストランが充実で、ビジネスだけでなく観光にも便利な立地です。
(参照)相鉄グランドフレッササイゴン
③ロッテホテルサイゴン
最高ランク5つ星のロッテホテルサイゴンは、目の前には、悠々と流れるサイゴン河を臨み、また、わずか徒歩2分から5分で、有名なオペラハウスや、賑やかなドンコイ通り(ショッピング通り)、レタントン通り(日本人街通り)等、ショッピング、ナイトスポット、各国のレストラン街へと、大変に便利なロケーションで、根強い人気があります。
(参照)ロッテホテルサイゴン
ドンコイエリア
ホーチミン1区の「ホーチミン歌劇場」前のドンコイ通りを中心としたエリアです。ハイブランドショップが立ち並び、ホーチミンの中心部として最も華やかで多くの人が集まります。歩行者天国の「グエンフエ通り」や高層タワーの「ビテクスコフィナンシャルタワー」があり観光では外すことのできないエリアです。
④Edoya Hotel Dong Khoi
ホーチミン歌劇場から徒歩6分に位置する日系ホテル。
日本語での受付対応や、客室内の日本語でのインフォメーションなどホーチミンに滞在する際にこころ強いことや、立地の良さも日本人客から人気の理由です。
(参照)江戸家ホテル
⑤プロスタイルホテルホーチミン
プロスタイルホテルホーチミンは、ホーチミン市の中心ヴィンコムセンターから徒歩3分、Le Thanh Ton(レタントン)の日本人街に隣接しており、タンソンニャット国際空港から車で24分ととても便利な場所です。
ビンズン省、ドンナイ省と行った日系工場も多い近郊に行かれる際には、プロスタイルホテルホーチミンからは高速道路への入口へのアクセスが非常に便利です。
(参照)プロスタイルホテルホーチミン
ブイビエンエリア
バックパッカー街として知られ、9月23日公園にほど近いブイビエン通りを中心としたエリアです。安宿やツアー会社、スパが立ち並び、夜になると通り一体のクラブやバーが開店し賑やかなナイトスポットです。特に週末の夜は爆音の中で現地の若者達が夜通し踊っている賑やかな地域です。
⑥イエローハウス サイゴンホテル (Yellow House Saigon Hotel)
イエロー ハウス サイゴン ホテルでは、無料の朝食、フレンドリーなスタッフ、静かで安全で快適な客室を提供しています。
2012年11月に新築された客室は、居心地が良く、エレガントでとても清潔で、エアコン、冷蔵庫、ヘアドライヤー、電話、無料Wi-Fiインターネット、コーヒー/紅茶メーカー、専用バスルーム(温冷水シャワー付)、ケーブルテレビが備わっています。
⑦ビチ デュエン ホテル(Bich Duyen Hotel)
ブイビエン通りから近く、立地はとても良いです。 建物は新しくは無いものの、清掃が行き届いており綺麗です。
何よりもスタッフがとても親切かつフレンドリーなのも人気なポイントです。
⑧ホテルニッコーサイゴン
優雅で洗練された日本のおもてなしを代表するホテルニッコーサイゴンはホーチミンシティーの中心1区に位置し、ビジネスにも観光にも便利な立地を誇る5つ星ホテルです。
シンプル且つ洗練されたデザインでご滞在に必要な全ての設備が揃います。
日本と変わらない温かい“おもてなし”を感じられます。
(参照)ホテルニッコーサイゴン
サービスアパート
⑨SAIGON COURTサイゴンコート
サイゴンコートは兼松株式会社とDaklak投資輸出入会社の合弁会社によって建設、運営されているサービスアパートメント&ホテルです。
12階建て58室の快適なお部屋は全室ウォッシュレットを備え、質の高い安らぎの暮らしをご提供しています。
空港・各工業団地にもアクセスの良い3区にあり1区中心部にも車で10分の暮らし易い環境にあります。
(参照)サイゴンコート
⑩ランスカスター(Lancaster)
ホーチミン市の中でも古くから日本人街とされるレタントン通り周辺には数多くのレストランや商業施設がありベトナムに居ながら日本のような生活を楽しめる場所です。
ホーチミン市の重要施設や有名観光施設もほぼ3キロ以内に点在し5分あれば必要な物を手に入れられます。日本語対応のスタッフチームと、敷地内にセブンイレブン、日本人医師による診療所ロータスクリニックがあり、またQUIラウンジバー楽しい雰囲気で充実したお酒類を提供されています。
(参照)ランカスターレタントン
まとめ
今回はホーチミン出張におすすめのホテルをご紹介いたしました。ホーチミン出張が初めての方は飲食店やお土産店が豊富なレタントンエリア、ドンコイエリアがおすすめです。今回の記事が出張の際のホテル選びの参考になりましたら幸いです。
ベトナム情報週刊コラム
-
- 2025.10.22
- 【ハノイ生活】現地在住者によるリアル生活費を一...
- ベトナムでの転職を考えている方々にとって、最も気になるのが現地での生活費ではないでしょうか。 東南アジア・ベトナムはまだまだ発展途上の国で、日本と比較すると物価は安いイメージをお持ちの方がおそらく多いですよね。 旅行に行ってみるとなんとなく分かる現地の相場ですが、住んでみると新たな発見がたくさんあります。 そこで、ハノイ在住4年目の筆者の、超リアルな1か月の生活費を大公開! さらには現地でのお得な情報も紹介していきます◎ベトナム生活を楽しく賢く、始めましょう! まず、現地の物価感をつかむために分かりやすい、ベトナム人の平均所得についてお話していきます。 2022年7月のJETROの発表によると、ベトナム人の平均月収は6,600,000VND=約3万8,280円、年収にすると約79,200,000VND=約46万465円となります。 とはいえ、筆者の住むハノイやホーチミンの日系企業で働くオフィススタッフは1.5~2倍近く、さらには副業をしているベトナム人がほとんどなので実質の可処分所得は上記より高いと思われます。 ベトナムの労働法では原則副業を禁止としていないため、副業は当たり前の文化です。彼らはタクシーの運転手や塾の講師など多岐に渡り、能力を活かして収入を増やしています。 一方で、ベトナムで働く日本人には『日本人の給与水準』があるので、現地のベトナム人スタッフと同業務にあたらない限り上記給与水準に当てはまらないのが実情です。 そのためベトナム人同様のローカルエリアに住み、ローカルレストランで食事を取り、自分自身でバイクを運転して生活をしていれば給与の大部分を貯金に充てることもできます。 それでは実際のハノイの物価はどの程度なのか、紹介していきます。 食べ物や飲み物は現地のものを調達すると、日本の物価の3分の1程度で購入することができます。 一方で、日本の調味料や食材や輸入品等を購入する場合、3~5倍近くするものが多々あります。こちらはベトナムの関税の高さが大きな要因となっています。 水(500ml) 30円(5,000VND)/本(スーパーマーケット) ビール(生ビール)@レストラン 200円(35,000VND)/杯 缶ビール @スーパーマーケット 90円(15,000VND)/缶 フォー(ベトナム風うどん)(@ローカルレストラン) 約250円(40,000VND)/杯 バインミー(ベトナム風サンドイッチ) 約150円(25,000VND)/個 なす 約20円(5,000VND)/本 スイカ 200円~300円(35,000~50,000VND)/玉 マンゴー 80~100円(13,000VND~17,000VND)/個 鶏むね肉 100g 80円(14,000VND)/100g ベトナムは大家族の世帯が多いため、日本と比較すると1つずつの日用品の容量が大きく、その分価格も割安となっています。 しかし食品と比べると意外と高く、日本と同程度の価格帯となっています。 食器用洗剤 150円(25,000VND)/個 シャンプー 500~1000円(80,000~15,000VND) 洗濯洗剤 2kg 900円(150,000VND)/ 2kg ティッシュペーパー 120円(20,000VND)/個 歯磨き粉 200円(30,000VND)/個 上記でベトナムの物価水準を紹介しましたが、ここからは筆者・日本人女性のリアルな1か月の生活費を公開していきます。 物価は安いと言っても、やはり日本のクオリティやサービスを求めたいものもあります。 美容室やネイル・まつ毛エクステ、化粧品などには惜しまず、クオリティで納得のいくものを選択しています。 日系サービスを求めると日本と同価格かそれ以上かかるものもありますので、現地のものと日本の物を両方取り入れながら、できる限りコスパよく生活することを心がけています◎ それではここで、リアルな一人暮らし女子の1か月の生活費を大公開!! 家賃(1 Bed room/50㎡/築4年) 50,000円 食費 15,000円 交際費 30,000円 美容院 4,000円 まつ毛・ネイル 3,500円 電気代 ...
-
- 2025.10.21
- 【ホーチミン編】生活用品はどうしたらいい?
- 本記事では、ベトナムの南部ホーチミン市で暮らす際の生活用品の種類や価格、購入できる場所について解説していきたいと思います。 どんな生活用品が必要なのか? どこで購入できるのか? 日本から持ち込んだ方がよい生活用品は? ホーチミン市の年間平均気温は30℃前後で、常夏の街です。また、4月~10月頃が雨季、11月~3月頃が乾期といったように雨が多く降る時期とそうでない時期の2シーズンに分けられています。 雨季といっても日本の梅雨のように「ずっと雨が降り続く」というわけではなく、いわゆる「ゲリラ豪雨」のような雨が30分~1時間程度続くというような天候が多いです。まれに雨が降り続いた場合は浸水する箇所がありニュースになることもあります。 © WeatherSpark.com © WeatherSpark.com 日本 100V(Aタイプコンセント) ベトナム 220~240V(Cタイプコンセント) 日本で使っている電化製品をそのままベトナムで使おうとすると、コンセントが合わなかったり壊れてしまったりことがあるため、コンセント変換プラグを準備し、変圧器が必要かどうか事前に確認する必要があります。特に大型の家電の場合は、変圧器の容量の確認が必要になります。 入居する住居に「掃除サービス」や「洗濯サービス」が付いている場合は、掃除用品や洗剤などを購入する必要はありません。「ベッドメイキングサービス」が付いている場合は、シーツを洗う手間もかかりません。こういったサービスが付いていると面倒な家事が減った分、自分の時間に充てられそうです。 また、日本人向けの住居は食器や調理器具、家具、家電が据え置きされているところが多く、入居してすぐに生活を始められるところがほとんどです。 したがって、ほとんどの方が必要になるのは、 各種消耗品 据え置きされていない小物や家電 こだわりの日用品 が多いのではないでしょうか。 ホーチミンの中心部から車で20分ほどの場所にある、ホーチミンのコストコといわれる「MM メガマーケット アンフー」で実際に調査してみました。こちらは、ホームセンターのように日用品から食品、衣料品、文具、バイク用品など幅広い品揃えが特徴です。ホーチミンに住む日本人の方もよく買い物に来るスポットです。(おおよその価格を、1円≒168VND換算で表記。) パンテーンやダウ、クリアなどがありました。値段は130000~270000VND(約771~1601円)です。 ボディーソープはダヴやジョンソンアンドジョンソン、ライフブイがありました。およそ132000VND(約782円)~。 石鹼は一つおよそ13000VND(約77円)~。ライフブイ(lifebuoy)はホーチミンでよく見かける商品で、ボディーソープや石鹼、ハンドソープなど幅広く展開しています。 ハンドソープは64000VND(約379円)~。450gと大容量なのでしばらく使えそうです。 ボディタオル79000VND~(約468円)やボディスポンジ41000VND(約243円)~。こちらも好みによって選べるほど品揃え豊富です。お風呂の桶は30000VND(約177円)でした。 ドライヤーが199000VND(約1182円)~。 シャンプーなどの収納棚が183000VND(約1085円)~でした。スーパーですが浴室用雑貨も充実していますね。 歯磨き粉は約18000~92000VND(約106~525円)。歯磨き粉もアクアフレッシュなど日本人にお馴染みのブランドがあります。歯ブラシは32000VND(約189円)~。 キッチンスポンジが26000VND(約154円)~。 食器用洗剤が23000VND(約136円)~。写真の食器用洗剤も800gとこちらも大容量です。 キッチンペーパーが24000VND(約142円)~。 東芝の炊飯器が699000VND(約4150円)。ベトナム人も炊飯器を使うので、初めからお部屋に設置されていることも。ちなみに、電気ケトルは99000VND(約588円)~。 こちらの食品保存容器が45000VND(約266円)~。しっかりとした作りで頑丈そうです。フライ返しなどの調理器具が87000VND(約515円)~。 お皿が19000VND(約112円)~。 洗濯洗剤はアリエール、OMOが主に売られています。120000~230000VND(約714~1369円)。縦型洗濯機用、ドラム洗濯機用と用途が分かれています。香りはフラワー系の香りやパウダー系の香りが人気のようで、種類も様々です。 柔軟剤入り洗剤は日本でもお馴染みのダウニーが210000VND(約1250円)。衣類用消臭剤が99000VND(約589円)でした。 大きな衣類物干しが599000VND(約3566円)~。乾燥機付きの物件が多いようですが、部屋干しや外干しが必要になったときでも調達可能です。この他にハンガー10本セットが39000VND(約232円)~。アイロン台が399000VND(約2375円)~でした。 メガマートオリジナルブランドのトイレットペーパーが6個入55000VND(約327円)でした。 こちらにはよくデパートなどで見かける業務用のトイレットペーパーが。700gで37500VND(約223円)でした。品揃えに圧倒されてしまいます。 トイレ用洗剤が27000VND(約160円)~。トイレに入れるだけのタブレットタイプの洗剤もありました。 トイレ用たわしが50000VND(約297円)。 トイレの芳香剤も種類が豊富で30000VND(約178円)~。 床用のモップが120000~200000VND(約714~1190円)。マイクロファイバーのふきんを使って床掃除をする場合がほとんどのようです。 ゴム手袋が30000VND(約177円)~。 髭剃りが35000~240000VND(約208~1428円)。 シェービングフォームが86000VND(約512円)。一般的なスーパーではこちらの商品をよく見かけます。 日本のソフィーやロリエといった商品が多く並んでいます。普通の日用20枚入りが32000VND(約190円)~。 コットンが80枚入りで23000VND(約137円)~。メイクアップ用品をメガマートで見つけることができませんでした。コスメ用品はホーチミン市内のドラッグストアで多く扱っており、日本のキャンメイクやセザンヌ、ケイト、資生堂など馴染み深い商品も多数ありますのでご安心ください。スーパーによっては日焼け止めやリップクリームなど取り扱っていることがあります。 ポケットテッシュ10個入が26000VND(約155円)ボックスティッシュが3個組で29000VND(約232円)~。 ベビー用品として販売されていますがウエットシートが29000VND(約172円)~。 ベトナムでは飲み薬や湿布、塗り薬などは、スーパーでは購入できず一般的には薬局で購入するようです。薬局で症状を伝えると簡単に一回分から処方してもらえるそうです。今回調査した「MM メガマーケット ...
-
- 2025.10.20
- 初めての海外転職!ベトナムに行くために日本の住...
- 海外移住をする際に検討する項目の一つが、“住民票を抜くか否か” 住民票を残しておかなければ、受けられないサービスはあるのだろうか?逆に住民票を抜いてしまったら、何か問題はあるのだろうか? そのような渡航前の住民票に係る疑問を解消すべく、こちらの記事では住民票を抜くことによるメリット・デメリットを紹介します。 『それぞれのメリット・デメリットがよく分からない。』『自分はどうするのが最も適しているのだろう?』と、お悩みの方は是非こちらの記事を参考にしてみてください。 住民票とは『住民基本台帳』を指し、氏名、生年月日、性別、住所などが記載された住民票を編成したもので、住民の方々に関する事務処理の基礎となるものです。 下記の通り、国民保険や手当、年金の受給などに深く関わり、日本に住むうえで重要な情報となっています。 選挙人名簿への登録 国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険、国民年金の被保険者の資格の確認 児童手当の受給資格の確認 学齢簿の作成 生活保護及び予防接種に関する事務 印鑑登録に関する事務 参照元:総務省基本台帳 そのため、海外移住に伴い、自分自身の立場では抜くべきか残すべきかをしっかりと見極める必要があります。 住民票を抜くか否かを決める前に、住民票の有無は自分の意志で決めてよいものなのでしょうか? 筆者はベトナムに移住する前に東京都の文京区に住んでいましたが、自身が転出届を提出する際に得られた回答は下記の通りでした。 1年を超える長期滞在の場合には、国外転出の手続きをしていただく必要があります。1年未満であればそのまま残しておいても構いませんが、1年を超える場合は届けを提出してください。 こちらの期間に関しては、お住まいの市区町村により差がありますので市役所で確認をすることをお勧めします。 実際に文京区が作成するウェブサイトにも、下記の通り同様の記載がありました。 質問:しばらくの間海外で暮らすことになりそうですが、住民票はそのままでよいのでしょうか。 回答: 海外に滞在する期間がごく短期間の場合は、住民票をそのままにしても構いません。 長期の滞在(おおむね1年以上)になる場合には、生活の本拠地が日本にあるとはいえないため、国外転出の手続きをしていただく必要があります。 住民票を置いたままにしておきますと、住民税、国民健康保険料等も負担していただくことになります。 参照元:文京区サイト抜粋 1年以上の海外滞在となる方は、基本的には住民票を抜くことを前提に考えておくとよいでしょう。 不安がある方は、お住まいの地方自治体へお問い合わせください。 では、ここからは住民票を抜くか迷っている方に向けて、メリット・デメリットを紹介していきます。 住民税を納付する義務がなくなることは一番のメリットではないでしょうか。 住民税は前年度の所得に応じ翌年支払う税金ですが、原則として1月1日現在の住所地で課税されます。そのため1月1日時点で住民票を抜いていれば住民税を支払う必要はありません。 住民票は引っ越し日の14日以内に転出届を提出することが推奨されています。 筆者は1月10日頃に引っ越しをしましたが、12月28日に住民票を抜いたため住民税を支払う必要がありませんでした。当時このルールを知らずに区役所を訪れた際に、区役所の担当者から教えてもらいありがたかったことを今でも覚えています。 住民税の金額は前年の所得により異なりますが、おかげで30万円ほどの支払いが必要なくなりました。 厚生年金は住民票を抜くことで、支払いの義務がなくなります。 将来の年金受給額が減ることを避けるために加入しておきたいという方は、個人での加入や継続が可能ですので手続きをしておくとよいでしょう。 国民健康保険料を納付する義務がなくなるという一方で、帰国した際に日本で治療を受けても控除されないため10割負担で医療費を支払わなければいけません。 持病がある方や、日本に定期的に帰国して通院予定のある方は、住民票を抜かずに健康保険に加入している状態の方が安心かもしれませんね。 また、海外で病院にかかると、治療費が高額になるケースが多く見受けられます。 ベトナムでは働く労働者の権利と義務確保のために、2022年1月より外国人の社会保険の加入が強制となり保険料率が引き上げられました。それにより外国人もベトナム人と同様の医療保険を受けることができます。 ただ、現実的にはローカルの限られた病院にて2割負担で治療が受けられるというもので、日本語や英語が通じる病院は対象外です。 多くの日本人にとっては入院や怪我をした場合、ベトナムの社会保険の範囲内の治療では水準が低く不安も多いと思いますので、現地で加入できる保険などを事前に調べておくことをおすすめします。 住民票を抜くことで、マイナンバーが失効します。オンラインでのスムーズな行政手続きや本人確認書類として使用ができなくなるため、日本と行き来しながら生活をする方にとっては不便になる可能性があります。 政府も今後は銀行口座との紐づけなど、よりマイナンバー利用を促進すること発表していますので、慎重に考えた方がいいかもしれません。 結局のところ住民票は抜いたほうがいいの…? ≪住民票を抜いたほうが良い方≫ 住民税などの税金の支払いを減らしたい方 ベトナムで保険に加入しており、医療が安心の方 1年以上海外滞在予定の方 ≪住民票を残した方が良い方≫ ※例外があります 日本で定期的に通院予定がある方 日本での行政手続きが多い方 マイナンバーを利用したい方 ・身分が証明できるもの(運転免許証、パスポート、マイナンバーカード(個人番号カード)、住民基本台帳カード、在留カード、健康保険証等) ・マイナンバーカード(個人番号カード)または住民基本台帳カード(交付を受けている異動者の方全員分) ・住民異動届(各役所のホームページよりダウンロードもしくは現地にて記入) 海外転出届は上記を持参し、持参し住民登録窓口を訪れて届を出すと完了します。 最近では郵送でも完了するので、渡航前の忙しい時期に役所を訪れる手間が省けるので便利です。区ごとに手続きの流れが変わるため、お住いの役所のウェブサイトで事前に確認するとスムーズに手続きを進めることができます。 手続きが完了すると住民登録がなくなり、住民票が取得できなくなりますのでその他の手続に住民票が必要な方は注意が必要です。 日本で転出届を出し、無事ベトナムに到着したら在留届を提出することも必要です。 ...