ベトナム転職インタビュー

2024.08.26

豊富な経験とネットワークで営業活動を成功に導く!(転職成功インタビュー vol.8/Sさん)

豊富な経験とネットワークで営業活動を成功に導く!(転職成功インタビュー vol.8/Sさん)
ベトナム転職インタビュー

出身は長崎県になります。3歳からずっとラグビーを続けていて、ラグビーで高校、大学と進学しました。 昨年仕事の関係でベトナムへ来まして、その際に日本よりビジネス面でのチャンスもあり、中長期的に暮らしたいという気持ちになりまして、転職活動を経て現在の会社に就職することになりました。 大阪の総合商社で5年程国内営業をしていました。その後保険会社に転職し、それからはコンサルティング業をしていました。 大学卒業後は商社に勤めることになりましたが、元々保険業界に興味がありました。というのも母子家庭で育ち、保険の重要性を母に教わっていましたので、保険というものに抵抗がなく、保険会社の仕事はかっこいいなと思っていたんです。商社を経て、念願の保険会社に転職してからは、お客様の営業のお手伝いや営業指導、スポンサー開拓なども並行して行っていました。それならば自身でコンサルティング業をしたほうが向いているのではないか、ということでコンサル業の道に進みました。 日本で知り合いの動画制作会社の社長さんがいまして、ダナンにも会社を持っていることから、「一緒に行こう」とお誘いを受けてベトナムに来たのが始まりです。 元々日本で美容・健康関係のコンサルティングを行っていました。その社長さんから「ベトナムでも絶対できるよ」と強く後押しをいただきました。それがきっかけで実際にベトナムに来てみたところ、『これはやれるぞ』という感覚が湧いてきました。しかし、そこからダナンやホーチミンで販売ルートの開拓や会社設立の活動を始めましたが、日系企業として会社を設立するには資本金や監査の問題があり、またベトナム人を事業パートナーとして会社を設立する場合でも、様々なリスクがあることに気づきました。 それに加え、ビザの期限の問題や、現在のベトナム人の恋人との出会いもあり、中長期的にベトナムに滞在するために、一度転職活動をしてみようと決意しました。 ビジネスの観点から見ると、ベトナムは人口が増加しており、今後さらに国が発展することが期待されています。そのような中で、ゼネコンの方々と会う機会があり、建設業に興味を持つようになりました。建設業への興味が高まっている中で求人情報を見たところ、建設系の求人が多く掲載されていることに気づきました。それで、建設関係の職を中心に転職活動を始めることに決めました。 HRnaviさんにご紹介いただき、現在の会社の面接を受けた際、面接官であった社長に対しての印象がすごく良かったので、直感的に『この会社で働いてみたい』という感覚が湧きました。さらに、太陽光エネルギー市場への積極的な取り組みを伺い、これからのトレンドであり、有望なビジネスだという点についても共感しました。個人的にも同じ方向性に強い興味を抱いていたことが、最終的に決め手となりました。 太陽光のPPA事業で営業マネージャーとして活動しています。といっても事業部には私一人しかおらず業務を任されている状況になりまして、実質は事業部長のような感じです。 主な業務は、日本企業の開拓と訪問、製品提案、工場図面の収集です。現地の合弁会社との連携を通じて見積もりや契約は進めますが、日本企業の担当者とは私が連絡を取り、契約の最終確認をしてもらい、事業を進めるというプロセスを担当しています。 ゼネコンとパートナーを組むことが多いのですが、以前商社に勤務していた経験が、営業に自信と度胸を持って臨める点では活かせているポイントかと思います。 また、これまで築いた人脈のお蔭で、今ではたくさんのアポイントメントを取れるようになりました。営業に関して何か特別な技術があるというよりも、人脈やキャラクターで仕事を決めてこられたと思います。面白そうな仕事話が好きで、「ここに営業をかけてみたらどうか」という発想が自然と浮かんできます。この発想力も活かせていると思います。 仕事面では、現在の会社の現地スタッフは待遇も良いですのですぐに辞めることもなく、きっちり仕事をしていますし、これといったギャップなどは感じたことはありません。 ただ、お客様の工場長などのお話を聞くと、現場のスタッフは賃金が安いと1,2週間で辞めてしまったりして困る、というのは聞いています。 しかし、ベトナム人の若者は副業をしたり、株、仮想通貨など投資などをしていることが多く、個人的には何にでもチャレンジする姿勢が好きです。逆に自分の経験から日本人の若い世代のほうが意欲が低くマイナスのイメージがありますね。 プライベートではベトナム人パートナーがいて、例えばお金の感覚についてなどについてはかなりのギャップがありました。でもそういうところの違いも認めて、今は結婚しようと思っています。あとは、元々服や靴が大好きで、日本ではハイブランドばっかり買っていたのですが、ベトナムに来てからそういう感覚が全くなくなりました。ベトナムはオーダーシャツなどが何千円とか購入できるのはいいですね。 個人的にはこれまで問題に直面するといった場面もなく、今までの人脈や経験を活かして順調に仕事が進んでいます。 ただ、日系企業は他国と比べて契約の決定までに時間がかかることが多く、本社が決定を下すまでに半年から1年かかることが一般的です。ベトナム、韓国、中国などの企業は迅速に契約を決めることが多く、日系企業の意思決定の遅さが際立っています。このため、日系企業だけでなく日本全体がビジネスチャンスを逃し、将来的な成長が見込めない国だと感じることがあります。 ベトナムでは仕事面でもプライベートでも不便と思ったことはないです。ベトナムの経済が追い付いていない部分はありまが、それも逆にいえばこれから成長するということです。 今のところ充実した生活を送れています。 今の会社でやっていることはハウス系(木材・建材)ですが、ベトナムは環境対策に力をいれていることから、中長期的にもバイオマス等の事業はチャンスがあると思っています。 今の主な業務である太陽光で結果を出して、将来的には環境系の業務にも携われるように目指していきたいです。 週末は7区の日本人学校でラグビーチームの仲間と練習をしたり、子ども達に教えたりもしています。仕事で関係ができた同じ年代の人たちと、久しぶりにゴルフなども楽しんでいます。 また、恋人がこれまであまり旅行に行ったことがないということなので、一緒に旅行したりもしています。 私は英語が話せなくても、今のポジションの仕事に就くことができています。 海外でも仕事の需要があれば、日本人でも長期的に働き、居心地よく安定した生活を送ることは可能です。収入面で言えば、日本で働いていた時の方が遥かに良かったです。ですが、それを捨ててでも海外にきてチャレンジして良かったと思える世界です。 若い人や海外転職をしてみたい!という人には現在の年収面だけを考えるのではなく、中長期的に国(日本とベトナム、または他の国でもいいです)を見るとどうなのか、という視点を持つことが大事だと思います。 せっかくの人生なので20代30代、自分の時間を30分、1時間でも取って面接などに挑戦してみれば、面白い人生が待っていると思います。若い人達、また今、海外転職を考えている方には「絶対にチャレンジしたほうがいい!」と言いたいです。

2024.07.19

エンジニアとして製造業の自動化推進に貢献!(転職成功インタビュー vol.7/菊池さん)

エンジニアとして製造業の自動化推進に貢献!(転職成功インタビュー vol.7/菊池さん)
ベトナム転職インタビュー

菊池 煕坤と申します。今年34歳です。 韓国全州(チョンジュ)生まれで、13歳から2023年まで日本で生活していました。 ベトナムには2023年9月に来まして、10月から現在の会社働いております。 大学を卒業してからは2年程、車のシート設計や座席を設計する仕事に携わっていました。 その後フィリピンに半年語学留学を経験し、その後は、建設会社で建物の自動制御に関わる業務に2年程、また別の会社で今の仕事と同じような画像処理装置の営業をしていました。そこからベトナムで現在の会社に勤めることになりました。 エンジニア職でスタートして、営業職にキャリアチェンジする27歳くらいのときから海外に関わる仕事をしたいと思っていました。 海外営業や海外駐在できる仕事を探していたのですが、コロナで海外営業活動や駐在の件数も減ったりしてしまい、日本から海外に行ける機会が個人的には少くなかった気がしていました。ですので、だったらもう自ら海外にいってしまおうという気持ちで海外転職しよう決断しました。 海外転職を始めたころの優先は中国でした。前職で中国のお客様もいて中国を勉強したこともありましたので、中国で韓国のお客様や日本のお客様相手に仕事をすることで語学力も高められるかと思って探していました。 アメリカや、タイからもオファーをもらったりもしましたので、最終的にはアメリカ、中国、タイなどの東南アジアで考えるようになっていました。 実はタイの会社に決まっていたのですが、そこでHRnaviさんからスカウトがきて、紹介してもらったのが現在の会社です。 前職でも経験があった画像処理装置を扱う世界的に有名な企業だったので決めました。 主に韓国企業向けに画像処理装置を販売するセールスエンジニアとして働いておりまして、バクニンとバクザンにある韓国企業をすべて担当しています。 販売している画像処理装置というのは簡単に言うと、パソコンのようなコントローラーがあり、カメラと照明をつけて使うものになります。例えば工場などで不良品を判別するのに、今までですとたくさんの人がたくさんの製品を見て判断していたところを、自動化するような製品になります。 製造業界では人が不足している時代なので、少しでも機械で自動化してくというのは日本でもそうですが、ベトナムでもそういう流れになってきています。 職歴の前半はエンジニアとして、途中から営業にキャリアチェンジしましたがその全てが今の仕事につながっていると思います。機械装置についてもずっと携わってきていましたので、元々知識があった部分が多く活かせています。 また韓国出身なのでもちろん韓国語はネイティブですし、日本語も学生時代から社会人としても長年過ごしてきましたので、ネイティブ同様で困ることはありません。合わせて英語力も留学などで培ってきました。3言語を扱えることはコミュニケーションやビジネスの機会を広げられるポイントだと思います。 仕事面で言うと、現職のやり方についていくのが精いっぱいというところです。過去の営業経験は一回白紙にしないといけない部分がありますが、新しい刺激としていいストレスになっています。これを乗り越えればきっと次の自分がいると思える職場です。 ベトナムで働くことでのギャップは今のところ特にないです。それというのも社員全員が会社のルールに沿って勤務しているので、ベトナムだからという文化的な考えが入ってこないからです。 プライベートでは、ベトナム語が非常に難しくてトラブルが起きた時に言葉の壁を越えられず解決できないことがあります。これまで意思疎通がうまくいかずジムを3回くらい変えたのですが、余計なお金を払ってしまったりした経験があります。 自分で解決できないことがあれば、基本的にはすぐ報連相をする、ということです。 上司、先輩、仲間などみんなで解決するということを目指しています。 (会社の飲み会での1枚) ベトナム転職がどうこうより、今、この会社に転職ができてよかったです。 今まで知らなかったことをたくさん学べていると実感しており、そこが一番大きいです。 まずは現職で営業の極意、自動化のトレンドをしっかり学び、自分のキャリアに繋げられるように成長したいです。 その上でチームリーダーや、マネジメントができるポジションで、会社を支えていける存在にもなりたいです。 個人では最終的にビジネスを立ち上げるなど、そういうことも考えてみたいとは思っています。 プライベートはジムにキックボクシングやムエタイをしに行ったり、バイクで旅行したりして暇をしないように自分で工夫しています。 バイク旅行ではハザンとドンバンなどに行きました。 バイクで10何時間もかかるところですが、3泊4日くらいの旅程で色々な場所を周りながらの旅行でした。 あと、日本に比べるとマッサージだったり、美容関係の物価がまだ安いので気軽に行けるようになったのはいいですね。他にはたまに会社の同僚と遊んだり、お酒を飲んだりもして楽しんでいます。 (趣味のバイクツーリングでの1枚) どうして海外で仕事をしたいのか、しっかり自分の中で問うてから転職活動をして欲しいなと思います。 海外旅行と海外で仕事するのは全然違いますので、海外旅行の感覚で海外転職すると辛いと思います。 私もベトナムに来ようとは考えていなかったですが、現職でキャリアを伸ばすという目標があるので辛いことも頑張れているところがあります。 なんで海外で仕事をしたいのか、海外で仕事をするなら自分が使える武器は何か、この2点をしっかり頭にいれて活動すれば皆さんもきっと良い海外転職ができると思います。

2024.05.31

ベトナム語を活かしてコンサル会社で活躍!
(転職成功インタビュー vol.6/中尾さん)

ベトナム語を活かしてコンサル会社で活躍!(転職成功インタビュー vol.6/中尾さん)
ベトナム転職インタビュー

中尾知砂です。出身は愛知県です。 2016年に大学を卒業すると共に、子どもの頃からの夢でもあった海外で日本語教師として働きたいという思いのもと来越し、現在ベトナム滞在歴は9年になります。 趣味は外国語学習、海外旅行、動物を触れ合うこと、音楽(ギター、ウクレレなど)です。 大学卒業後すぐに来越し、当初は現地代表として日本語教育事業及びアウトソージング事業を兼務していました。ベトナム語を自身の強みすることを目標にし、今ではほとんどの業務はベトナム語で可能です。2022年からは現在の会社で主に秘書、バックオフィス全般を担当しています。 今回はベトナム国内での転職になりますが、一番の理由としては前職の会社がクローズになってしまったことです。しかし、ベトナム語で働けることは強みですし、ベトナム人と働くこともとても好きだったのでベトナムに居たいということ、パートナーもベトナムに在住しているということで自然とそのままベトナムで転職することになりました。 始めての転職だったのと、コロナ禍だったこともあり、何がやりたいかということより自分に何ができるかということを考えていました。また他のベトナムの日系企業で働いてみたいということもありました。個人的にはバックオフィス的なお仕事が向いていると思いましたが、営業など職種は縛らずに広く転職活動をしていました。転職活動をしている中で通勤時間も重要な優先順位になることにも気が付きました。 すぐにお返事をいただけたことです。きっと普段の業務もこのようなスピード感、即決力、行動力が当たり前の社風なのだろうと考え、そのような環境がとても私自身の感覚に合うと感じました。仕事内容としても秘書業務、サポート業務ということで人をサポートする仕事は向いていると思っていたので、それも判断ポイントになりました。加えて職場がとても近いことも最終的に決め手になりました。 日本人弁護士の秘書業務をしています。経理関係、お客様対応、資料作成など事務作業全般を担当しています。先生が仕事をしやすくなるよう、できるだけ仕事を早く正確に取り組むことを意識して日々業務にあたっています。 前職の経験からベトナム人とベトナム語で働けるようになっていたことが強みとなって活かせています。ベトナムで働くにあたり、もちろん自分で勉強を始めましたが、前職の上司から「強みをつくれ」とアドバイスしてもらったことは良い経験となりました。 Q6.ベトナムにお越しなられて、仕事面、プライベートとも第一印象はいかがでしたか、また日本とのギャップで驚いたことはどんなことですか? 仕事面では、ベトナム人に「同じ会社で働いている仲間だけどみんな友達でもある」と言われたことです。ベトナムでは会社の中でいい意味でも悪い意味でも仕事とプライベートがごっちゃになっています。日本だと公私混同しないという考えが一般的かと思いますが、その考えの違いに驚きました。 生活面では、生活がしやすいというわけではなかったですが、実はホームシックやベトナムの生活が辛いと感じたことは一度もないです。9年目滞在してる中で特に日本に帰りたいと思うこともないので、今思うと順応力はあるのではないかと思います。 前職でマネジメントをしているときに家族が理由でスタッフが辞めてしまうことがよくありました。「また家族のせいで辞めるのか、また一から教育しないといけないのか」ということをポロっと言ってしまったことがあります。そのことで私がベトナム人を尊重していない、スタッフ達からの印象がよくなくなっていると上司から忠告されて落ち込んだことがあります。 日本人的な考え方で3年は同じ職場で働くものだ、といった考えが頭にありましたが、この経験からベトナムでは家族を大事にする文化であり、家族の事情で仕事を辞めることについてはごく普通のことなんだと、違いを受け入れて尊重することを学びました。 また、日本のお客様と現地ベトナム人の挟間で悩まされることもありました。例えば、日本側へは日本からの指示であるとはいえ、ベトナムでベトナム人に働いてもらっているのだから、こちらの状況もわかって欲しいということを説明します。また、日頃からべトナム人スタッフと交流を持ち関係性を深める中で、日本のお客様の考え方を説明し、私の立場も理解してほしい、私も困っているんだと感情の面でも訴えます。両者の感情を汲んでそれぞれに向き合うことでうまく対処することができるのかなと思います。 現在の職場は弁護士や有名な外資企業で働いた経験のある優秀なベトナム人しかおらず、分単位でスピーディー且つ正確な仕事をしており、とてもプロフェッショナルな環境で働くことができているという感想です。 秘書業務や事務作業は広く浅く様々な業務がありますが、ゲーム感覚でどうやったら効率よくできるか、いかに早く正確に対応できるか、ということを考えて働いています。早く仕事ができることはプロフェッショナルの1つの要素でもありますし、早ければ先生方にも感謝されます。そういうことに仕事の喜びを感じています。 職場に10年超えのバックオフィス究極のジェネラリストがおり憧れています。私自身もそういうジェネラリストなりたいと思っています。現在のプロフェッショナルな集団の中で働くことにより、今後どんな会社でもどんな仕事でも役に立つスキルが身に付くと思っています。 友達と音楽イベントに参加したり、あとは犬を飼っているので家族と犬と一緒に過ごす時間が多いです。犬と一緒にフーコック島までハノイから列車とバス、船を乗り継いで旅行したこともあります。列車は寝台列車の2段ベッド4人部屋ですが、個室なのでその中では犬も自由に過ごせます。時間がかかるので大変と感じるかと思いますがとても快適な旅でした。1週間くらいのお休みがあればぜひお薦めしたいです。 滞在9年になりますが、まだまだベトナムは伸びしろがある国だと思っています。 特にハノイはお薦めです。ホーチミン市に比べてもまだまだローカル感があり、今後5年10年の変化を楽しめる街だと思っています。私もこれからのハノイの変化を見ていきたいです。 初めは驚くこともたくさんあると思いますが、ハノイにいるとじわじわとハノイの良さを感じることができると思います。生活にはもちろん不便もありますが、挑戦したい人にはピッタリです。  

2023.12.08

現地レンタカー会社の日本人窓口の要として働く
(転職成功インタビューVol.5/深迫さん)

現地レンタカー会社の日本人窓口の要として働く(転職成功インタビューVol.5/深迫さん)
ベトナム転職インタビュー

1983年生まれ、40歳です。大阪府八尾市で生まれ、高校まで大阪で過ごしました。高校生の時オーストラリアに1年間留学を経験、その後大阪に2年、21歳から6年間東京、大阪に戻り3年、その後ベトナムに来ました。今年でちょうど10年になります。 趣味は音楽を聴くこと、ミステリー小説を読むこと。新しいお店やカフェを開拓するもの好きです。   高校卒業後、19歳から飲食店のインターネット事業部門でマーケティングをしていました。飲食店の立ち上げ、広告全般(雑誌、インターネット)を3社で担当しました。27歳から30歳は広告代理店でWebサイト制作、マーケティングを行いました。 ベトナムに来てから1年間は仕事から離れて過ごしていましたが、友人とうどん屋を開業し9か月ほど運営に携わりました。 その後、人材会社2社で合計5年勤務しました。   もともと海外に住んでみたいという気持ちがあり、それに加えて、日本での生活環境に辟易する部分もあって、友人が住んでいたベトナム/ホーチミンに行ってみようと思い立ちました。暖かいところに住みたいと思っていたので、たまたま友人が住んでいたホーチミンを選びましたが、結果として自分にベストマッチであったと満足してます。   実はベトナムで1回目に転職した際は転職活動というものをしませんでした。その時既に1年ベトナムにいて、ベトナム人と働いた経験があったので、知人から仕事の紹介をいくつか受け、その中の企業とご縁があり入社しました。現在の仕事についても、前職を辞めるタイミングで知人や友人からの紹介で決まりました。いくつか紹介いただいた中で仕事を選ぶ際には、現地の日本人の方の役に立てるかどうか、を軸としていました。   ちょうど前職を退職して、次の仕事を探そうとしていたときにHRnaviさんを利用し、現在のお仕事を紹介いただきました。カスタマーサポートの仕事は、かねてより自分のやりたい事であった現地の日本人の方のお役に立てる仕事だと思ったこと、ローカル企業であり挑戦したかったことも理由に挙げられます。   カスタマーサポートとしてお客様の車に関わること全般を担当しています。 例えば、ドライバーが休んだ時や、事故が起きた時のお客様とベトナム人スタッフの間の連絡や、代わりの車の手配など、また、ゴルフや旅行のサポート、カウンターセールス、問合せがあった時にサービスの紹介など多岐に渡ります。 サービス紹介では、価格表通りの提案ではなく、お客様のご要望を聞いて料金、プランをフレキシブルに提案しています。   Q5.これまでの業務経験で活かせているポイントはございますか。 臨機応変な対応力だと思います。 マーケティングの考え方では、1つの業務に対して複数の選択肢から最適なものを選ぶというのがあります。その思考でマニュアル通りの対応ではなく、ケースバイケースで対応して、最適解を提供できるというのが、これまでの業務経験から活かせているポイントかと思います。   Q6.ベトナムにお越しなられて、仕事面、プライベートとも第一印象はいかがでしたか、また日本とのギャップで驚いたことはどんなことですか? 仕事面では、日本人が代表の日系企業ですと、日本で働くのと変わらないなという印象でした。現在はベトナム人が代表のベトナム企業なので、日本との違いは感じます。例えば、ベトナム人は割とステレオタイプな働き方が多い、と言いますか、あまりイレギュラーな対応が得意でない印象があります。また、割と考え方が頑固な印象があります。日本人である自分とベトナム人上司の意見が食い違った時、周りのスタッフが、意見の中身よりもベトナム人だから、とか上司だからという理由でベトナム人上司の味方につくような場面が時々あります。そういう時に考えを受け入れてもらうのが少し大変です。   一方、日本と比べて良い点はプライベートを重視し、サービス残業をしないところです。日本にいた時はサービス残業をしてこそ努力が認められ、評価されるような文化がありましたが、そういうのがありません。働く時間ではなく、仕事で実績を出した時に評価されるのがいい点だと思います。 また、気持ちの切り替えが早い点がいいです。問題が起きた時、日本では1日中空気が重くなりますが、ベトナムではその時だけで後を引きません。解決はしていなくても気持ちの切り替えが早いです。重い雰囲気が続いていると次の依頼がしづらいですが、ベトナムでは気にせず依頼できます。人間関係にストレスがないので働きやすいと感じています。   プライベートで驚いたことは、ベトナム人女性のオンとオフのギャップです。特にホーチミンでは紫外線を気にして日中は肌を出さない女性がほとんどですが、夕方になり日が沈むと日焼けを気にしなくてよいので露出度の高い服装の女性が多くなります。また、仕事中は服装もメイクも地味ですが、アフターファイブや、パーティーなどでは着飾り、メイクも派手になってそのギャップが大きく、驚きました。   最近困っていることは、銀行が外国人に厳しいことです。海外送金の際、エビデンスを求められるようになりました。 また、以前は使えていたキャッシュレスアプリが使えなくなり、困っています。 それ以外ではここ3〜4年で様々なサービスが良くなっているように思います。最近感じたのは航空会社のサービスです。日系と比較しても負けていないと思います。   (創業10周年記念のイベントでの1枚) 仕事のことを考えずにリラックスすること、そして寝ることです。 昔はクラブに行って、ただその場の雰囲気に浸ることで気持ちをリセットしていました。 問題を乗り越えるポイントはリラックスすること、好きなことを楽しむことです。   私は寒いのが苦手なので暖かいところに住みたいというのと、花粉症なので花粉症のないベトナムホーチミンは私にとても合っています。また、ベトナムでは会社の中での出世争いがなく、人付き合いのストレスもありません。仕事も生活もストレスがなく、心地よく過ごせているので、当面はよっぽどのことがない限り日本に帰ることはないと思っています。   ベトナム生活10年経ってみて、このまま上手くいけばいいなと思っています。ライフプランとしては、ホーチミンでなく、バオロクやダラットなどのベトナム中部の山の中で仕事が出来たら最高だなと思い描いています。   カフェに行ったり、小説を読んだりしています。また、フットサルに週1回参加しています。 疲れたなと感じた時はバイクで旅に出て気持ちをリフレッシュします。   気張らずにベトナム生活を楽しんでください。 海外へ来るとマネジメントを任されるチャンスが多いと思いますが、気合いが入っているとその分ストレスを感じてしまいます。ベトナム人に対して不満を感じてしまうことにも繋がります。せっかくの海外生活ですので、ベトナムの文化や食べ物に触れて、ベトナム生活を楽しむことに重点を置くことをおすすめします。 (会社ビル前での集合写真)

2023.12.01

会社設立から採用支援まで。マルチに活躍する若手IT人材
(転職成功インタビュー vol.4/緒方さん)

会社設立から採用支援まで。マルチに活躍する若手IT人材(転職成功インタビュー vol.4/緒方さん)
ベトナム転職インタビュー

緒方優子です。出身は福岡です。2人姉妹で姉がいます。 大学は情報系の学部を卒業して、IT企業に就職しました。そこからずっとITの仕事をしていて、現在社会人9年目です。 映画や海外ドラマを見るのが好きです。あと、大学生の時に英会話教室に通い始めてから、語学学習も趣味のひとつです。   2015年4月に大学卒業後、横浜にある一部上場のIT企業に入社し、航空系システムを中心に運用保守や開発を6年間行いました。その会社で海外事業が発足した際、以前から海外で働いてみたいと思っていたため、上司に直接交渉し、ベトナムオフショア立ち上げのための部署へ異動しました。そして、ベトナムハノイで3ヶ月間現地調査を行いました。その会社では海外事業はなくなってしまったのですが、ベトナムに3ヶ月住んでみて、ベトナムが気に入ってしまい、ベトナムで働ける会社への転職を決意しました。 そして2021年2月に念願叶ってベトナムにある会社へ転職をしました。そこでは海外向け中古車販売サイトの業務システムの保守運用業務でプロジェクトマネージャーを担当しました。コロナがあり最初の1年は東京で勤務していましたが、その後渡航して1年ちょっとベトナムで勤務しました。その後、オフショア開発に対する方向性が合わなくなってしまい、2023年8月に退職して、2023年9月よりWebサービス、スマホアプリなど受託開発を行う現在の会社へ転職しました。現在は実家のある日本の福岡からリモートで働いていて、来年4月よりベトナムで働く予定です。   大きなきっかけは特にないのですが、小さい頃から海外で働いてみたいという夢がありました。大学時代には英会話教室に通ったり、台湾の姉妹校へ交換留学に行ったりしました。   1社目で海外事業立ち上げでたまたま行ったハノイでもう一度働きたい、リベンジしたい、という思いで、ベトナムハノイで働ける会社を希望しました。   事業立ち上げに関われることが魅力でした。今31歳で若い訳でもなく、経験がすごくある訳でもないこの年齢で、立ち上げを経験できるのはあまりないチャンスだと思いました。2社目で2年半Web系の経験があったので、その経験を活かせるのではと思い応募しました。   現在の会社はWebサイト、アプリの開発をメインで行っており、「ウルトラアジャイル開発」を強みにしています。「ウルトラアジャイル開発」とは、いかに早くローンチできるかに重点をおいて、減らせる要件を減らしたり、テストの自動化を行ったり、まずはスモールスタートで形を作って世に出す、という開発方法です。   私はその中でベトナム支店の立ち上げに向けて、採用活動や、ルール決め、事務作業などを行っています。また、ベトナムで開発を依頼している現地の会社との連携や、開発チームの管理も行っています。開発チームのフォローをしつつ、テストをしたり、不具合を調査したり、最近はコードも見ています。   ベトナムでの生活の経験から、ハノイの土地勘があるので、採用活動の際などに役立っています。また、前職でSEO対策について少し経験をしたので、今の会社でも改善提案を行うなど、その経験を活かせていると思います。 またベトナム人と働いた経験から、彼らが考えていることは恐らくこうなのではないか、ということが何となくわかるので、そういったところが役に立っていると感じます。 (会社の女性陣と。会社でBBQをした際の一枚です)   Q6.ベトナムにお越しなられて、仕事面、プライベートとも第一印象はいかがでしたか、また日本とのギャップで驚いたことはどんなことですか? プライベートでは、バイクの数が多くて、はじめはただただ圧倒されていました。 また、スーパーで野菜が量り売りなところがなかなか慣れませんでした。売り場にある計量カウンターで計量してバーコードシールを付けてもらわないといけないのですが、最初は分からなくて、売り場にある野菜をそのままレジに持って行ってしまう失敗もありました。   仕事に関しては、ベトナム人は勉強熱心な方が多いなというのが第一印象的でした。それぞれ資格の勉強をしたり、日本語の勉強をしたりしていて、会話の練習をしたいから、と積極的に話しかけてくる方もいました。会社からも勉強できる環境のサポートがありました。   また働く上でのギャップは感じていて、日本の悪いところでもあるのですが、日本では政治的なこともあり、効率的ではないことでもやむを得ず、我慢してやっているということがあります。けれどもベトナム人は違っていて、システムとしていかにいいものを作るかを効率的に考えてやろうとします。開発者としては正しいのですが、そのやり方だと上手くいかないことが時々あり、説得するということがありました。考え方の違いがあるので、背景まで含めて説明してあげないと認識齟齬が起きてしまい大変なことになってしまうので、その点はいつも気を付けて説明するようにしています。   相手に説明する時、いかにわかりやすく丁寧にするかということを考えています。 日本人にとっては当たり前でも彼らにとっては当たり前ではないことがあるので、当たり前を言語化することがとても大事だと思っています。   ベトナムでは皆残業しないで時間になるとすぱっと切り上げて帰宅するのですが、やるべき時はやる、とオンオフがはっきりしています。その点は見習わないといけないと思っています。また、日本で働く時より、承認プロセスが短く早いので、スピーディーにビジネスが行えるというメリットも感じています。 転職を振り返って、あの時転職して正しい選択をしたなと思っています。海外生活では税金や年金の手続きなど面倒なところもありますが、いいところは海外経験により自分の経歴の価値が上がることです。それは2回転職をして感じています。今後、ベトナムかどこか別の海外、あるいは日本に転職する際にも確実に活きてくると思っています。   目下の目標はベトナム拠点の立ち上げを成功させることです。5〜6年はこの任務に注力するつもりです。その先については今後考えて行きたいと思っています。   始めは日本人の友達がいなかったのですが、日本人のコミュニティに参加するようになってからは、週末にご飯や飲みに出かけることが増えました。長期休暇には海外旅行へ行くことが多く、マレーシアとニューヨークに行きました。ニューヨークはベトナムからは乗り継ぎで行くと安く行けるのでお勧めです。   ベトナムはご飯も美味しいですし、日本食も充実しているので生活には困りません。一度住んでみるとベトナムが好きになる方が多いです。 自分がどうしても海外で働きたいという気持ちがあれば、仕事は必ず見つけれらると思います。悩んでいないで、まずは一歩を踏み出し、転職活動を始めてみてください。   (BBQ後の二次会での集合写真です)

2023.11.02

工業団地での営業としてマルチに活躍
(転職成功インタビュー vol.3/西さん)

工業団地での営業としてマルチに活躍(転職成功インタビュー vol.3/西さん)
ベトナム転職インタビュー

出身は兵庫県です。ベトナムは7年目になります。妻と子供2人の4人で暮らしています。   関西大学を卒業後、17年間食品商社で勤務していました。そこでは製造、生産管理、資材調達、営業を経験しました。2017年よりベトナムに赴任し、ベトナム現地法人の代表を務めました。現地法人では、設立からパートナー企業探しや、品質管理、パートナー企業への指導、販売先開拓などを行い、ホーチミン支店の開設も行いました。その後、ベトナムで2回転職し、現在に至ります。   もともと海外に興味はあったのですが、前職で海外に駐在する機会があり、ベトナムに来ました。その後、一度帰任を受けましたが、日本とは違うベトナムの文化に興味を持ち、日本よりも活力を持ったベトナムで転職しようと思いました。   今回の転職については家族も一緒ですので、勤務地がハノイであることを優先として、職種には拘りはありませんでした。業種は製造業以外で働いてみたいということはありました。外に出て人と話す仕事が好きなので、営業の経験が活かせる営業職を希望しました。   第一にお客様のサポートが出来る業種が希望でした。現職のポジションのお話を聞いた時、建築・内装業に興味があった事と、新しく進出された企業のサポートをしてみたい、また、法人設立、工場の立ち上げを経験してきているのでその経験が活かせるのでは、と思い、応募することに決めました。 前職で色々経験させていただいたことが今に繋がっていると思います。   テクニカルマーケティングというポジションで、視察のお客様のアテンドや、レンタル工場のご案内、コンサルタント業務(法人設立の手続きや各種ライセンス取得代行)、新規工場建設や内装工事のプラン作成、見積作成、仕様の調整など幅広い業務を担当しています。   Q5.これまでの業務経験で活かせているポイントはございますか。 まず一番は投資ライセンス取得(IRC、ERC)の流れを一通りわかっていたこと、法人を立ち上げた経験があるため、書類の作成、提出する手順・機関について知識と要領を得ていたこと、ベトナムでの建築・内装工事に関しては前職で工場立ち上げに設計段階から関わっていたこと、また、日本で2工場の立ち上げにも携わり、建築会社との折衝・交渉も経験しておりました。建物以外にもインフラ設備なども含めて、必要なことがわかっていたことが現職に活かせているポイントだと思います。 それでも入社して2カ月はずっと勉強していました。   Q6.ベトナムにお越しなられて、仕事面、プライベートとも第一印象はいかがでしたか、また日本とのギャップで驚いたことはどんなことですか? 始めはやはり不便な印象がありました。当時はGrabも日系スーパーもありませんでしたので、欲しいものが手に入らないことが多々ありました。例えば、調味料・文房具や生活必需品です。日本だと当たり前のことが、当たり前ではないというか。郵便を送るのも最初は難しかったという印象があります。意外だったのは、日本食屋さんが割と多く、値段も高くないところです。 プラスに感じた点は、平均年齢が低くて若い人が多く、国全体にエネルギーがあるという点です。また、日本で普通のサービスが整っていないので、文化の違いもありますが、ビジネスチャンスがたくさんあるなと感じました。逆に、デリバリーの充実など、日本より便利な事がある点も不思議なところです。社会主義国ですが、中国ほど規制は無い印象です。     (SMBC新規赴任者セミナー参加者でのゴルフ) ベトナムで働いてみて感じたのは、教育されている文化の違いもあり、日本では当たり前とされている確認することであったり、フォローアップであったり、報告であったり・・・。日本とは全然違うなと思います。 ベトナム人スタッフを見ていると、自分の成果ありきで仕事をしているイメージといいいますか。製造業でいうと作ったものがその先でどこでどのように使われるのか、営業職でいうと自分の提案がお客様にどう評価されるのか、をあまり深く追求しないように思います。 その反面、意外と真面目で、いい意味で純粋で、自分の持ち場、担当業務をずっとやり続けることができるというプラスの面もあります。何かトラブルが発生した時に、自分で心掛けていることは、色々な人の意見をきちんと聞いて、客観的に判断することです。 人の問題、プロセスの問題、管理の問題など色々とトラブルは出てきますが、経営層・管理職・スタッフ・ワーカーによって視点と意見が変わってくるので、周りの意見を取り込みつつ、柔軟な発想を持って自分の中で解決策を見つけるように心がけています。   ベトナムでの転職をして、現職については業務内容だけでなく、自身の成長も含めて、自分に合った転職をできたなと感じています。 転職する際は、海外だから、ベトナムだからどこでもいいというのではなく、ある程度の軸を持ってなるべく自分の思っている理想に近い、納得できる条件で応募する方がいいと思います。軸というのは給料、勤務地、待遇、職種、業種など人それぞれです。何を基準・希望にするか、また、許容できる範囲も人それぞれだと思います。その上で、入社してみないとわからないところはありますし、入ってから違っていたとか、仕事の内容が合わないということもあると思いますので、入社後、10年先もこの会社で働けるかを想像した時、無理だなと感じるのであれば転職するのもありだなと思います。   将来的には自分の事業を立ち上げるのを目標としていますが、今のところは現職で経験とキャリアを積んでいけたらと考えています。   サッカー、ゴルフなどのスポーツコミュニティに参加していました。他には、仕事関係や日本人の友人、ご近所の方と食事に行ったりしていました。 赴任当時は県人会、異業種交流会などにも参加しておりました。 現在は平日はお客さんとの会食や、友人との食事にもたまに行きますが、ほぼ家族との時間を中心に過ごしています。   海外で働くと日本を外から見ることができて、今までと少し違った視点から日本の働き方を見ることが出来るようになるように思います。日本の良いところも悪いところも見えてきて、仕事に対する取組み方が変わったり、視野が広がると思います。 また、年齢に関係なく、意欲があれば成長できるという点が海外で働く魅力のひとつだと思います。日本では組織の一部になって狭い視野の中で過ごしてしまうことが多い印象ですが、海外で働くという気持ちがあれば、転職・独立・異業種への挑戦も含め、自分の意思次第で進む方向を設定しやすいというのも海外で働く面白味だと思います。  

2023.10.24

ベトナムローカルの建設企業で働く日本人
(転職成功インタビュー vol.2/下津谷さん)

ベトナムローカルの建設企業で働く日本人(転職成功インタビュー vol.2/下津谷さん)
ベトナム転職インタビュー

 (ベトナムローカル企業で唯一の日本人として活躍する下津谷さん) 私は埼玉県出身の51歳です。高校は國學院栃木高校を卒業し、大学は金沢工業大学・電子工学科にて当時珍しかった大型平面テレビ(背面変調方式フラットCRT )の研究に従事しました。 大学卒業後は技術者になる予定でしたが、大学3年生の冬に実家へ帰省した際、兄が断った英国留学の話が突然舞い込み、大学卒業を条件に2年半の間英国へ留学する機会を得ました。留学した当初、英語が全く出来なかった為、語学学校の一番下のクラスからスタートし、途中学校の学習プログラムの一つである「職業経験コース」でカンタベリー大聖堂やアッシュフォード・ツーリスト・インフォメーションセンターにて英国の方々と一緒に働きながら生の英語を習得し、最終的にはセントラル・ランカシャー大学で観光学と国際ビジネスを習得しました。 帰国後は父が経営する観光会社にて社会人生活をスタートさせ、留学時代に培った語学力や積極性を生かし、これまで多くの業界にて経験を積んできました。 プライベートでは旅行が大好きで、ベトナムの長期休みの際には愛車 (HONDA VISION 110CCバイク)で北部の観光地や村々を廻り、ベトナムの自然や田舎の素朴な人々との出会いを楽しんでいます。   1社目の観光会社では国内新規開拓営業を4年間担当しました。引継ぎ顧客を持たない飛び込み営業専門社員として、付近にある中小企業へアポなしで訪問し、社員旅行などの提案などを行いました。 2社目以降は海外営業に従事し、化学品、LED、工作機械・研磨機器、印刷機器部材、漏水検査機器などの幅広い業界で主に新規顧客開拓、既存顧客サポート、技術営業などを行いました。その間タイにて営業拠点の設立と運営、ベトナムにて製造・販売拠点の設立と運営に携わりました。現地責任者として、法人設立、現地スタッフの雇用、組織づくり、新規顧客開拓、営業チームへの技術指導、製造ラインの立ち上げサポート等に携われた事は今でも良い経験として生かされています。 トータルでは国内営業で4.5年 、海外営業で20年間従事致しました。その間、タイ、マレーシア、台湾、ベトナムに約10年間駐在し、主にアジア圏、インド、欧米の顧客をサポートしました。   海外が好きだった事です。また、自分の能力が一番生かせると考えたからです。   当初、欧米やアフリカなど今まで働いたことがない場所に挑戦したいと思い応募しておりましたが、過去の職務経験を重視する採用側からは評価されませんでした。その後、現実的な場所として長年勤務して来たアジア圏に絞る事にしました。そして以前会社設立から業績を伸ばすまで責任者として従事したベトナムに興味が湧きました。ベトナム駐在時に本社の意向でタイ拠点設立に従事する事になり、ベトナムを道半ばで同僚へ引き継いだ為、やり残した感がありました。そこで再挑戦の意味も込めてベトナムで働く事を決意しました。   実はお恥ずかしい話、前に勤務していた日系企業を訪越後1ヶ月で解雇され、滞在ビザが切れようとする中、藁をも掴む気持ちで応募しました(笑)。テト休みに直前に解雇され、途方に暮れている中、HRnaviさんに相談したところ、ベトナムの企業であれば、今日本人営業を探していると教えてもらいました。建築業界での営業経験はありませんでしたが、新しい分野に挑戦する事を厭わない私は周囲からの心配をよそに、応募する事にしました。幸いにも1週間の間に2回の面接で内定をもらう事が出来ました。(笑)   営業チームのマネジャーを任されております。自身の担当業務として、営業面では日本、タイ、シンガポールなどの英語圏の企業における工場・倉庫建設プロジェクトや既存工場の改修工事などの投資情報を収集し、お客様のサポートをします。具体的には下記の通りです。 将来新規投資を行うであろう潜在顧客をリストアップし、アポを取って会社訪問。 将来の投資計画を伺い、良好な関係を築けるよう努力します。 実際に投資計画がスタートすると、営業窓口担当者として、技術的な事からお客様のお悩み相談まで全てサポート。必要に応じて各種日本語解説書を作成します。 入札書類を作成する間、お客様と自社のスタッフの間に立ってコーディネーター役も担います。 入札を勝ち取ると、プロジェクトマネジャーの通訳、補佐役として、またお客様のコンサルタントとして両者とプロジェクトをサポートします。 プロジェクト物件の引き渡し後もお客様との関係を切らさず、保証期間の2年間はメンテナンス管理の為に定期的にお客様を訪問、不具合を確認、補修します。 その他、中国・台湾チームのベトナム人営業担当の指導も担います。 技術関連では、見積書、建築図面、設備図面他のチェックや、お客様に建築仕様確認と調整を行ったり、建築スケジュール調整、上記資料の日本語解説書、お客様へのプレゼン資料や本社側への報告資料の作成を行います。   Q5.これまでの業務経験で活かせているポイントはございますか。 以前勤務した旅行会社や、塗料会社の工場修繕チーム時代の新規顧客開拓経験と海外留学時代に培った行動力は現職でも活かせていると思います。例えば、Google Mapやネット上の情報を上手く活用して、新規お客様を開拓し、各社ともに良い関係を保てています。 日系企業へ営業の電話を掛ける際、先方のベトナム人スタッフが電話に出るとそこで働く日本人の名前を出さないと取り次いでもらえないということがよくあります。そういう場合もネットから責任者の情報を見つけだし、取り次いでもらいます。その繰り返しを行い、数百社と継続して関係が築けると年に数社は大小プロジェクト案件の連絡が来ます。その中の1/3でもプロジェクトを勝ち取れるよう、お客様対応を行っています。   Q6.ベトナムにお越しなられて、仕事面、プライベートとも第一印象はいかがでしたか。 2014年に初めてベトナムに来た時は現地責任者として人材の採用から経営・営業方針の策定まで全て行う立場だった為、ベトナム人従業員も従順で一生懸命業務に取り組んでくれた為、正直働きやすい国だなと言う印象でした。7年後に再来越して務めているベトナム企業では、外国人は自分一人と言う環境下、企業文化やベトナム人の考え方が標準となるため、それに合わせるのに非常に苦労しています。 また、プライベートでは、交通ルールや各種マナーが日本での常識とはかけ離れていると感じました。バイクの道路逆走や、信号無視、コンビニの店員が多額のお釣りを間違えて指摘しても謝罪しないなど、当初はとてもストレスを感じました。   仕事面では日本とは違う働き方にギャップを感じました。例えば、事前にきちんと打ち合わせをした内容が、次の仕事に反映されなかったり、同じようなミスを何度もしたり (過去の失敗から学ばない)、依頼仕事を提出期限ギリギリまで完成させなかったり(確認、修正対応に苦労)など挙げればきりがない程ありました。 但し、上記の事が原因で同僚や上司と大喧嘩しても、翌日にはリセットされ以前と同様の関係に戻れることが多く、良い意味で日本人気質とのギャップを感じました。その気質は私に合っていると感じます。彼らはミスもリセットしてしまい、再度同じ間違いを起こすのは悪いところでありますが。。。(笑)   お客様の要望よりも自分の考えやベトナムの標準を優先させてしまったり、日本でいう報告・連絡・相談が出来ない(相談もなく、物事を勝手に進め、結局間違える事)など、困ったことが多々ありました。文化の違いというのは色濃くあるなと感じます。しかし、知らないだけで教えてあげるなどして、一度気持ちが伝われば、真面目に一生懸命やってくれるという良い点もあります。自分が動いて見本を見せ、一緒にやって、覚えてもらうというのがこの国でも有効だと学びました。そうしたプロセスを経ていい関係で仕事ができるようになりました。ベトナム人は人懐こくフレンドリーなので、何かやってあげたいという気持ちになります。よく、お菓子を買ってきてあげたり、食事をしたり、一緒に掃除をして交流を深めています。   (2023年の国際ウーマンズデイの日に社内で撮った写真です)   まず自分で考えて行動しました。ただ始めは建築の事はまったく分かりませんでしたので、建築の入札に最低限必要な3つ(ベトナム語、英語の専門用語で埋め尽くされている見積書、建築図面、設備図面)をまず日本語訳にすることから始めました。分からない単語はGoogleで調べ、少しずつ建築用語、建築について覚えていきました。 また社内でベトナム人と一緒に働く上で、下記の点について取り組みました。  ① 人がやってくれるのを待たない  ② 主張すべき事はハッキリ言う  ③ 自分のやり方、ペースで回りの人を巻き込む  ④ お客様からの代弁者として、上層部にハッキリと物を申す  ⑤ 社内で過去に行ったことがない業務を行ってもらう場合、自分でまず調査し、具体例を示してアドバイス、リードする  ⑥ ベトナム人への日ごろからの感謝、サービス 社外 (対お客様)では、過去にやった事がない業務依頼を受けても、まず自身で勉強し、取り組む事 を心掛けてました。   日系、ベトナム企業に問わず、成果を上げないとプレッシャーやストレスを感じることはベトナムでも同じです。会社によっては就業契約期間中であっても、仕事への意欲を見せず、成果が出なければ、退職を促されるケースがあります。一方で成果を上げる事が出来れば、その分期待以上の大きな収入が得られることもあります。(※特にベトナム企業) 就業文化の違いから仕事上でベトナム人スタッフとの意思の疎通が難しく、スムーズに仕事を進める為にも自分が考える以上にコミュニケーションを密にとる必要があると感じました。 ベトナムは他の東南アジア諸国と比較しても成長著しいですし、引き続きベトナムで頑張っていこうと考えています。   週末は市内バスに乗り、知らない町や村、市場、地場の観光地を散策したりしています。長期休みの際はバイクで遠出をして、田舎の雰囲気を楽しんでいます。これまで、ベトナム北部ではラオカイ、サパ、ライチャウ、イエンバイ、ソンラ、ビンイェンなどに行きました。山々の風景が綺麗なハザンにはまだ行けていないので、次のテト休みに行きたいと考えています。   自分の生かせる能力を理解した上で、それが役立つ仕事を探して、挑戦して下さい。 また、目標、挑戦心、向上心を持って海外に転職されるとそれを高く評価してくれる企業はたくさんあります。大きな目標とそれに対する努力を怠らないで下さい。 結果が伴えば、大きな成功を収めるチャンスがあるのも現地採用の魅力です。   (2023年7月に香港企業様工場建設プロジェクトの起工式(地鎮祭)の際、建設工事にかかわるスタッフと共に撮った記念写真です)

2023.10.06

日系クリニックで看護師として働く
(転職成功インタビュー vol.1/松井さん)

日系クリニックで看護師として働く(転職成功インタビュー vol.1/松井さん)
ベトナム転職インタビュー

(幼稚園の子どもたちが勤労感謝の日に感謝の気持ちを込めて手作りでカレンダーを作って、クリニックに持って来てくれた際の写真です。) 出身は大阪府の枚方市です。医療現場で働き今年で27年目になります。 かねてより希望であった海外で看護師として働くため、息子2人の成人と同時に来越し、2018年4月より、ロータスクリニック(ハノイ)で勤務しています。 管理看護師として日本人の患者様への対応、ベトナム人スタッフへ日本の看護技術指導、ホスピタリティ指導を行い、日本とベトナムの文化、医療事情が違う中どれだけ日本の医療環境を作り出すか、日々奮闘しハノイ生活6年目を迎えています。 趣味は海外旅行です。今まで、アメリカではニューヨーク、マイアミ、ハワイ、アジア圏内では香港、台湾、タイ、フィリピン、等々を旅してきました。レストラン開拓も好きです。   1995年高校卒業後に、准看護師資格を取得しました。2016年に正看護師資格を取得しました。  これまで、産婦人科、人工透析、手術室、救急外来、神経内科、慢性期、終末期、形成外科、褥瘡チームの責任者の経験があります。   若い頃(20歳くらい)から海外で看護師をしてみたいという漠然とした思いがあったのですが、30歳の頃、子どもと海外留学をした際に交通事故にあい、現地の病院にお世話になりました。私だけでなく子どもも入院することになったのですが、その時は英語をほとんど話せず、異国の地でどうしてよいのかも分かりませんでした。 そのような状況で現地で働く日本人の看護師さんに、通訳や入院中のお世話をしていただき、それまで感じたことのない安心感を感じました。そして、私も子供たちが成人したら海外で日本人の方のサポートができたらと思いました。   人材エージェントに登録し、求人をこまめにチェックしていました。 日本の看護師資格は日本でのみ有効であり、海外で看護師として働くにはそれぞれの国が認めたライセンスの取得が必要になります。 比較的資格が取りやすいのは、インドネシア、カンボジア、ベトナムでしょうか。。。 日本の正看護師資格を持っていたため、国で決められた試験を受けることでベトナムで看護師として働くことが出来るようになりました。   ロータスクリニックは日系のクリニックであり、日本語をメインで患者様への対応をするという事と、 やはり日系クリニックですので福利厚生が整っていたためです。   管理看護師としてクリニック全体の管理を行っています。 具体的にはクリニックを上手く運営するため、ベトナム人スタッフの勤怠管理や、技術指導(ベトナムと日本では全く違うため日本式を指導)、ホスピタリティ指導を行っています。   Q5.これまでの業務経験で活かせているポイントはございますか。 医療現場での27年間の経験はすべて活かせていると思います。特にコロナの時は昔MRSA(黄色ブドウ球菌)の院内感染を経験したことから、この時の経験をもとに感染防止に努めました。   Q6.ベトナムにお越しなられて、仕事面、プライベートとも第一印象はいかがでしたか。 やはり文化の違い、衛生面、医療の体制の違いにタイムスリップしたような印象でした。 はじめに驚いたのは交通量の多さです。文化の点では家族を大切にする文化で、家族中心でみんなが協力して生活しているという点が印象的でした。 医療体制では、来越当時はほとんど救急車が機能していなく、救急医療の遅れを感じました。現在ではクリニック毎に救急車を保有していたりと、かなり救急医療が発達したように思います。   仕事面では、日本で当たり前にしていたことや当たり前にある物品などがベトナムにはなく、現地にある物品でどれだけ日本の医療に近づけるかに苦戦しています。 例えば点滴や採血の後に貼るテープがなく、絆創膏で代用したりなどです。 また、以前は日本の書籍が手に入らず、郵便物も届くかどうかが不確かなところがありました。 最近では日本の食品や書籍、物品が身近なところで手に入るようになり、生活も大変快適になりました。あとひとつ望むとすれば、ホーチミンにはあってハノイにはないセブンイレブンやファミリーマートの出店を期待しています(ハノイにもサークルKはあります)。   衛生面で概念の違いがあります。ベトナム人の特性として帳尻があえば良し!というところがあります。これはある意味合理的で仕事が早いのですが、危険予知、アセスメントをすることが苦手なように感じます。 医療では危険予知、アセスメント能力はとても重要なため、それらを説明すると、その時は理解してくれますが、数ヶ月後には忘れている…この時は自分の指導能力の乏しさに落胆します。 医療では資格試験もなく、教育内容が日本とは違っている印象を受けます。6年目にして解決策を模索中ですが今後の課題ですね。   基本的に問題が起こらない日はないと思っています。問題が起きた場合には現状を把握し、まずは対応します。(患者様への施術のトラブルの場合) なぜそれが起こったかを確認し、まずはスタッフの意見を聞き入れます。その後なぜその問題が起こったか、改善点などを質問形式で説明し、問題解決できるよう誘導します。そして問題解決できたことを褒めて、自己肯定感が上がるようにしています。自己肯定感が下がってしまうと良い方向への問題解決ができないからです。   ベトナム人は家族を大切にする国民性で、優しい人達が多く助け合い精神はとても旺盛で昔の日本を思い出させます。 医療現場で働く中で相手を思いやる気持ちは同じですが、ベトナムでの看護感と日本の看護感はやはり異なる部分が多く、私が指導をしてもベトナムではこのやり方です!と意見がぶつかることも多々ありました。 もちろん彼女たちの中でもベトナムの誇りもあり、私は外国人であるという思いもあり中々受け入れてもらえるまでには時間がかかったような気がします。 ですが絶対に譲れない事は諦めずに説明し、譲れる事は譲り、お互いに折り合いをつけ、技術に関しては実際に私が実践し認めてもらえるよう努力しました。 その結果現在ではお互いが受け入れられるようになり信頼関係が構築できたと感じています。 (クリニックで働くスタッフとの集合写真です)   現在医療通訳(英語)のオンライン講義を受講しています。 最近は日系企業で働いてらっしゃる外国人の方も多くなり、看護師として他の言語で少しでも多くの方に安心して日本の医療を提供できるようキャリアアップを目指しています。   ベトナムは美容に関してとても安く施術が受けられるので、週末にはスパへ行き自分へのご褒美?自分磨きですかね。(笑) また、ベトナムからはどこへもアクセスが良いため、連休、有給休暇などで気分転換にベトナム国内、海外などへ旅行に行きリフレッシュしています。   始めはあまり興味が持てないと感じたり、到底できないと思うような事も意外と簡単にこなせることもあります。 郷に入れば郷に従えというように、異文化を受け入れ自分の可能性を信じてチャレンジすることを恐れないで欲しいです。 海外では日本では関わる事がないような方と交流することができ、視野を広げることができますので、アクティブに行動し充実した海外転職を叶えてください! (ベトナム人スタッフの結婚式にクリニックの皆さんで参加された時の写真です)